木村拓哉、映画『TOKYO タクシー』大ヒットに喜び「ありがとうと声を大にして言いたい」 | RBB TODAY

木村拓哉、映画『TOKYO タクシー』大ヒットに喜び「ありがとうと声を大にして言いたい」

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木村拓哉『TOKYOタクシー』:大ヒット御礼舞台挨拶(C)2025映画「TOKYOタクシー」製作委員会
木村拓哉『TOKYOタクシー』:大ヒット御礼舞台挨拶(C)2025映画「TOKYOタクシー」製作委員会 全 6 枚
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 山田洋次監督の91本目となる最新作『TOKYO タクシー』(配給:松竹)が2025年11月21日に公開され、観客動員数・興行収入ともに初登場1位を記録した。実写邦画としては40週ぶりの記録となる。12月3日、主演の倍賞千恵子、共演の木村拓哉、蒼井優、山田洋次監督が登壇する大ヒット御礼舞台挨拶が開催された。


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左から)倍賞千恵子、木村拓哉『TOKYOタクシー』:大ヒット御礼舞台挨拶(C)2025映画「TOKYOタクシー」製作委員会

 同作は、タクシー運転手の宇佐美浩二(演:木村拓哉)が、ある日85歳の高野すみれ(演:倍賞千恵子)を東京・柴又から神奈川の葉山にある高齢者施設まで送ることになる物語だ。人生の終盤を迎えたすみれは「東京の見納めに、いくつか寄ってみたいところがある」と浩二に頼み、幼少期から現在まで人生のターニングポイントとなった思い出の場所を巡る。たった1日の旅が、偶然出会った二人の心、そして人生を動かしていく。

倍賞千恵子『TOKYOタクシー』:大ヒット御礼舞台挨拶(C)2025映画「TOKYOタクシー」製作委員会

 倍賞は「作品を見ていただいたみなさんの前で挨拶するのは恥ずかしく思いますが、スタッフさん・俳優さんと一生懸命にこの映画を作りました。今日はこんなに沢山の方に来ていただいて本当に嬉しく思います」と感謝を述べた。

 木村は「普段、映画やドラマをやらしていただいた際には、それほど連絡は頂かないんですけど、今回はすごくお久しぶりな方からも連絡をいただきました。自分たちは監督の下で作品を作らせてもらったので、皆さんに『観てくれてありがとう』と声を大にして言いたいんですけど、逆に皆さんが僕たちに向けて下さる『ありがとう』の言葉が印象的でした。後ろの看板に書いてある感想に『にわか雨のように泣く』って書いてあります。このような感想は、目の前を流れていったストーリーや時間によって、感情が反射のように動く作品を残してくれた監督が、今回もメガホンを取ってくれたからだと思います」と語った。

 山田監督は「そんなことありませんよ」と謙遜し、会場は笑いに包まれた。すると木村は「監督の今の一言に皆さんが笑ったように、監督が与えてくれた作品や思い出の延長にこの『TOKYOタクシー』という作品があるように感じます。そこに皆さんがタッチしてくださったのかなと思います」と続けた。

 倍賞演じるすみれの若かりし頃を演じた蒼井は「私は親友から『人の役に立って死にたいと思った。すみれさんの生き方を観て、誰かの役に立ったり、浩二さんのように誰かに優しくなりたいと明確に思った』という感想が届きました。本当に嬉しかったです。」と、自身に届いた反響を明かした。

山田洋次『TOKYOタクシー』:大ヒット御礼舞台挨拶(C)2025映画「TOKYOタクシー」製作委員会

 山田監督も「公開の翌日、僕の家のポストに黄色いカードが入っていました。パトロールしているお巡りさんからのメモだったんです。その中に『TOKYOタクシーを観てきました。すごくいい映画でした。監督さんありがとうございました。』と書いてあったんです。僕は嬉しくてね! 急にそのお巡りさんが身近な人に感じて、次の日に派出所に御礼を言いにいったんです。ですが残念ながらいらっしゃらなかったんです。そしたら、またポストに黄色いカードが入っていて、『先日はわざわざおみえになってありがとうございました』って書いてあったんです。そこから黄色いカードを通してお巡りさんとの交流が始まったので、『これは“幸福の黄色いカード”と言うべきかな』なんて思っていました」と、自身の代表作である『幸福の黄色いハンカチ』になぞらえたエピソードを披露すると、会場からは歓声が上がった。

