ボーイズグループENHYPENを電撃脱退したヒスンをめぐる騒動が、思わぬ人物にまで飛び火している。
矛先が向けられたのは、ヒスンと楽曲制作を共にしてきたプロデューサー、EL CAPITXN(本名チャン・イジョン)だ。
事の発端は、EL CAPITXNが3月12日に自身のSNSに投稿したメッセージだ。彼は「ヒスンの話をもう送ってくるな。お前たちがもし本当にファンなら、石を投げる前にまず抱きしめてやれ」といった趣旨の言葉を投稿した。
さらに「なぜ私のせいにするのか」と強い口調で反論した。投稿には喫煙する自身の写真も添えられ、SNS上では瞬く間に大きな話題となった。
なぜプロデューサーが“口撃”の的に?
この投稿をきっかけに、ENHYPENのファンダムの一部から抗議のコメントが相次いだ。

あるファンが「ファンがいなければヒスンもデビューできなかった」と書き込むと、EL CAPITXNは「ヒスンがいなければファンもいない」と応酬。双方のやり取りはヒートアップし、EL CAPITXNはその後も投稿内容を変更しながらファンとの言い合いを続けた。
現在はコメント欄を閉鎖している。
なぜプロデューサーにまで批判が向けられたのか。その背景には、ヒスンとEL CAPITXNの関係がある。
2人は2024年に発表されたENHYPENのアルバム収録曲『Highway 1009』で作詞・作曲を共に担当するなど、音楽制作を通じて関係を築いてきた。こうした経緯から、一部のファンの間で「EL CAPITXNがヒスンの“アーティスト志向”を助長し、脱退につながったのではないか」という憶測が広がったとみられる。

もっとも、ヒスンの脱退については、所属事務所BELIFT LABがすでに公式見解を示している。3月10日、同社はヒスンがチーム活動を終了し、ENHYPENが6人体制になると発表。「メンバーそれぞれの将来とチームの方向性について深く議論した結果、ヒスンが追求する音楽的な方向性を尊重することになった」と説明した。
ヒスン本人もファンコミュニティ「Weverse」に手書きの手紙を公開し、直接脱退を報告。「メンバーたち、そしていつもそばを埋めてくれたENGENE(ファンダム名)のおかげで、遠いと思っていた夢に少しずつ近づくことができた」と感謝を述べたうえで、「早く皆さんに会うためにアルバムを準備している」と、ソロ活動への意欲を示した。
それでも、今回の騒動は簡単には収まりそうにない。K-POPの世界では、アーティストの活動だけでなく、制作陣や裏方のクリエイターまでもがファンダムの議論の対象になるケースが少なくないからだ。
特にSNSの発達によって、ファンと関係者の距離が極端に近くなり、感情的なやり取りがそのまま可視化される場面も増えている。

EL CAPITXNは、2013年にボーイズグループHISTORYのメンバーとしてデビューした後、2018年にK-POP専門のプロデュースチーム「Vendors」を設立。TOMORROW X TOGETHER、NCT、ZEROBASEONEなど、さまざまなアーティストの楽曲制作に携わってきた。
現在はHYBE傘下で、BTSの事務所としても知られるBIGHIT MUSIC所属プロデューサーとして活動している。
ヒスンの脱退という出来事をきっかけに、ファンダムの感情は思わぬ形で広がり、ついには制作陣まで巻き込む事態となった。今回の騒動は、K-POPを取り巻くファン文化の複雑さを改めて浮き彫りにしている。
■【写真】ヒスンの独立発表から2日、ENHYPENメンバーが初めて公の場に


