Netflixドキュメンタリー『すべては神のために: 信じることの裏側』や『私は生き延びた: 韓国を揺るがせた悲劇の証言』で、キリスト教福音宣教会(JMS、通称:摂理)の実態を告発したメープルさんが、自身の思いを吐露した。
メープルさんは8月26日、自身のSNSを更新し、「自己紹介をするときに何と言えばいいのか分からないけれど、私の肩書きはたぶん“異端JMSの真実を明らかにした女”ではないでしょうか」と切り出した。
メープルさんの現在
続けて「私を知っている方のほとんどはNetflixのドキュメンタリー『すべては神のために』や『私は生き延びた』で私の物語を知ったと思います。私は28歳のとき、つまり3年前にJMSを告訴しました。その際、顔も実名も、そして被害の事実まですべて公開しました。その結果、40年の歴史を持つ巨大な教団を崩壊に追い込むことができました」と述べ、現在は作家として活動していることも伝えた。

摂理から脱出し、教団の性的犯罪を告発して韓国社会に衝撃を与えたメープルさんは最近、自身の体験をまとめた著書『痕跡』を出版した。
その理由について「すでにストーリーは知られているのに、なぜ改めて本を出すのかと思われるかもしれません。ドキュメンタリーを見ても、まだ多くの疑問が残っている方がいるでしょう。そしてカルト宗教や性的被害は自分とは関係ないと思っているかもしれません。それは私の経験を詳しく知らないからだと思います」と説明。さらに「本には、16、17歳で布教されてから洗脳、脱退、告訴に至るまでの過程を詳細に書きました。私にとっては苦しみを文章にし、心を整理することで癒しとなりました。読者の皆さんには、私の足跡を見て“こういう道に進むと危険なのだ”と気づき、同じ被害を避ける警告になればと願っています」と語った。
また「人は生きる中でさまざまな経験をし、そのたびに痕跡を残します。それを他の人や後世が参考にしたり学んだりします。つまり影響を与えるのです。私のこの足跡、この痕跡が人々に良い影響を与えられることを願っています。カルト宗教だけでなく、多くの支配的な集団が社会のあちこちに存在します。誰もが知らぬ間に引き込まれる可能性があります。それを避け、脱出し、あるいはすでに巻き込まれた人々を助けてほしいと思います。この社会問題が韓国だけでなく世界で解決されることを願っています。皆さんの関心と支持に心から感謝します」と訴えた。
結婚、そして出産へ
Netflixでは最近、『すべては神のために』の続編となる『私は生き延びた』を公開し、再び韓国社会に大きな衝撃を与えている。同作は韓国社会を震撼させた4つの凄惨な事件を、二度と繰り返してはならない“あの日”を生き延びた人々の証言で記録した作品だ。
2023年の前作に続き、今もなお暗躍する摂理と、それを擁護する勢力に立ち向かうメープルさんの闘いを通じ、社会と公権力がいかにして加害者を生み出してきたのかを問い直している。メープルさんは教祖チョン・ミョンソクによる性暴行を告発した元信徒・被害者として、長く苦しい時間を過ごした。

さらにメープルさんは今年初め、香港の人気歌手・方力申と結婚したことを公表。現在は妊娠中で、12月に女児を出産する予定だ。
(記事提供=OSEN)