韓国のバラエティ番組が、動物虐待疑惑に包まれている。
11月24日、MBCのバラエティ番組『南極のシェフ』(原題)は放送終盤に第3話の予告編を公開した。
予告には、南極特別保護区域に指定されている“ペンギン村”を訪れ、ペンギンと対面する出演者たちの姿が映し出された。
出演者たちは、目の前に広がる数千羽ものペンギンの群れに驚きの声を上げ、その後、「明らかになるペンギンの正体?!」というテロップが表示され、ペンギンの意外な一面が紹介され注目を集めた。
しかしそのなかで、誰かがペンギンの尾をつかんで逆さまに持ち上げる場面が映り、視聴者から問題視する声が上がった。

南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)の規定によれば、ペンギンを含む野生生物への不必要な妨害・接触・捕獲・移動は、禁止または厳しく制限されている。
そのため、この行為が公式な研究など“やむを得ない状況”で行われたものでない限り、不適切な行動と見なされる可能性があるとの指摘が出ている。
さらに、このシーンは南極条約の環境保護委員会(CEP)にも通報されたという。通報者は「韓国の主要公共放送MBCで放送された『南極のシェフ』で、出演者がペンギンに直接触れるシーンが明確に映っていた」とし、「これは南極の野生動物への“有害な干渉”禁止条項を深刻に違反する行為だ」と訴えた。

これに対し、『南極のシェフ』制作側は「ペンギンに直接触れたのは、出演者ではなく現地の研究員」と説明し、「詳細は12月1日の放送で確認できる」とコメントした。
なお、『南極のシェフ』は、気候環境研究の最前線である南極で孤立して生活する科学基地の隊員たちに、温かい“一食”を届ける過程を描いたリアリティ番組で、韓国MBCにて毎週月曜22時50分に放送されている。
(記事提供=OSEN)
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