『イカゲーム』や『復讐代行人~模範タクシー~』など、韓国では近年のヒットドラマの多くが“続編”や“原作あり”作品で占められている。
韓国ドラマ業界では今、「IP」を軸にした制作が主流となっている。
ウェブトゥーンや小説を原作にしたり、成功した作品をシーズン制で続けたりする流れが、放送業界全体で顕著に見られている。
この変化は流行というより、産業構造の結果に近い。制作費は上昇を続け、プラットフォーム間の競争はさらに激化している。リスクを抑えるため、放送局や制作会社はすでにファン層が確保されている作品を選ぶケースが増えている。
実際、最近のヒット作の多くはこうした流れの中で誕生している。Netflixの『イカゲーム』シリーズや『弱いヒーロー Class2』『新兵』シーズン3などは、前作の人気を土台に世界観を拡張した。すでに検証されたストーリーに新たなキャラクターや事件を加える方式だ。
SBSの『復讐代行人~模範タクシー~』シーズン3は最近、視聴率14%を超え、シーズン制ドラマの強さを改めて証明した。シーズンを重ねるごとに物語を広げ、安定した視聴層を確保した事例だ。

地上波もこのシーズン制戦略を続けている。SBSの『グッド・パートナー~離婚のお悩み解決します~』はシーズン2の制作が決定。前作で活躍したチャン・ナラが再び主演を務め、新たな俳優陣が加わり物語を拡張する。『財閥×刑事』もシーズン2として戻ってくる予定だ。
OTTプラットフォームも、この流れを積極的に活用している。ディズニープラスは世界的に人気のウェブ小説を原作とした『再婚承認を要求します』を準備中で、シン・ミナ、チュ・ジフン、イ・ジョンソク、イ・セヨンら豪華キャストが名を連ねる。人気ウェブトゥーン原作の『幻惑の恋』もスジとキム・ソノの出演で期待作に挙げられている。
『殺し屋たちの店』シーズン2も公開を控えている。イ・ドンウクとキム・ヘジュンが再び登場し、アクションストーリーを継続する。TVINGの『ユミの細胞たち』もシーズン3として戻り、キム・ゴウンが再び主人公ユミを演じ、俳優キム・ジェウォンが新たな男性主人公として合流する。

Netflixも原作ベースの作品を前面に押し出している。スペインの戯曲を原作とした『最後列からの声』は、チェ・ミンシクとチェ・ヒョヌクの共演で注目を集めている。ウェブトゥーン『野ネズミ』(原題)を原作とした作品では、リュ・ジュンヨルとソル・ギョングが追跡劇を繰り広げる。
『今、私たちの学校は…』シーズン2も代表的な作品だ。既存キャストが再集結し、新たなキャラクターが加わることで世界観を拡張する。『ブラッドハウンド』シーズン2もウ・ドファンとイ・サンイの物語にチョン・ジフンが新たな悪役として登場する。
放送業界が原作やシーズン制に集中する理由は明確だ。すでに一度、成功が証明された物語だからだ。制作費の負担が増すなか、リスクを抑えるための現実的な選択でもある。
大衆文化評論家のチョン・ドクヒョン氏は「ドラマの投資環境は以前より保守的に変わった」とし、「制作会社としては、すでにファン層が確保された原作や成功したシリーズに関心を持たざるを得ない」と分析した。
■1話1億円 日本俳優の数倍とも言われた韓国俳優の“Netflix出演料”が激減しているワケ


