韓国を訪れる外国人観光客数が過去最多という見通しが出たが、日本との格差が広がり続けている。
韓国の文化体育観光部は12月23日、今年の訪韓外国人観光客数が1870万人を超えるとの展望を明らかにした。
これは、過去最多だった2019年の1750万人を100万人以上超える数字で、韓国の観光業は新型コロナ以前に完全に戻ったといえるだろう。
ただし、日本との比較で見ると、手放しで喜べるものではないという印象が否めない。
10年前まで韓国が上だった
日本政府観光局(JNTO)によると、日本を訪れた外国人観光客数は、1月~11月の累計で3906万5600人となった。これは、2024年に過去最多を記録した年間3687万人を、11月時点で200万人も超えた数字だ。

興味深いのは、日韓ともに今年は過去最多を更新するが、両国の差がますます広がっていることだろう。
今では想像することも難しいが、ほんの10年前まで、外国人観光客数は日本よりも韓国が上だった。
実際に数字を比較してみると、2011年は日本622万人・韓国979万人、2012年は日本836万人・韓国1114万人、2013年は日本1036万人・韓国1218万人、2014年は日本1341万人・韓国1420万人だった。
それが、2015年に日本1974万人・韓国1323万人と逆転が起こり、以降はその差が広がり続けている。
最新の確定値である2024年は、日本3687万人・韓国1637万人で、韓国は日本の44.4%の水準にとどまっている。
韓国では、例えば全国経済人連合会が2016年時点で危機感を示し、韓国が日本に逆転された要因として、「中華圏観光客の誘致実績」「近隣国からの観光客誘致実績」「中国人観光客への依存度」などを挙げていたが、効果的な対策は取られなかったようだ。
日本を訪れる外国人観光客のなかで、韓国人が特に多いという点(2025年1~11月では中国に次ぐ2位の849万人)も興味深いが、日韓の差は今後も開く一方なのだろうか。少なくとも現時点では、差が縮まる兆しは見えない。
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