 舞台挨拶では、SNSで募集した質問に登壇者が直接回答するコーナーを実施。まず「TOKYOタクシー、何度観ても新しい発見があり楽しいです。撮影現場で流石山田組は違う!と感じたセットや監督のこだわりを感じたシーン等、撮影秘話を皆さんから聞きたいです。」という質問に対し、木村は「誰しも時間に追われるということがあると思うんですけど、山田組は、やるべきことに対する時間のかけ方が特に豊かなんです。もちろん、今の時代は現場にも守らなければいけないルールや決まり事はあるんですけど、時間のかけ方が贅沢で、毎回現場を出る時は早く帰りたくて一日が終わるっていう日が一日もなかったです。いつも『今日の現場も終わってしまった..』という感覚でしたね」と撮影を振り返った。

蒼井優『TOKYOタクシー』:大ヒット御礼舞台挨拶(C)2025映画「TOKYOタクシー」製作委員会

 蒼井も「山田組には緊張感もあるんですけど、『この現場と作品に対する愛情を疑う余地がない』っていう安心感もあります。どこを切り取っても、この作品と山田組という環境は本当に幸せなことです。なので、久しぶりに山田組に参加できて、改めて『なんて幸せな経験なんだろう』と感じていました」と語った。

 次の「皆さんは、実際にこんなタクシーがあったら乗りたい!というタクシーはありますか?」という質問に対し、倍賞は「浩二さん以上のドライバーさんは、どう考えてもいないですからね。でも印象的な思い出があって、東日本大震災の時に家に帰れなくなって、タクシーに乗ろうとしたときに、タクシー乗り場に行ったら鶴瓶さんがいらっしゃって、周りの人に『渋谷方面に行く人?』って聞いていました。それを見て、私は横浜住みだったので『横浜行く人?』と聞いたら、誰も手が挙がらなかったんです。なので、6時間くらい車で運転手さんとお話をしたんですけど、その方が食器棚にどんな食器が入っているかまで、色々な話をしてくれるんですよ。『運転手さんは浩二さんのように、自分の話を私にしたかったんじゃないかな』と、この作品をやった今になって思います。」と回答した。

左から)蒼井優、倍賞千恵子、木村拓哉、山田洋次『TOKYOタクシー』:大ヒット御礼舞台挨拶(C)2025映画「TOKYOタクシー」製作委員会

 木村は「できるだけスムーズに運転してくれる人がいいですよね。でも、今回嬉しかったのが実際にタクシードライバーの方が、お仕事の合間にスクリーンに足を運んでいただいたことです。『タクシードライバーなら観ておかないとな』というリアクションを頂いたのが嬉しかったです。これからタクシーに乗る機会があれば、ドライバーさんとの空気感を楽しんでみたいなと思います」と語った。

 最後には、木村が「短い時間でしたが本当にありがとうございました。今後も、この作品を皆さんの傍らに携えていただければ嬉しいなと思います。またいつでも乗りたくなったらご乗車をお願いします。」と語り、倍賞も「今日は沢山の方に来ていただき嬉しいです。お家に帰ったら、是非お友達や親せきの方にこの映画の事をお話して、劇場に足を運ぶようにお誘いいただければ嬉しく思います」と呼びかけ、大ヒット御礼舞台挨拶は幕を閉じた。

 同作は、山田洋次監督、倍賞千恵子、そして『武士の一分』以来19年ぶりの山田組参加となる木村拓哉を共演に迎えた。さらに蒼井優、迫田孝也、優香、中島瑠菜、イ・ジュニョン、笹野高史など豪華キャストが集結した。出演は倍賞千恵子、木村拓哉、蒼井優、迫田孝也、優香、中島瑠菜、神野三鈴、イ・ジュニョン、マキタスポーツ、北山雅康、木村優来、小林稔侍、笹野高史。監督は山田洋次、脚本は山田洋次と朝原雄三。原作は映画『パリタクシー』(監督 クリスチャン・カリオン)。



《アルファ村上》

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