かつてWBCで「喜びすぎアウト」を犯したカン・ベクホ(26)が、約10億円の移籍金でアメリカではなく韓国国内に新天地を求めた。
ハンファ・イーグルスは11月20日、昨季までKTウィズに所属したカン・ベクホと4年総額100億ウォン(日本円=約10億円)で契約したことを発表した。
100億ウォンの内訳は契約金50億ウォン(約5億3489万円)、年俸30億ウォン(約3億2093万円)、オプション20億ウォン(約2億1395万円)だ。
MLB挑戦から一転、国内残留
2018年にKBO新人王、2020~2021年に2度のゴールデングラブ賞(一塁手部門)を受賞したカン・ベクホだが、2025年シーズンは95試合出場で打率0.265、85安打、15本塁打、44四球、64三振、61打点。負傷の影響で欠場した期間も多く、やや苦しんだ1年だった。
今オフでは当初、MLB挑戦を目指してアメリカ行きの飛行機に乗る予定だった。ただ、出国を控えて一転して国内残留、ハンファと契約を結ぶことになった。
ハンファのソン・ヒョクGMは「カン・ベクホは最近のリーグでは希少性の高い左の巨砲だ。右の巨砲であるノ・シファン、打点生産力に秀でたチェ・ウンソン、打撃能力が成長しているムン・ヒョンビンらと一緒に打線を組むとすれば、威圧感のある打線を構築できると判断し、獲得に至った」と説明した。
カン・ベクホは「まだ実感が湧かず、新しい球団のジャンパーもぎこちないが、ハンファで良い条件、良い環境のもとで野球ができるよう、自分の価値を認めてくださったことに心から感謝している。昨季のハンファは良い成績を残したが、来季は自分も力を加えて、もっと素晴らしいチームになるよう努力したい」と語った。
また、「国内に残るのであれば前所属のKTを最優先に考えていたのは事実だ。しかし、ハンファという良いチームが自分を強く必要としていると感じた」とし、「契約も終わったので、良い条件で評価していただいた分、その選択を後悔させないよう全力を尽くす選手に、そしてファンにもっと愛される選手になれるよう努力していきたい」と付け加えた。

カン・ベクホは1999年7月29日生まれの26歳。韓国代表で2019年WBSCプレミア12、2021年東京五輪、2023年WBC、2023年杭州アジア大会などに出場した。
複数の国際大会に出場した経験からも国内有数の打者で知られるが、一方で批判を集めることも多く、東京五輪ではドミニカ共和国との銅メダル決定戦で韓国が負けている際、ダグアウトでガムを口から垂らし、だらしない表情で噛んでいる様子が中継に抜かれ物議に。
2023年WBCではオーストラリアとの初戦で二塁打を打つも、ダグアウトに向かって喜びを表していた際に二塁ベースから足が離してしまい、タッチアウトとなってしまったことで非難が殺到していた。


