ドイツ発の大型スーパーで、韓国の伝統料理キムチが「中国キムチ」の表記で販売されているようだ。「韓国広報専門家」を自称する大学教授が同事例を取り上げ、強く指摘している。
誠信(ソンシン)女子大学のソ・ギョンドク教授は10月14日、自身のインスタグラムを通じて「ヨーロッパの大手スーパーのチェーン店でキムチが“中国キムチ”と表記して販売しており、議論を呼んでいる」と綴り、1枚の写真を投稿した。
「最近、多くのネットユーザーが情報提供をしてくれる」としてソ教授が公開したのは、ドイツの大手ディスカウントチェーン「ALDI(アルディ)」が展開するプライベートブランド「ASIA GREEN GARDEN(アジア・グリーン・ガーデン)」のとある商品。その商品ラベルに、ドイツ語で「Chinesisch KIMCHI」と記載されていたという。

「ASIA GREEN GARDEN」はALDIがヨーロッパ各国で販売するアジアンフードの自社ブランドで、過去にも同シリーズのキムチ商品に「中国起源」を意味するドイツ語「Original aus China」とイタリア語「Originale dalla Cina」と表記して問題になった経緯がある。当時もソ教授は業者側に抗議メールを送り、直ちに販売中止を要求した。
その結果、現在は「中国起源」というフレーズは外されたものの、「未だにドイツ語で“Chinesisch KIMCHI”として堂々と販売し、大きな問題を引き起こしている」と呼び掛けたソ教授。「万が一“中国産白菜”でキムチを製造したとしても、原産地表示をこのように進めてはいけない」と主張し、次のように続けていた。
「このような状況が続くと、ヨーロッパの人々にキムチが中国料理であるかのように誤解を招く恐れがあるので、必ず表記を是正するように措置を執らなければならない。今回も再び抗議をする。なぜなら、間違った表記を正すことが“キムチの世界化”の第一歩だからだ」
ソ教授の主張を受けた後、専門家たちはキムチの製造地と原産地の表記は厳密に区別すべきだと指摘し、消費者が製品の本当の出所や文化的アイデンティティを混同しないよう、より明確なラベル基準を設けることが必要だと強調している。

なお、ソ教授は1974年5月25日生まれの51歳。誠信女子大学で教授を務める傍ら、「韓国広報専門家」を自称して女優ソン・ヘギョや歌手ソン・ガイン、俳優キム・ナムギル、女優パク・ソルミ、MONSTA Xのショヌ、歌手カンナム、女優キム・ギュリなど著名人と協力し、独島(竹島の韓国呼称)や韓国文化などに関する自主的な広報活動に邁進している。
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