80年代韓国“成人映画ブーム”の裏側、女性が性的に消費される時代を描いたNetflix新作『エマ』 | RBB TODAY

80年代韓国“成人映画ブーム”の裏側、女性が性的に消費される時代を描いたNetflix新作『エマ』

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80年代韓国“成人映画ブーム”の裏側、女性が性的に消費される時代を描いたNetflix新作『エマ』
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Netflixオリジナルシリーズ『エマ』が、性的に消費されるしかなかった女性たちの声を描き出す。

8月18日、ソウル某所で『エマ』の制作発表会が開催され、イ・ヘヨン監督をはじめ、主演のイ・ハニとバン・ヒョリンなどが出席した。出産を来週に控えているイ・ハニは、大きなお腹で登壇して注目を集めた。

同作は、1980年代の韓国で一世を風靡した“成人映画”の、華やかなスポットライトの裏に隠された男性優位の暗い現実に立ち向かったトップスターのヒラン(イ・ハニ)と、新人女優ジュエ(バン・ヒョリン)の奮闘記。公開は8月22日を予定している。

『エマ』着想の元となった『愛麻夫人』(1982)は、13作までシリーズ化された韓国成人映画の代表作。イ監督は「当時の資料を調べて学んだが、『エマ』で描かれるのはあくまでフィクション(『愛馬(エマ)夫人』)であり、特定の人物を描いたものではない。80年代全体の空気を再現したかった」と語った。

製作奨励と協力検閲の矛盾

『エマ』
(写真提供=OSEN)左からチン・ソンギュ、パン・ヒョリン、チョ・ヒョンチョル、イ・ヘヨン監督
『エマ』
(写真提供=OSEN)イ・ハニ(左)、パン・ヒョリン

また、実際に『愛麻夫人』に出演した女優アン・ソヨンについても触れ、「先輩への尊敬と敬意、そしてその歩みにエールを送りたい気持ちがあった。もしインスピレーションを与えてくれた人物を挙げるなら、それはアン・ソヨン先輩だ」と敬意を表した。

イ監督は「1980年代初頭は成人映画が政策としても奨励され、多く制作された時代。しかし、その一方で強力な検閲も存在し、表現の自由は制限されていた。そのアイロニーを今の視点で解釈すれば、新しいメッセージを届けられると思った」と語る。

続いて「“エマ”という言葉の象徴性を『愛麻夫人』の主人公に限定せず、広く解釈したかった」とし、当時“エマ”として生きた女性たちの苦悩に焦点を当てた。

作品には、女性を性的に消費することが横行していた産業への批判も込められている。主演のイ・ハニは「私は古いシステムの末期をかすかに経験した世代。女性が性的に消費される状況は本当に残念だと思っていた」と共感を示した。

さらに「だからこそ、私たちの作品はより大胆に作れた。性的な視点ではなく、別の視点から描いたことで自由に表現できた。時代が変わり、このような視点で1980年代を描けるようになったのが嬉しい」と語っている。

最後にイ監督は「『エマ』を思いついたのは『ヨコヅナ・マドンナ』(2006)を撮っていた頃。2時間の映画に収める自信がなく放置していたが、20年以上が経ち、ようやく物語を紡げた。作品化できたこと自体が“若きイ・ヘヨン”の長年の宿題を果たしたことになる。それだけで全てを成し遂げた」と締めくくった。

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《スポーツソウル日本版》

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