ボーイズグループTREASURE(トレジャー)が、中国・上海で予定されているファンサイン会の日程において、一部メンバーが不参加となり、ファンの間で懸念が広がっている。
不参加の理由については、最近浮上した中国と日本の外交的対立の影響が取り沙汰されている。
TREASUREは12月20日、中国・上海で3rdミニアルバム『LOVE PULSE』の発売を記念したファンサイン会およびフォトイベントを開催する予定だったが、メンバーのヨシ、アサヒ、ハルトが同日程に参加できなくなった。
これについて、イベントを主催するMAKESTARは公式SNSを通じて、「不可抗力的な事情により、一部メンバーがイベントに参加できなくなった」と発表し、謝罪の告知を掲載した。

告知によると、MAKESTAR側は「一部メンバーの不参加によりご不便をおかけすることを深くお詫びする。追加の補償案については、別途メールにて案内する予定」と説明した。ただし、具体的な不参加理由については、「不可抗力」という表現にとどめている。
ファンの間では、今回の不参加決定が、最近の中国と日本の外交・政治的対立と無関係ではないとの見方が出ている。特に、日本国籍のアサヒとハルトに加え、韓国国籍でありながら在日4世であるヨシまで不参加メンバーに含まれたことで、議論はさらに広がっている。
一方で、今回のTREASUREの事例とあわせて、中国と日本の対立の余波がK-POP業界全体に及んでいるのではないかという懸念も強まっている。最近では、ガールズグループLE SSERAFIMも、中国・上海で予定されていたファンサイン会が急きょ中止となり、似た状況に置かれた。

LE SSERAFIMは12月14日、上海で1stシングル発売記念ファンサイン会を開催する予定だったが、MAKESTAR側は「不可抗力的な事情により、関係部署との慎重な協議の末、中止を決定した」と発表した。ただし、具体的な中止理由は明らかにされていない。
LE SSERAFIMは全5人のメンバーのうち、サクラとカズハの2人が日本国籍だ。業界内外では、最近激化している日中関係の緊張の中で、日本人メンバーの存在がイベント中止に影響した可能性を、慎重に指摘する声も出ている。
これまで中国では、いわゆる「限韓令(還流規制)」の方針下においても、小規模なファンミーティングやファンサイン会は比較的自由に行われてきた。しかし最近では、日本人メンバーが含まれるグループのイベントまで影響を受ける事例が相次ぎ、音楽業界では「限日令」の動きが現実のものになるのではないかという不安も高まっている。
K-POPグループにおける多国籍メンバー構成が一般化するなか、外交的対立がアーティストの活動に直接影響を及ぼし始めている点で、今後の中国におけるK-POP活動全般にとって、少なからぬ変数となりそうだ。


