韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領に死刑が求刑された。
その直前の最終陳述の内容が明らかになっている。
1月14日、特別検察による死刑求刑を前に、尹前大統領はソウル中央地裁刑事合議25部で開かれた内乱首謀の罪に関する公判において、0時12分から1時41分まで、約89分間にわたり最終陳述を行った。
まず、尹前大統領は「巨大野党が国会独裁を行い、憲政秩序を崩壊させ、国が亡国の危機に陥っている。国民を目覚めさせる方法以外に選択肢はなかった」と、これまでと同様の主張を繰り返した。
続いて、12・3非常戒厳の宣言についても「軍事独裁ではなく、自由主権を守り、憲政を生かすためのものだった。国憲を乱し、暴動を起こしたのではないという点だけ説明すれば、うまく整理されると純粋に思っていた」と述べ、「こんなバカが、どうやって親衛クーデターを起こすのか」と自嘲気味に語り、反問した。
発言は次第に激しさを増し、陳述中には声を荒らげる場面もあった。顔は赤くなり、特別検察側の主張に対して空笑いを浮かべることもあったという。

公判の前半は満面の笑みを見せるなど、比較的余裕のある態度を見せていた尹前大統領だったが、死刑が求刑された瞬間から急激に表情は硬化。その際、首を左右に振りながら、意味を測りかねる笑みを浮かべていたと伝えられている。
同日、特別検察はキム・ヨンヒョン前長官に無期懲役を、ノ・サンウォン前国軍情報司令官に懲役30年を求刑するなど、軍・警察の中枢に対しても重刑を求めた。
今回の死刑求刑は、1996年に「12・12軍事反乱および5・18内乱事件」の裁判で、全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領に死刑が求刑されて以来、およそ30年ぶりとなる。


