2026年春ごろ、NHK BSプレミアム4KおよびNHK BSにて特集ドラマ『有罪、とAIは告げた』(全1話・89分)が放送される。
同作は、裁判所にAIが導入された近未来を舞台とするリーガル・ミステリーだ。主演は芳根京子が務め、NHKドラマへの出演は約5年ぶりとなる。
物語の主人公は新人裁判官の高遠寺円。公判での証人尋問、証拠や鑑定書の読み込み、判例の抽出、判決文作成といった日々の業務に忙殺されていた円は、ある日、試験的に裁判所に導入されるAI「法神」の検証を任される。過去の裁判データを入力すると、「法神」が一瞬で作成した判決文は、裁判官が苦心して書き上げたものと変わらず、判決も同じものであった。劇的な業務の効率化を喜ぶ裁判官たちだが、円は「法神」への警戒心を拭えない。
円が退官間近の裁判官・檜葉と共に担当することになったのは、18歳の少年が父親を刺殺した事件だ。裁判長である檜葉は、公判前に「法神」にデータを入力し、判決をシミュレートさせる。そこで「法神」が瞬時に出した判決は「死刑」であった。AIの能力に強い関心を抱く檜葉と、AIへの警戒を強める円。裁判員たちも巻き込み、彼らは真実にたどり着くことの難しさをあらためて突きつけられることとなる。真実を見極められるのは、AIか人間か、それとも…。
同作は今、驚くべきスピードで社会に浸透しつつあるAIと、AIを使う人間のあり方を問う社会派エンターテインメントだ。円役を演じる芳根は、著名な女性裁判官であった高遠寺静の孫という役柄。両親はおらず、祖母の静に育てられた。真実を見極めようと不断の努力を重ねる立派な裁判官であった祖母の存在は、円には尊敬の対象であると同時に、プレッシャーでもあった。AI「法神」の処理能力の高さに驚きつつも、人の人生を左右する裁判の判決にAIが関与することには強い警戒感を抱いている。
芳根は「NHKドラマは約5年ぶりになりますが、脚本を読み進めるほどに、この物語が投げかける深い問いに強く惹かれました。尊敬する先輩方とご一緒できることも心強く、撮影が楽しみです。ぜひ観ていただけると嬉しいです」とコメントを寄せた。





