14日よる10時放送の戦後80年特別番組『なぜ君は戦争に?綾瀬はるか×news23』ドラマパートで、上坂樹里が主演を務める。物語は1945年8月15日の玉音放送で終戦が告げられた後も「特攻」に向かった若者たちを描く。


上坂は、TBS日曜劇場『御上先生』で注目を集めた演技力を活かし、若き特攻隊員の帰りを待つ恋人役を熱演。共演には大原由暉、清水美沙、八村倫太郎(WATWING)、山﨑光、松尾そのまが名を連ねる。



物語の中心となるのは、福島県いわき市出身の大木正夫という青年だ。頭が良くてスポーツ万能だった正夫には恋人・芳子がいた。「普通の青年」だった正夫は、少年航空兵を養成する機関「予科練」に入隊する。当時、航空兵の増強を急いでいた国が「予科練」を盛んに宣伝し、少年たちの憧れの的になっていた。
予科練で待っていたのは厳しい訓練だった。そこでは「連帯責任」そして「国のために命をかける」という考え方を植え付けられた。訓練を終え実戦部隊に配属された正夫の帰りを芳子は待ち続けたが、正夫から送られてくる手紙はいつも「元気です」というような素っ気ない内容ばかりだった。

そして久しぶりに帰郷した正夫の表情がすっかり変わってしまったことに芳子は驚く。周囲の期待の中で、正夫は「軍人」になっていた。
戦況が悪化する中、「特攻」が軍の正式な作戦となり、正夫の同期たちも次々命を落としていく。国や軍だけでなく、戦争に勝つために一般人も最前線で戦う兵士のためにすべてを捧げる。それに異を唱えることは許されないという空気が世の中を覆っていた。やがて「一億特攻」という言葉が新聞に登場。国民は「特攻」に大きな期待を寄せた。
ある時、芳子に宛てて手紙を書き始める正夫。秘めていた思いがあふれる…そして、終戦を知らせる玉音放送。「正夫さんは帰ってくる」そう信じていた芳子を待っていた運命は。

上坂は「正夫さんをはじめ、自分が特攻隊になって、国のために特攻に向かうことを誇りに思っている姿に、強い衝撃を受けました。同時に、今の自分の生活はすごく恵まれていると思いました。最後の特攻隊について、脚本を読んで、芳子さんを演じさせていただいて、初めて知ったことばかりでした。当時の状況や、大切な人を待つ芳子さんの気持ちは、いまの私には計り知れないものですが、芳子さんの素直さや純粋さを、そのまま感情として表現できるように意識して演じさせていただきました。このドラマを見て、少しでも当時の状況や、昔こういうことがあったということを知ってほしいと思います。特に、私と同世代の方には、初めて知ることや学べることがあると思うので、そのきっかけのひとつになればいいと思います」とコメントしている。