大谷翔平と山本由伸がいなければ、一体どうなっていたのだろうか。
ロサンゼルス・ドジャースはメジャーリーグ屈指の巨大球団であり、人気球団だ。そして、このチームを投打で支えている2人が、大谷と山本の日本人選手2人である。
驚くべきことのように思えるが、当然のことでもある。それだけ彼らが活躍しているからだ。『スポーツソウル』が「“大谷と山本がいなければ1勝でもできたのか?”ドジャース、5700億ウォン球団の没落危機」と題し、2人の活躍とドジャースの危機的状況に触れている。
アメリカメディア『ジ・アスレチック』は10月31日(日本時間)、「ドジャースの弱点があちこちで浮き彫りになった。自ら崩壊している。チームの総年俸は4億ドル(日本円=約617億円)に近いが、山本と大谷がいなければワールドシリーズで1勝も挙げられなかったかもしれない」と伝えた。
“歴史的活躍”の山本と大谷
山本はこの秋で歴史を作った。2001年のカート・シリング以来24年ぶりに、ポストシーズン2試合連続完投勝利を挙げたからだ。ミルウォーキー・ブルワーズとのナ・リーグ優勝決定シリーズ第2戦で9回7奪三振1失点、トロント・ブルージェイズとのワールドシリーズ第2戦で9回8奪三振1失点という投球内容だった。
現在、ドジャースのワールドシリーズ成績は2勝3敗。ブルージェイズが制覇に王手をかけており、崖っぷちの状況だ。
第6戦と第7戦は再び敵地トロントで行われる。そして、第6戦の先発は山本。彼の好投なしにドジャースが第7戦に進むことはできない。
一方の大谷はワールドシリーズ5試合すべてに出場し、打率0.316、3本塁打、5打点、7四球を記録している。出塁率は0.500、長打率は0.895でOPS(出塁率+長打率)は1.395だ。
特に、18回裏までもつれた第3戦では2本塁打、3打点、5四球という驚異的な記録を残した。5つの四球のうち4つが敬遠で、残りの1つも実質的には勝負を避けたものだった。
地区シリーズからは、各シリーズで1度ずつ先発登板もしている。ただ、ワールドシリーズでは第4戦に登板して6回4失点の敗戦投手となった。6回まで2失点の好投を見せていたが、7回に走者を残した状態で降板。結局、以降のリリーフ陣が走者を返したことで、最終的に4失点となった。

『ジ・アスレチック』は「山本はカート・シリング以来、ポストシーズンで初めて2試合連続完投を記録した投手だ。大谷は第3戦で歴史的な活躍を見せた。次は第6戦、山本が登板する。(ドジャースが)勝利する可能性はある。第7戦は一体どうなるだろうか」と報じた。
ドジャースはスーパースターがひしめくチームであり、高年俸選手も多い。しかし穴も多く、リリーフ陣は「総体的難局」だ。先発陣も、ワールドシリーズ以降は山本を除くと物足りない。守備もブルージェイズと比べると劣る。
第6戦までもつれたワールドシリーズだが、今や崖っぷちのドジャース。大谷と山本の2人だけが良くてもどうにもならない状況だ。残る選手たちの奮起を期待したい。

 

 
          