一夜にして非難は称賛に変わった。
デーン・ダニング(31)は、自身に流れる「韓国の血」を圧巻の投球で証明してみせた。
野球韓国代表は3月9日夜、2026WBC1次ラウンド・プールCの最終戦でオーストラリアと対戦。2勝2敗とグループ突破が危ぶまれる崖っぷちの状況下、7-2のスコアで勝利し、劇的なベスト8進出を決めた。
その勝負の分かれ目となった7回、マウンドで豪州打線を封じ込めたのがダニングだった。
韓国系アメリカ人の母を持つダニングは、今大会、韓国代表のユニフォームに袖を通した。現役のメジャーリーガーということもあり、開幕前から「青い目の太極戦士」として大きな期待を集めていた。
しかし、ここまでの道のりは険しいものだった。

前日の台湾戦、決定的な場面で本塁打を浴び、敗戦の責任を一身に背負わされる形となった。「果たして代表に必要な戦力なのか」という厳しい声さえ上がっていたが、その雑音を自らの実力で封じ込めた。
オーストラリア戦の7回表に登板したダニングは、1イニングを1奪三振、無失点に抑える快投を披露。前日の悪夢を微塵も感じさせない、完璧な投球だった。
試合後、取材に応じたダニングは「野球は本来、流れが巡るゲーム。昨日は悪い方に転がったが、今日は良い結果を得られただけだ」と淡々と語った。
自分自身への不甲斐なさが、好転のきっかけとなったようだ。「台湾戦のパフォーマンスには、自分自身にとても腹が立っていた。今日はその怒りをマウンドでぶつけ、自分の役割だけに集中しようと努めた」と明かした。
また、初めての韓国代表チームについては「このチームは才能ある若手と経験豊富なベテランが見事に融合している。ともにプレーすること自体が特別で楽しい経験だ。何より、僕たちの挑戦がまだ終わっていないという事実にワクワクしている」と笑顔を見せた。
「雨降って地固まる」の言葉通り、台湾戦の痛みを乗り越えて立ち上がったダニングの復活は、マイアミでの決勝ラウンドに向かう韓国代表にとって大きな追い風となる。ドームに響き渡った「同じ血」を持つ男への歓声は、アメリカの地でも再び沸き起こるに違いない。
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