「わかっていても打てない球。それでも、まずは目に焼き付けた」
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)本大会を前に、韓国代表が日本投手の“フォークボール”を体感した。
阪神タイガース投手陣のフォークは脅威だった。それでも実際に経験できた意義は大きい。宿敵・日本との対決を前に、貴重な“予防接種”を受けた形だ。
3月2日、リュ・ジヒョン監督率いる代表は阪神タイガースとの強化試合で日本投手の代名詞ともいえるフォークを味わい、試合は3-3の引き分けに終わった。
本大会で対戦が予想される日本代表には、山本由伸(ロサンゼルス・ドジャース)をはじめ、150キロ台の速球に鋭く落ちるフォークを自在に操る投手がそろう。阪神戦は、その日本投手陣と向き合う前に避けては通れない実戦テストだった。

韓国代表は2015年プレミア12準決勝での勝利以降、日韓戦で10連敗という屈辱的な記録が続いている。その背景には、勝負どころで日本投手のフォークにバットが空を切ってきた現実があった。
今回の阪神戦でも、急激に落ちるボールに打者たちはタイミングを合わせるのに苦しんだ。それでも収穫はある。日本投手特有の投球リズムとフォークの軌道を、その目で確かめられたことだ。たとえ1打席でも多くフォークを見極め、対策を練った経験は、本大会でわずかな差を生む可能性がある。
残された実戦の機会は、3月3日に行われるオリックス・バファローズとの最終強化試合。オリックスも日本プロ野球(NPB)屈指の投手陣を擁する。再びフォーク対策を試す絶好の舞台となる。
低めに沈む誘い球に手を出さない“目の野球”と、甘く入ったフォークを確実に仕留める精度が求められる。

もちろん、日本投手の武器はフォークだけではない。韓国の首脳陣も「スライダー、カーブ、チェンジアップまで多彩だ。まず制球がいい」と口をそろえる。それでもフォークは特に警戒すべき球種だ。速球と同じ軌道で来て、最後に消える。耐えた者が最後に笑う。
予防接種は痛みを伴うものだ。阪神戦で味わった“フォークの苦さ”は、本大会の日韓戦で“勝利の甘さ”へと変えられるか。
10連敗という暗いトンネルを抜け、東京ドームで復活の歌を響かせるため、リュ・ジヒョン監督率いる韓国代表は最後の仕上げに入っている。
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