6日に放送されたTBS系『ジョブチューンSP』に、元スピードスケート選手の髙木菜那が出演し、妹・髙木美帆への思いを明かした。
この日の放送は「世界陸上直前!世界一のアスリート大集合SP!」と題した特別編。各競技のトップアスリートが集まり、競技人生や舞台裏を語る企画が展開された。
幼い頃から数々の大会で優勝を重ねてきた高木姉妹だが、先にオリンピックへ出場したのは当時中学生だった妹・美帆。2010年のバンクーバーオリンピックに日本代表最年少(当時15歳)で選出されると、一躍注目の的となった。その悔しさをバネに、姉・菜那は実業団で研鑽を積み、2014年のソチオリンピックで初出場。さらに2018年の平昌オリンピックでは、姉妹そろって団体追い抜きチームパシュートで金メダルを獲得した。姉妹でオリンピック金メダルに到達した快挙は、日本のスピードスケート史に残る出来事となった。

そんな輝かしい舞台の裏で、菜那は美帆に対して「一緒にオリンピックに出ようね」と口が裂けても言えなかったという。姉妹仲は良好だというが、スピードスケートは個人種目が中心で、2人は中長距離など得意種目が重なることが多く、代表選考でも互いが直接のライバルになる場面が少なくない。そのため、軽々しく“約束”を口にすれば、どちらかが叶えられなかったときに相手を傷つけかねないという葛藤があったのだ。菜那は「私たちは個人種目だとライバルなんですよ。得意種目も一緒だったので、一緒に行きたいと言っても行けない可能性もあるから、私も美帆も、“一緒に行こうね”は1回も言ったことないです」と胸の内を打ち明けた。
また、菜那は美帆について「小学校のときから妹はスーパー小学生って言われてて。中学2年生の時から私は負けていたので、周りから色々言われるし比較もされるし、(妹が)オリンピック出た時結構きつかった」と当時の心境を告白。続けて「妹は15歳でオリンピックに出ているから、知らない親戚からパソコンもらったり」と明かすと、バナナマン設楽が「あからさまに!」と驚きを示した。さらに菜那は「私はめちゃくちゃ負けず嫌いだから、妹に負けたままやめられない。それで私はソチオリンピックに出て、その根性を見た妹が『これだけ本気にならないとソチオリンピックは戦えない』って思って、(その結果が)平昌オリンピック」と明かし、スタジオからは拍手が巻き起こった。