のんびりと家族との時間を過ごす秋夕(チュソク)の連休中、韓国芸能界ではスターの“政治的色合い”が話題を呼んでいる。
人気女優のハン・ソヒが、特定政党を支持したと議論になったのだ。
事の発端は、10月6日に保守系野党「改革新党」のイ・ジュンソク代表がインスタグラムに投稿した文章だ。
彼は、悪質なデマを流した人物から受け取った直筆の反省文を掲載し、「私がインスタグラムで“アダルト系アカウント”をフォローしていたという、とんでもないデマが流れているという報告を受け、確認したところ、特定の政治家の支持者たちがその内容を継続的に拡散していることがわかった」と述べた。
続けて「これに対して法的措置を予告したところ、加害者のうちの一人が自らの過ちを反省する手書きの反省文を送ってきた。私はその点を考慮し、対応することにした」と伝えた。

問題はここからだ。イ・ジュンソク代表の投稿に、ハン・ソヒが「いいね!」を押したキャプチャ画像がネット上で拡散されたのだ。それを受けて、ハン・ソヒが改革新党を応援しているとの議論が広がった。
ただし、これは単純なハプニングだ。ハン・ソヒ側の関係者は「ハン・ソヒがイ・ジュンソク代表のSNS投稿に『いいね!』をしたのはミスに過ぎない。本人の意思ではまったくない」とし、「スマートフォン上の画面をスクロールする途中でタッチミスが起きただけだ」と明らかにした。
現在、ハン・ソヒの「いいね!」は取り消されている。
ハン・ソヒのように、人気芸能人が政治的な議論に巻き込まれることは少なくない。特に選挙期間は同様のハプニングが次々と発生する。
例えば、aespaのカリナは今年5月、日本で撮影した写真をインスタに投稿し、騒動となった。赤と黒のデザインのジャンパーに、大きく数字の「2」が記されていたからだ。

当時、韓国では6月3日に迫った大統領選が大きな関心を集めていた。候補者にはそれぞれ番号とカラーが割り当てられ、李在明(イ・ジェミョン)候補が「1番・青」、キム・ムンス候補が「2番・赤」、イ・ジュンソク候補が「4番・オレンジ」だった。
つまり、カリナの“赤いジャンパーに数字の2”という組み合わせが、キム・ムンス候補への支持を意味するように見えたのだ。
もちろん、偶然の一致にすぎないハプニングだったが、カリナ本人が「これからは私ももう少し関心を持って、注意深く行動していく。改めて心配をかけてごめんなさい」とファンに釈明する騒動となった。
こういった例が多いため、選挙期間中はVサインすらしないよう気を使っているアイドルが多い。Vサインをして、「2番の候補を支持している」と叩かれた前例があるからだ。
同じく大統領選挙期間、ZEROBASEONEのキム・テレは「韓国に来ました」と報告しながらVサインをした自撮りを投稿したところ、「あ、そうだった。今の時期は(所属事務所から)Vサインは控えるように言われてた」と述べ、自らのミスを認めたりした。

NMIXXのベイもライブ配信中、指でVサインを作って愛嬌を披露していたが、途中で両手の指をすべて開いたり、さまざまなジェスチャーを試みたりした末に「だめだ、Vしちゃだめ」と言って頭を抱える姿を見せ、笑いを誘った。
政治的な色を帯びないよう、細やかな注意が求められるのもスターたちの宿命といえる。注意しすぎだという声もあるが、人気と影響力を持つ彼らにとっては、ほんの小さな仕草や一つの『いいね!』が波紋を呼ぶ時代なのだ。
(文=スポーツソウル日本版編集部)
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