韓国芸能界における脱税をめぐる論争は、もはや珍しいものではなくなった。
最近、兵役中のチャウヌを巡って、数百億ウォン規模の税金追徴が伝えられ、衝撃を与えた。
【写真】チャウヌの脱税疑惑、専門家が口をそろえる“厳しい現実”
チャウヌが税務当局から200億ウォン(約20億円)を超える所得税の追徴通知を受けたと報じられ、議論が広がっている。
母親が設立した法人と芸能活動支援の業務委託契約を結ぶ形で収益構造を設計し、その過程で個人所得が法人の売上として分散されたのではないかという疑惑が提起された。
これに対し、チャウヌの所属事務所ファンタジオは「実質課税の可否に関する法解釈が争点だ」とし、適法な手続きに基づいて釈明する方針を明らかにした。

同じ事務所に所属する俳優キム・ソンホについても、税務処理を巡る問題が取り沙汰されている。

自由の裏側に伴う責任
問題は、このような事例が初めてではない点にある。その中心にあるのが、「個人事務所」という近年一般化した選択肢だ。
これに先立ち、女優イ・ハニをはじめとする複数の俳優が、個人事務所の構造に関連して多額の税金を追徴された事実が相次いで明らかになった。当事者たちは「脱税ではなく解釈の違いだ」と線を引いたが、論争は簡単には収束しなかった。
法人が実質的な機能を果たしていないまま、税率差を利用したのではないかとの疑問が繰り返し提起されたためだ。
個人事務所は、芸能人にとって確かに魅力的な選択肢といえる。所属事務所の干渉を受けずにスケジュールや活動を調整でき、収益構造もより柔軟に設計できる。

しかし、自由の裏側には責任が伴う。法人が実際にマネジメント業務を行っていなかったり、外形だけを整えた「名目上の会社」にとどまったりする場合、税法上の「実質課税の原則」に基づき問題が生じる可能性がある。
税務当局はこうした構造を注視している。個人所得税の最高税率が45%に達する一方で、法人税の最高税率は25%にとどまる。この差を前提とした所得分散が繰り返されれば、故意の有無にかかわらず調査が行われる可能性がある。
脱税論争とともに、行政手続きの未履行問題も同時に浮上している。大衆文化芸術企画業の登録をせずに個人事務所を運営し、摘発された事例が相次ぎ、制度に対する認識不足が新たなリスクとして指摘されている。
関連法令では、未登録での運営に対し刑事処罰まで規定しているが、現場では依然として「知らなかった」という弁明が繰り返されている。
文化体育観光部は、こうした混乱を減らすため、登録の啓発期間を設けるなど制度整備に乗り出した。それでも論争は続いている。個人事務所がもはや例外的な選択ではなく、韓国芸能界の一般的な構造として定着した現実において、制度の理解と遵守は選択ではなく前提となった。
今回の論争は、特定のスターの道徳性を巡る問題として消費されるべきものではない。自由と効率を掲げた個人事務所の構造が、どのような責任を求められるのか、そしてその境界はどこまで許容されるのかを問いかける事例だ。
■【画像】「脱税の拠点」と指摘された実家のウナギ店で堂々と “顔天才”チャウヌが撮った一枚に注目


