未成年者への性犯罪でKBO(韓国野球委員会)から除名処分を受けたソ・ジュンウォン(24)が、独立リーグの試合に“不正選手”として姿を現した。
これを受け、独立野球を主管する京畿道(キョンギド)野球ソフトボール協会は、ソ・ジュンウォンに野球場への「永久出入り禁止処分」を下した。また、彼を受け入れた球団「水原パインイグス」も即時退団を決定した。

事件が起きたのは8月22日、華城ビボン野球場で行われた華城コリヨ対水原パインイグスの独立リーグ・プレーオフ。ソ・ジュンウォンは水原のユニフォームを着用し、堂々とダグアウトやグラウンドを行き来し、ブルペンで投手の球を受ける場面まで見せていた。しかし彼はすでにKBSA(大韓野球ソフトボール協会)とKBOから除名されており、野球場に立ち入ることすらできない立場だった。明白な規定違反である。
これに気付いた華城側が「不正選手はダグアウトにいられない」と抗議すると、ソ・ジュンウォンは最終的に退場処分に。しかし問題は、その後だった。
「自分が何を間違えた?」と逆ギレ
ソ・ジュンウォンはゴミ箱や鉄柵を蹴り飛ばして器物を破損し、現場スタッフと口論に発展。さらに「自分が何を間違えた?相手に迷惑をかけたのか?抗議するなら最初からすればよかったじゃないか。壊した物は弁償すれば済む話だろう」と、逆に開き直る態度まで見せた。
この件を受け、京畿道野球ソフトボール協会の関係者は本紙『スポーツソウル』の取材に「ソ・ジュンウォンの野球場出入りを全面的に禁止することを決定した。規定確認を怠った部分については正していく」とコメントした。
一方、この日の試合を管理していた監督官の対応も問題視されている。監督官は「大きな問題にする理由があるのか。選手の将来を奪いたくなかった。相手チームの抗議もなかった」と安易な回答を示したという。協会は「当該監督官を独立リーグの試合監督官職から除外する」と発表した。

水原パインイグスも迅速に動いた。球団を運営する水原市野球ソフトボール協会の会長は「ソ・ジュンウォンがうちのチームにいることすら知らなかった。我々のチームに所属する資格はない。即刻退団させる」と断言。監督も「彼の罪がそこまで深刻だとは知らなかった。会長の意見に同意する。ソ・ジュンウォンを球団から追放する」と語った。
今回の件は、除名選手の管理体制や独立リーグの運営の杜撰さを浮き彫りにした。協会関係者は「性犯罪者が野球場に出入りしたことを協会も厳しく受け止めている。今後、ソ・ジュンウォンを含む不正選手がダグアウトやグラウンドに近づけないよう規定を強化し、再発防止に努める」と謝罪した。