韓国プロバレーボールのVリーグ女子部で日本人選手が活躍中だ。昨季まで中国、インドネシア、タイなどの選手が注目を集めたが今季は一変。各チームで重宝される理由とは。
【関連】女子は最高8000万円超!? 韓国Vリーグの最新年俸事情まず、デンソーエアリービーズからアジア枠トライアウトを通じてGSカルテックス・ソウルKIXXに加入した東谷玲衣奈(26)。2023-2024シーズンに興国生命ピンクスパイダーズで韓国の舞台を経験した彼女は、現在こそ負傷離脱中だがシーズン序盤は期待に応えるパフォーマンスを披露。4試合出場で58得点、アタック決定率44.8%等を記録している。
リーグ屈指のミドルブロッカーと呼び声高いのが、ペッパー貯蓄銀行AIペッパーズの島村春世(33)。現役代表らしくハイレベルな速攻、移動攻撃で相手を翻弄し、昨季まで4シーズン連続最下位だったチームを上位争いに導いている。その圧倒的な存在感から、「島村によってペッパー貯蓄銀行がまったく別のチームに生まれ変わった」とまで言われるほどの影響力を持つ。
東谷や島村と比べて派手さこそないが、高井実力を証明しているのが現代建設ヒルステートの矢内ジャスティス(26)だ。韓国Vリーグは初挑戦だが徐々に適応しており、今月25日の正官庄レッドスパークス戦では自己最多の20得点で勝利の立役者に。チームの確固たるアウトサイドヒッターとして主力に定着しつつある。

韓国Vリーグに“日本人ラッシュ”か
韓国Vリーグは来季からアジア枠が「自由契約」に切り替わり、従来のトライアウトは廃止される。そのため、実力のある日本人選手の参戦がこれまで以上に増えると見られている。

ここで絡んでくるのが、2023~2025年に正官庄レッドスパークス所属で大活躍を見せたインドネシア出身メガワティ・ペルティウィの復帰の可能性だ。現時点で複数のチームが獲得に向けて水面下で動いているとされるが、当然ながら彼女を獲得できるのは1チームのみ。逃した他チームは代替案を探さなければならない。
だからこそ、高い基本技術を備え、安定した起用が望める日本人選手に視線が集まるのは自然な流れといえる。韓国Vリーグ女子部では、アジア枠の選手の年俸が約15万ドル(日本円=2341万円)と定められている。この点も、韓国でプレー経験のない日本人選手にとって大きな魅力となるはずだ。

韓国Vリーグの事情に詳しい関係者は、「韓国Vリーグが提示する年俸であれば、日本の選手が関心を示すのは十分理解できる。女子部だけでなく、男子部でも有力選手を獲得できるはずだ」と見解を示した。
また、とあるチーム関係者は「どうしても日本の選手に目がいく。特に、アウトサイドヒッターは韓国人選手と比べても攻守にわたって基礎技術が非常に高いので、魅力的に映る」とし、日本人選手を獲得するメリットを語っていた。


