ボーイズグループASTROのメンバーで、俳優としても活動するチャウヌの200億ウォン(約20億円)脱税疑惑を、専門家はどのように見ているのか。
最近、YTNラジオの番組で、パク・グィビンアナウンサーがキム・ミョンギュ弁護士と電話をつなぎ、チャウヌの脱税疑惑について詳しく話を聞いた。
これに先立ち、弁護士兼公認会計士でもあるキム・ミョンギュは、自身のSNSスレッドに「非専門家のための親切な解説版」として、チャウヌの「200億ウォン脱税疑惑」をめぐる複数の争点を分析し、注目を集めていた。
チャウヌに向けられた脱税は、現時点ではあくまで「疑惑」の段階だが、疑念を抱かせる状況証拠が相次ぎ、大衆の視線が厳しくなっているのも事実だ。仮に故意の脱税が認定された場合、どのような事態になるのか。
「実刑の可能性もある」
番組進行役は「故意性が認められれば、200億ウォンの追徴課税だけでなく、刑事処罰の可能性もあるのか」と質問した。これに対し、キム・ミョンギュ弁護士は「追徴金を納付しても、国税庁が悪質と判断すれば検察に告発し、刑事手続きが始まる」と述べた。

続けて「不正に取得したと判断される金額については、年10億ウォンという基準があり、それを超えると特定犯罪加重処罰法、いわゆる特加法が適用される。この法律が適用されると、法定刑は無期懲役または5年以上の懲役となる。韓国の法律では、懲役3年以下でなければ執行猶予は認められない。原則的に、特加法が適用され年10億ウォンを超える場合、実刑の可能性もある」と専門的見解を示した。
チャウヌは、韓国5大ローファームのひとつである法務法人セジョンを選任し、所属事務所ファンタジオも大手ローファームのユルチョンを選任したと伝えられている。
進行役が「国税庁の課税処分に関する法的手続きを準備していると聞いたが、国税庁と法廷で争う可能性もあるのか」と尋ねると、キム弁護士は「十分にあり得る。国税庁との法的争いも大きな争点だが、刑事処罰のほうがさらに大きな問題になる可能性がある。追徴金を全額納付し、真摯に反省する姿勢を示さなければ、裁判官が法定最低刑である5年を半分に減刑する『酌量減軽』は認められない」と述べた。
さらに「それが認められれば刑期は2年6カ月となり、執行猶予が可能な範囲に入る。結局、全額納付し、誠実に謝罪しなければ実刑を免れない状況であり、そのために大手ローファームを選任したのではないか」との見方を示した。
チャウヌが脱税疑惑から抜け出すためには、故意性を否定し、母親が経営するウナギ店関連の法人がペーパーカンパニーではないことを立証する必要があるという。
キム弁護士は「最も急務なのは、故意性を否定することだ。『意図的に行った』、あるいはそう見える点を否定しなければならない。刑事処罰を防ぐ必要があるからだ。法律をよく知らずに起きたミスであり、騙そうとしたわけではないという主張を立証し、特加法の適用を阻止するために全力を尽くすだろう」と語った。
また、「もうひとつの争点は、法人としての実体が認められるかどうかだ。国税庁の調査時に提出できなかった新たな証拠を集め、租税審判院や裁判所を説得する必要があるだろう。故意性を否定して刑事処罰を回避し、実際の業務実態を示して税額を減らすという『二本立て戦略』を取るのではないか」と見通した。
専門家の見解を総合すると、争点は「刑事責任に発展するか」と「税務上の判断が覆るか」の2点に集約される。
「仮に後で租税訴訟に勝っても…」

一方、ロエル法律事務所の公式チャンネルにも「チャウヌ200億脱税疑惑に調査4局投入、簡単に済まない理由」という動画が投稿された。
刑事法専門の弁護士たちが、ペーパーカンパニー、実質課税原則、調査4局が投入された理由、200億ウォン追徴通知後の法的手続きなどを、一般視聴者の目線で解説した。
イ・テホ弁護士は「この種のケースは最後まで行くことが多い。芸能人の場合、ある程度のところで課税当局と協議するのが一般的だ。刑事事件とは少し性質が違う」と述べ、「韓国には司法取引(プレイ・バーゲニング)はないが、課税当局とは追徴額についてある程度話し合いが行われる。そのため、多くの芸能人は合意書に署名する。争ってイメージを傷つけるより、そのほうが得策だからだ」と語った。
これに対し、イ・ウォンファ弁護士は「しかし、チャウヌ氏の立場では、すでに報道資料が出ているため、協議する理由がない」と指摘。イ・テホ弁護士は「すでに圧力をかけたが協議が成立せず、署名しなかったため追徴を課したのではないかという、あくまで個人的推測だ。事実に基づいた話ではない」と慎重に述べた。これにイ・ウォンファ弁護士も「あり得る話だ」と同調した。
さらにイ・テホ弁護士は「仮に後で租税訴訟に勝っても、大衆は『税金を脱漏したのではないか』というイメージだけを記憶するだろう」とし、「ユ・ジェソクの場合は高強度の税務調査を受けたが追徴金はなかった。それは意図的に税金を多めに納めているからだ。経費処理できる部分もあえて少なくするなどしている。今回の件で、チャウヌは除隊後の芸能活動にも影響が出かねず、所属事務所としても懸念しているはずだ」と述べた。
なお、チャウヌは昨年7月の入隊前、ソウル地方国税庁調査4局から脱税容疑で高強度の税務調査を受け、200億ウォンを超える追徴課税を通告された。これは、これまで韓国芸能人に課された追徴金としては過去最大規模だ。
国税庁は、チャウヌの母親が設立したA法人が、所属事務所ファンタジオと業務委託契約を結んでいたものの、実質的な業務提供がなかったペーパーカンパニーに該当すると判断した。実際、A法人の所在地は江華島にあるウナギ店で、芸能関連業務を行うには不適切とみられている。
国税庁は、チャウヌと母親が約45%に達する所得税を回避するため、実体のないA法人を設立し、所得を分散させることで、所得税率より20ポイント以上低い法人税率を適用させたとみている。また、ファンタジオがA法人から受け取った税金計算書も虚偽と判断し、82億ウォン(約8億2000万円)の税金を課した。
チャウヌ側は、200億ウォンを超える追徴課税の通知を受け、国税庁の決定に不服として「課税前適否審査」の結果を待っている状況だ。
(記事提供=OSEN)
◇チャウヌ プロフィール
1997年3月30日生まれ。韓国・京畿道出身。本名はイ・ドンミン。2014年に韓国で公開された映画『世界で一番いとしい君へ』で俳優デビューした。2016年に6人組ボーイズグループASTROのメンバーとして歌手デビュー。「顔天才」と呼ばれ、人気を博す。俳優としてドラマ『私のIDはカンナム美人』『新米史官ク・ヘリョン』『女神降臨』『ワンダフルワールド』などに出演している。
■「脱税の拠点」と指摘された実家のウナギ店で堂々と “顔天才”チャウヌが撮った一枚に注目


