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K-POPライブはどこまで“階級化”したのか 9万9000円のVVIP席が映す新しい現実

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K-POPライブはどこまで“階級化”したのか 9万9000円のVVIP席が映す新しい現実
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K-POPライブは、すっかり“階級化”してしまったのだろうか。

そんな違和感を一気に可視化したのが、5月に行われるコンサート「K*Pop Masterz Presents 2NE1 & TEN SPECIAL LIVE in JAPAN 2026」のチケット価格だった。

【写真】2NE1、事実上の内部分裂か

会場はKアリーナ横浜。VVIP席は9万9000円、VIP席は4万9500円、SS席は2万9600円、一般席は1万7600円だ。さらにスタンド最前列席が2万3100円と設定されている。

数字だけでもインパクトは十分だが、今回ファンの間でとりわけ波紋を広げたのは、単純な“最高額”よりも、遠い席までしっかり高いという現実だった。一般席でステージから最も遠い「LEVEL7」について、SNSでは「LEVEL7の値段ほんまにえぐい」「上段なのに高すぎる」「これは冗談ではない」といった反応が相次いだ。

払える人ほど“濃い満足を得られる場”へ

VVIPの9万9000円に驚く声は当然あるが、それ以上に刺さっているのは、「LEVEL7でも1万7600円」という逃げ場のなさなのだろう。

2NE1
(写真提供=YGエンターテインメント)2NE1

実際、この価格設定は単なる値上げというより、体験を細かく売り分ける設計になっている。VVIP席は1列目から5列目保証に加え、専用レーン入場、オリジナルノベルティグッズ、終演後のお見送り会、さらに100人限定のグループショット撮影抽選まで付く。同じくVIP席も6列目から15列目保証、専用レーン、ノベルティ、お見送り会付きだ。

つまり、前方席はもはや「いい席」というだけではなく、近さと特典をセットにした“体験商品”として売られているといえる。

ここで見えてくるのは、K-POPライブのチケットが単純に高くなったのではなく、客席そのものが段階的に“階級化”されているということだ。同じ会場で同じ公演を観るのに、前方で濃い体験を買う層と、遠い席でもそれなりの金額を払う層とが、はっきり切り分けられている。

VVIP、VIP、SS、一般、スタンド最前列――その呼び名の違い自体が、ライブ体験の序列をそのまま示している。

しかも今回の会場がKアリーナ横浜というのも、この話をより生々しくしている。Kアリーナは音響の良さで評価される一方、LEVEL7は“天空席”と揶揄されることもある。実際、SNSでも「KアリーナのLEVEL7はもはや登山」「崖しか出てこない」といった声が上がっていた。

遠い席に座ることを前提としたエリアに1万7600円という価格が乗ると、多くの人が「そこまで取るのか」と感じてしまう。ファンの違和感は、まさにそこにある。

NCT・テン
(写真提供=OSEN)NCT・テン

興味深いのは、ファンの反応が単純な高額批判だけではない点だ。「これならスタンド最前列がめちゃお得に感じる」「好きなライブならこれくらいでもいい」「値上げでチケットが取りやすくなるならありがたい」といった声もある。高いこと自体を否定するのではなく、価格によって見たい人が見やすくなるなら受け入れる、という感覚も確かに存在している。

ここに、いまのK-POPライブの本音が透けて見える。価格はただの障壁ではなく、ファンを選別する仕組みとして機能し始めているのではないか、ということだ。「皆が高いと言って行かなければ、お金のある優良ファンが行ける」「最初からどっちでも儲かる仕組み」といった冷めた見方もあった。

ライブは“誰でも参加できる場”ではなく、“払える人ほど濃い満足を得られる場”へと変わりつつあるのかもしれない。

もちろん、最近のK-POP公演全体を見れば、一般席1万5000円前後はもはや珍しくない。Stray Kidsの日本公演は全席指定1万5500円で、アップグレードを付ければ2万5500円。IVEの京セラドーム公演も指定席は1万4800円だ。

Kアリーナ横浜開催のTREASUREは一般指定席1万5000円、ZEROBASEONEは指定席1万4850円だった。会場規模や昨今の制作費高騰を考えれば、一般席が1万円台後半に近づく流れ自体は、すでにK-POPのスタンダードになりつつある。

IVE日本公演
(画像=STARSHIPエンターテインメント)IVE日本公演

ただ、それでも今回の公演が目立つのは、価格差の振れ幅が大きいからだろう。BLACKPINKの昨年の東京ドーム公演も最安で1万5000円、最高で5万円と強気だが、それでも今回のVVIP 席9万9000円は一段飛び抜けている。

今回の価格設定が示しているのは、単なる強気設定ではなく、ライブの価値が席ごとに分割され、可視化され、商品化されているという現実に他ならない。前方席は近さと特典を束ねたプレミアム商品になり、一般席は“最低限参加できる権利”として売られる。しかもその最低ラインですら、もはや気軽とは言いがたい。

K-POPライブはいま、誰がどこで、どんなふうに楽しめるのかまで含めて、すでに“階級化”の時代に入っているのかもしれない。

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《スポーツソウル日本版》

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