未成年交際疑惑が浮上した俳優キム・スヒョンに対し、広告主が損害賠償額を大幅に増額した。
11月21日、ソウル中央地裁民事第22部は、化粧品ブランドA社がキム・スヒョンおよび所属事務所を相手取り提起した、5億ウォン(約5000万円)相当の損害賠償請求訴訟の初弁論期日を開いた。
この訴訟は、今年4月に訴状が受理されてから7カ月が過ぎて審理が開始されることになった。
キム・スヒョン側は真っ向から反論
A社の代理人は、故キム・セロンさんに関連する論争により、広告モデルだったキム・スヒョンが品位保持義務に違反し、広告契約を履行できなくなったとして損害賠償を請求すると述べた。
そして、キム・スヒョンおよび所属事務所に対する損害額を28億6000万ウォン(約2億8600万円)へと増額した。契約違反時にはモデル料の2倍を支払う規定があり、実際に自身らに発生した損害を加えて算定したという。

これに対してキム・スヒョン側は、「(キム・セロンさんが)未成年のときに交際していたという主張自体が事実ではない。成人後の交際は認めるが、これがどのように品位保持義務違反に当たるのか理解できない」と反論した。
むしろ、「契約解除を発表した時点は3月であるにもかかわらず、6月まで原告側の韓国・日本公式ホームページおよび日本のオフライン店舗でキム・スヒョンの写真が掲出されていた」とし、事実確認を求めた。
これに対しA社側は、「関連画像と資料はすべて削除した。日本国内のオフライン店舗などについても現地代理店に撤去を要請し、すでに使用中止となっている状態だ」と反論した。
裁判部は「損害額の算定方式が妥当な予測であるかを検討する必要がある」と述べ、「損害の範囲と損害発生の事実をそれぞれ具体的に提示せよ」と双方に求めた。
一連の騒動でキム・スヒョンは、広告主から総額73億ウォン(約7億3000万円)台の損害賠償訴訟を受けている状態だった。11月15日には、クク電子などがキム・スヒョンおよび所属事務所を相手に提起した20億ウォン(約2億円台)の損害賠償訴訟の初弁論期日も開かれている。
今回、A社が損害賠償額を5億ウォンから28億6000万ウォンへと大幅に増加したことで、キム・スヒョンの損害賠償訴訟の規模も100億ウォン(約10億円)近くまで増える見通しだ。

なお、女優のキム・セロンさんは、キム・スヒョンの誕生日でもある今年2月16日、ソウル城東区の自宅で亡くなっているのが発見された。享年24歳。
遺族は葬儀を終えた後、YouTubeチャンネル「カロセロ研究所」を通じて、故人が15歳の時から6年間(2015年から2021年)、キム・スヒョンと交際していたと主張した。
これに対しキム・スヒョン側は「交際が始まったのはキム・セロンが成人した2019年夏から2020年秋まで」とし、未成年時の交際疑惑を強く否定している。
◇キム・スヒョン プロフィール
1988年2月16日生まれ。2011年に放送されたペ・ヨンジュン企画のドラマ『ドリームハイ』(KBS)で一躍人気を集めた。日本でも大ヒットしたドラマ『星から来たあなた』で演技力が高く評価され、アジア各国で不動の人気を誇る。また、主演を務めた2024年の『涙の女王』が世界的なヒットとなり、韓流スターとしての地位を盤石にした。内向的な性格を心配した母親から演劇を勧められたことをきっかけに、俳優を志すようになった。


