キム・セロンさんの遺族側が、故人と俳優キム・スヒョンがやり取りしたカカオトークのメッセージだと主張するフォレンジック(復元データ)画像を公開し、未成年時の交際に関する立場を改めて明らかにした。
12月4日、キム・セロンさん遺族側の法律代理人である法務法人ブユのプ・ジソク弁護士は、「11月26日、遺族側は報道資料を通じて、キム・スヒョン俳優の法律代理人であるコ・サンロク弁護士に、捏造フレームをかけないように、そして捜査機関の結果を待とうと伝えた。コ弁護士もその場では“捜査結果を待つ”と言っていた」と述べ、長文の立場文を発表した。
しかしプ弁護士によると、コ・サンロク弁護士はその後もユーチューブやSNSに事件関連の投稿を続け、11月27日には某メディアのインタビュー(12月3日掲載)まで行い、再び“捏造フレーム”をかけているという。遺族側は「これ以上議論の余地がないよう、捜査機関に提出したキム・セロンさんとキム・スヒョンのカカオトーク対話内容のフォレンジック資料を公開する」と明らかにした。

遺族側はまず、「遺族はキム・セロンさんの携帯電話など電子機器をすべて捜査機関に提出し、捜査に誠実に協力した」と強調。また、コ弁護士が「2018年4月2日付のカカオトークキャプチャ写真は、他人との会話を差し込んだ捏造だ」と主張し、「『今すぐ会いたい』という内容はカップル同士の会話だから、相手はキム・スヒョンではない」と断じた点についても反論した。
遺族側は「コ弁護士が原本公開を要求したため、11月26日の報道資料で原本を公開した。確認していれば、これは2018年4月12日にキム・セロンさん本人がキャプチャしたもので、フォレンジックで抽出された正式な資料だと分かるはず。それを確認しないまま“捏造だ”と主張している」と述べた。
遺族が公開したキャプチャでは、「불긍(プルグン)」と保存された人物が「はぁ、新しいロマンスドラマ早く見たい」「木曜に会う予定だったよね、台本と!今すぐ会いたい」と送っており、キム・セロンさんと見られる人物が「台本はドラマが飛んだから私だけ見れる~へへ」「今日の治療いつ終わるの」と返信している。
これに「プルグン」は「うわ(笑)そうなったのか」「今日は病院行って、夕飯食べて、運動行ってくるから9時ごろ?」と返している。

遺族側は、このカカオトークが実際に二人の対話であることを示すため、フォレンジックで抽出した別の対話内容も公開。「この対話は2018年4月9日のもので、キム・セロンさんが4月12日にキャプチャしたものと見られる」と説明した。
フォレンジック資料には、キム・スヒョンと推定される人物が「今すぐ会いたい」と送ったメッセージも含まれている。遺族側は「コ弁護士が“今すぐ会いたいと言う関係ならカップルだ”と定義した以上、未成年時の交際を否定するのは矛盾だ」と主張した。さらに、未成年時の交際を示すものとして、互いに“愛している”と表現した対話もフォレンジック資料から公開した。
一方、キム・スヒョン側のコ・サンロク弁護士は、「核心的な質問には答えず、3月にすでに公開された資料を繰り返しているだけ」と反論。遺族側がユーチューブで提示した“核心資料”、2016年6月の「いつあなたを抱いて眠れる?」、2018年4月13日の「努力しないなら会わない」というメッセ―ジについても、「遺族は今ではこれがキム・スヒョンのメッセージだとは主張していない。故人が当時、別の男性たちと交際していたことを遺族も知っている」と述べた。
また、「遺族はキム・スヒョン俳優が軍隊時代に恋人がいたことを知っており、故人にも2017年・2018年に恋人がいたことは芸能界でも知られた事実。キム・スヒョンもそのことを知っていた」と強調した。

さらにコ弁護士は「遺族は“優しい言葉を使うカカオトーク”を理由に、交際の証拠だと無理な主張を続けている。しかし俳優は人柄や立場上、周囲のスタッフや同僚に優しい表現をよく使う」と説明。「関連資料は捜査機関に提出したが、誤解したスタッフや同僚は一人もいない。故人も誤解していなかった」とした。
また、「遺族は、2020年2月に撮影した“顔を寄せた写真”を2016年のものだと偽り、未成年交際の唯一の証拠として使おうとした」と批判。「数件のカカオトークを繰り返し、証拠だと言い張っている」と述べた。
最後に「遺族は、2018年に故人に恋人がいたことを知りながら、数件の優しいメッセージを根拠にユーチューバーと組んで騒動を起こしたのか。故人の名誉を守るためといいながら、過去をここまで掘り返すのか。もう核心質問5つに答えてほしい」と語った。
キム・スヒョン側はこれまで、キム・セロンさんと交際していた事実自体は認めつつも、「未成年時の交際は絶対にない」と強く否定してきた。キム・スヒョンは記者会見で「未成年時の交際は事実ではない。2016年と2018年のカカオトークは私のものではない」と反論した。
現在、キム・スヒョン側は遺族やユーチューバーらを名誉毀損・損害賠償で告訴し、本格的な法廷闘争へ。一方、遺族側も児童福祉法違反・虚偽告訴の疑いで逆告訴し、真実攻防は激しさを増している。
(記事提供=OSEN)
◇キム・セロンさん プロフィール
2000年7月31日生まれ。9歳から子役として活動を始め、スクリーンデビューとなった2009年公開の主演映画『冬の小鳥』では孤児院に捨てられた少女を熱演。カンヌ国際映画祭に韓国の役者史上最年少で招待された。2010年の『アジョシ』ではウォンビンと共演し、大韓民国映画大賞新人女優賞を最年少で受賞。2019年に韓国で放送されたドラマ『レバレッジ:詐欺操作団』では、凄腕の女泥棒役を見事に演じて魅力的な姿を披露した。2022年5月18日に免許取り消しレベルの泥酔状態で運転して事故を起こし、活動を自粛。2025年2月16日、24歳でこの世を去った。


