稼ぎすぎが反感を買っているのだろうか。中国の代表選手でありながら、中国国内では好かれていないようだ。単なる嫉妬ややっかみの対象になっているだけなのかもしれない。
2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪に出場しているアイリーン・グー(谷愛凌)の話だ。
アイリーン・グーは2月9日(日本時間)、イタリア・リヴィーニョのスノーパークで行われたフリースタイルスキー女子スロープスタイル決勝で86.58点を記録し、銀メダルを獲得した。
金メダルはマチルド・グレモー(スイス/86.96点)。2022年北京五輪でも顔を合わせた相手で、その時も敗れている。今回も結果は同じだった。転倒するなどのミスがあり、金メダルには届かなかった。
経歴がユニークだ。アメリカ人の父と中国人の母の間に生まれ、かつてはアメリカ代表としても活動していたが、2019年からは中国代表を選択し、五星紅旗を背負って競技に臨んでいる。
2022年北京五輪では、まさにセンセーションを巻き起こした。フリースタイルスキーのビッグエアとハーフパイプで金メダル、スロープスタイルでも銀メダルを獲得した。一躍“国民的スター”となり、広告契約も相次いだ。

問題視されるようになったのはその後だ。大会終了後、アメリカに戻り、スタンフォード大学で学業を続ける意向を表明した。
これに対し、中国国内では反発の声が噴出した。良いときは持ち上げる一方で、気に入らなければ容赦なく叩く。とりわけ、極端なナショナリズムを持つ若者層からの反発は激しく、アイリーン・グーを「実質的にはアメリカ人だ」と批判し、「中国を裏切った」とまで非難する声も出た。
それでもアイリーン・グーの成功は続いた。競技以外にもモデル活動などで莫大な収入を得ている。『フォーブス』が発表した直近1年間のアスリート収入ランキングでは、アイリーン・グーは約2300万ドル(約36億円)を稼ぎ1位に。2022~2025年の累計収入は約8740万ドル(約136億円)に達するとされた。
再び中国代表としてミラノ五輪に出場したが、中国国内の反応は冷ややかだ。「金を稼ぐときだけ中国人」といった皮肉混じりの声も少なくない。
国籍をめぐる議論もくすぶっている。中国は二重国籍を認めていない国だ。中国国籍を持つなら、原則としてアメリカ国籍は保有できない。しかし、アイリーン・グー自身がこの点について明確な説明をしていないため、疑念と反発はくすぶり続けている。
2月9日に銀メダルを獲得した際、中国メディアは一斉に速報を打ったものの、反応の熱量は4年前の北京五輪と比べると、確実にトーンダウンしているのも事実だった。
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