「特に考えたことはないですが、“敵”として会えば“敵”ですよ」
ワールドシリーズ優勝を成し遂げて韓国に帰国したロサンゼルス・ドジャースのキム・ヘソンが、早くもWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)への意欲を燃やしている。大谷翔平など“対戦相手”として激突する日本人チームメイトに対して、彼はどんな思いを抱いているのだろうか。
キム・ヘソンは11月6日、仁川(インチョン)国際空港を通じて韓国に帰国した。
渡米1年目の2025年シーズンは傘下マイナーで開幕を迎えたが、後にメジャー昇格を果たし、最終的にはワールドシリーズまでメンバーに入った。2001年にアリゾナ・ダイヤモンドバックス所属で世界一に輝いたキム・ビョンヒョンに続き、韓国人選手として2人目のワールドシリーズ優勝経験者となった。
来年3月にはWBCが開催される。当然、キム・ヘソンは韓国代表の中核を担う存在だ。帰国後の取材対応で、彼は「代表に向けていつも準備しています。一生懸命頑張りたい。代表の舞台はいつだって行きたいという気持ちが大きいです。選んでいただけるのであれば最善を尽くします」と語った。
シーズン中には、韓国代表率いるリュ・ジヒョン監督がアメリカを訪れ、直接対話も交わした。「監督からコンディションについて多く聞かれました。悪くはありません。チームの構想や代表チームの運営について多くの話をしました」とキム・ヘソンは振り返る。

何より、ドジャースにはWBCで“敵”として対戦可能性のある大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希の日本人選手がいる。特に、山本とは普段から親交が深い。「野球選手として本当に尊敬している仲間です。とても格好良く、学ぶことが多い。同じアジア人で、年齢も近いので、いろいろと話をします」と言う。
とはいえ、勝負の世界は冷徹だ。例えいくら親しい友人でも、国際舞台で対峙することになれば、勝利のために戦わねばならない。キム・ヘソンもその点は明確。「韓日戦(日韓戦)で対戦することになると思います。球場で“敵”として会うことになれば、“敵”です。最善を尽くします」と笑顔で語っていた。
そして最後に、キム・ヘソンは「今シーズン応援してくださったファンに感謝しています。来季は1年通してメジャーリーグでプレーできるよう、頑張りたいと思います」とファンへ感謝を伝えていた。
◇キム・ヘソン プロフィール
1999年1月27日生まれ。韓国・京畿道出身。身長178cm。韓国のプロ野球選手。ロサンゼルス・ドジャース所属。高校卒業後の2017年にネクセン・ヒーローズ(現キウム・ヒーローズ)でプロデビューし、2021~2024年の4年連続でゴールデングラブ賞を受賞。2025年1月3日、ドジャースと3年総額1250万ドルで契約した。韓国代表では2021年東京五輪、2023年WBC、2023年杭州アジア大会、2023年アジアプロ野球チャンピオンシップなどに出場。登場曲は自身の名前「ヘソン」にちなんで、アニメ『BLEACH』のエンディング曲で知られる歌手ユンナの人気曲『ほうき星』韓国語版の『ヘソン(彗星)』。


