どれだけ否定しても“疑惑のある女優”は消える…真相より印象が支配する韓国芸能界、また一つ新たな実例か | RBB TODAY

どれだけ否定しても“疑惑のある女優”は消える…真相より印象が支配する韓国芸能界、また一つ新たな実例か

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どれだけ否定しても、“疑惑のある女優”という肩書きが先に立つ。韓国芸能界に、また一つ疑惑による離脱の記録が加わろうとしている。

【写真】「中1から中絶」人気女優に疑惑

脚本家「ホン姉妹」が手掛けるNetflixの新しい韓国ドラマのキャスティングが確定した。しかし、そこに女優コ・ミンシの名前はなかった。

6月26日、新ドラマ『グランド・ギャラクシー・ホテル』(原題)側が、女優シン・シアと俳優イ・ドヒョンのキャスティングを正式に発表した。

『グランド・ギャラクシー・ホテル』は、ドラマ『僕の彼女は九尾狐』『主君の太陽』『ホテルデルーナ』などを手がけたホン姉妹が脚本を担当し、『スタートアップ:夢の扉』『無人島のディーバ』『恋するムービー』のオ・チュンファン監督がメガホンをとる。

当初、女性主人公はコ・ミンシが予定されていたが、最終的に出演は白紙となった。

コ・ミンシ
(写真提供=OSEN)コ・ミンシ

コ・ミンシ側は、ある韓国メディアに「コ・ミンシが出演しないことに決まったのは事実だ」とした上で、「学校暴力の問題が完全に収束していない状況で撮影を強行するよりも、今回の件をまず整理するのが正しいと判断し、降板を決定することになった」と内情を説明した。

真相より印象が先行する風潮

事の発端は、5月26日にオンラインコミュニティに上がった「女優コ・○○の校内暴力被害者です」という投稿だった。

それによると、コ・ミンシは中学時代から複数の友人に対し、身体的な暴力、金品の強奪、暴言を繰り返していたという。その投稿には、障害のある生徒への嘲笑、窃盗、いじめの主導など、具体的で衝撃的な被害内容が列挙された。

さらに「A氏は中学1年の頃から中絶の噂が立つほど素行が悪く、退学したり工業高校に進学したりした非行少年たちとの親交を背景に暴力を振るっていた」とし、「気に入らない女子同級生たちを組織的な暴行の対象とし、その結果、毛細血管が破裂したり、頭部を殴打されたり、足で蹴られるなど、惨憺たる学校暴力が繰り返された」などとも書かれた。

コ・ミンシ
(写真提供=OSEN)コ・ミンシ

こういったスターの過去に関する暴露は、一般的に、加害者からの謝罪や補償を求めることが多いが、コ・ミンシの被害者という彼らは「芸能活動の永久停止」を強く求めた。

この投稿を受けて、コ・ミンシ側は「当該内容は明白な虚偽事実であり、まったくの事実無根」と強く否定した。それでも影響を受けているのは確実で、それが『グランド・ギャラクシー・ホテル』の辞退にもつながっている。

コ・ミンシ側は疑惑を「整理する」としているが、“校内暴力”疑惑によって活動休止に追い込まれ、そこから復帰して以前の人気を完全に回復できた女優は、ほとんどいないのが現実だ。

『サイコだけど大丈夫』のソ・イェジ、『ザ・グローリー~輝かしき復讐~』のキム・ヒオラ、『私の夫と結婚して』のソン・ハユンなど、いずれもドラマの成功で人気の絶頂を迎えたが、過去の疑惑が表面化したことでイメージに深刻な打撃を受けた。疑惑の真相がどうであれ、彼女たちは以前の人気を完全に取り戻すには至っていない。

ソ・イェジ
(写真提供=OSEN)ソ・イェジ

過去の過ちを認めて謝罪したとしても、被害者と和解しても、あるいは潔白が証明されたとしても、もはや「時すでに遅し」なのだ。

人気ドラマ『夫婦の世界』で知名度を上げた、シム・ウヌの例がわかりやすい。

シム・ウヌは今年3月、自身のインスタグラムに長文を投稿し、「5年にわたって地獄のような時間を生きてきた」と心境を吐露し、「2021年から今年にかけて、学暴(校内暴力)疑惑によって苦しみ続けてきた。今こそ、その汚名から解放されたい」と切実に訴えた。

シム・ウヌは2021年、ある匿名のネット投稿をきっかけに、いじめ加害者ではないかという疑いをかけられた。この内容が瞬く間に拡散されると、ドラマ撮影中だった彼女には降板の圧力がかかり、最終的にはA氏の要求に応じる形で謝罪文を発表した。

しかし、その謝罪が「加害を認めた」と受け取られたことで、芸能活動が事実上、オールストップすることとなった。

シム・ウヌ
(写真提供=OSEN)シム・ウヌ

シム・ウヌは当時の判断について「撮影現場に迷惑をかけたくなかったので、泣く泣く謝罪文を出した。それが消せない烙印となって自分に返ってきた」と胸の内を明かしている。

その後、真相を確かめるため担任教師3人に連絡したが、全員が「深刻ないじめは記憶にない」と証言。投稿者A氏の主張に関与したとされた人物も、「シム・ウヌは無関係」と述べたという。

A氏は直接の対話を拒み続け、金銭的要求を含む内容証明を送りつけてきた。シム・ウヌは「なぜ事実を明らかにしたいだけなのに、それを拒まれ、むしろお金を求められるのか理解できない」と憤りをにじませている。

また、シム・ウヌはA氏を名誉毀損で告訴したものの、警察は「校内暴力の有無は証拠不十分で判断できない」として不起訴処分となった。この判断を受けて彼女は「不起訴=いじめの事実があった、という意味では決してない」と強調した。

また当時、謝罪文の掲載を勧めたドラマ制作スタッフからも最近連絡があり、「その謝罪が結果的に校内暴力を認めた形になってしまい、本当に申し訳なかった」と謝罪の意を伝えられたという。

シム・ウヌは「国民の前で顔と名前を知られた状態で、“加害者”のレッテルを貼られた私はすべてを失ったが、A氏はいまも匿名のままだ」と無念を伝えた。

こうした一連の出来事を丁寧にたどっていくと、A氏が提起したシム・ウヌに対する疑惑は、虚偽である可能性が高いと感じる人も少なくないだろう。それでも彼女は、いまなお芸能界に復帰できていないのが現実だ。

結局のところ、世間は「真相」そのものにはさほど関心がないのかもしれない。はたして、コ・ミンシはこの厄介な過去の疑惑を乗り越えることができるのだろうか。注目が集まっている。

(文=スポーツソウル日本版編集部)

◇コ・ミンシ プロフィール

1995年2月15日生まれ。韓国・大田広域市出身。20歳のときにウェディングプランナーとして就職したが、女優の夢を諦められずソウルに上京。その後、ウェブドラマや短編映画に出演し経験を積む。2018年の映画『The Witch/魔女』で、主人公ジャユン(演者キム・ダミ)の親友役を演じて話題に。2020年にはNetflixオリジナルシリーズ『Sweet Home -俺と世界の絶望-』で“バレエ少女”イ・ウニュ役を熱演し、2023年7月26日に韓国で公開された映画『密輸 1970』での演技が評価され、“韓国版アカデミー賞”ともされる「第44回青龍映画賞」で新人女優賞を受賞した。

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《スポーツソウル日本版》

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