同じBIGBANG出身でありながら、T.O.PとV.Iが置かれている場所は、あまりにも対照的だ。
T.O.Pは本日(4月3日)、初のソロフルアルバム『ANOTHER DIMENSION』をリリースし、本格的な音楽活動の再始動を告げる。
しかも今回の復帰では、G-DRAGONとSOLが関連投稿に「いいね」を押したことまで話題になり、ファンの間では「完全ではないにせよ、少なくとも孤立した復帰ではない」という空気も広がっている。
一方、V.Iの名はまたしても穏やかではない文脈で浮上している。バーニングサン事件の中心人物として実刑判決を受けたあと、出所から時間がたっても、彼をめぐる報道は音楽や作品ではなく、依然として疑惑や危うい交友関係の延長線上にある。
最近も、海外で“第2のバーニングサン”のようなものを準備していたのではないか、という記者の主張や、過去のバーニングサンと接点が疑われる捜査が再び注目を集めている。
もちろん、この2人を単純に善悪で切り分ける話ではない。どちらもBIGBANGという巨大な名前を背負い、スキャンダルによってキャリアを大きく揺らがせた人物たちだ。だが、そこから先の歩き方は明らかに違った。
BIGBANG出身でありながら対照的な2人
T.O.Pは兵役中に過去の大麻吸引事件で有罪判決を受けた後、2022年2月にYGエンターテインメントとの契約を終え、BIGBANG を脱退した。

2023年5月には、ファンから寄せられた「BIGBANGを辞めたのか」という質問に、「私はすでに脱退した」と回答して話題になったりもした。
それでも『イカゲーム』シーズン2への出演を通じて表舞台に戻り、今回は約13年ぶりとなる本格的なソロアルバムで音楽活動に復帰した。
しかも新作は、本人がプロデュース全般に関与し、グラミー受賞経験のあるエンジニアや著名なアーティスト、美術監督らを揃えた大規模なプロジェクトになっているという。少なくとも今のT.O.Pは、作品を前に出しながら、自分の世界観ごと復帰しようと試みている。
それがそのまま“許された”ことを意味するわけではない。それでも今回の復帰が、「また何かを作ろうとしている人」として受け止められているのは確かだろう。
さらにG-DRAGONとSOLがSNSで反応したことは象徴的だった。T.O.P自身は長くBIGBANGと距離を取ってきたが、それでもなお“元BIGBANG”の文脈の中で見守られ、場合によっては受け入れられる余地が残っていることを示したからだ。

一方、V.Iは対照的だ。彼もまた、かつてはBIGBANGという巨大な看板の一員だったが、今その肩書は復帰の文脈ではなく、危うさを強調する文脈で使われることのほうが多い。
今回も、彼自身が新たな違法行為をしたと決まったわけではないものの、記者による情報提供ベースの話の中で、「元BIGBANG」という認知度を利用し、東南アジアで違法な事業を準備していた可能性まで取り沙汰されている。

さらに、フィリピンで服役中だった“麻薬王”パク・ワンヨルが最近韓国に送還されたことで、バーニングサン事件の再調査の可能性まで浮上している。警察が「関連性が確認されれば厳正に捜査する」と表明したことで、V.Iの名前は再びバーニングサン事件の記憶とともに呼び起こされた。
ここで重要なのは、彼が実際に今何をしているか以上に、韓国社会が彼をどう見ているかだろう。V.Iは出所後もなお、「また何か問題のある文脈に現れるかもしれない人物」として扱われている。
この差はどこから生まれるのか。
一つは、表に出てくるときに何を前面に出しているかの違いだ。T.O.Pは少なくとも、ドラマやアルバムといった作品世界とともに戻ってきた。復帰の是非は別として、彼は「何を見せるか」という問いに対して、作品で答えようとしている。
対してV.Iは、少なくとも最近の報道では、事業、人脈、海外滞在、疑惑といった要素ばかりが先に立つ。そこでは作品も表現も前面に出てこない。だから社会も、彼を“活動再開するアーティスト”としてではなく、“また危ういところにいる元スター”として読む。
もう一つは、“元BIGBANG”という肩書の残り方そのものだろう。T.O.Pの場合、その肩書は完全には消えていないが、いまは少し距離を置きながらも、なお文脈として機能している。だからこそ、G-DRAGONやSOLの反応がニュースになる。
だがV.Iの場合、その肩書は依然として強い知名度を持ちながらも、再起の土台ではなく、むしろ疑惑を拡散させるラベルとして働いてしまう。東南アジアではまだ“元BIGBANG”の看板が通用するという見方が報じられていること自体、その差をよく示している。

同じBIGBANG出身の2人なのに、片方はようやく“作品で戻る人”として見られ始め、片方は今もなお“過去の事件の延長線上にいる人”として語られる。そこには、過去のスキャンダルの重さの違いだけでなく、その後に何を背負い、何を前面に出してきたかの差がはっきり表れている。
BIGBANGという巨大なグループの名前は、いまもなお強い。だが、その名前がその後の人生をどう支えるか、あるいはどう呪いとして残るかは、メンバーごとにまったく違う。T.O.PとV.Iの現在地がこれほど対照的に見えるのは、同じグループを出た後、社会が2人に与えた“次の役割”が、あまりにも異なってしまったからなのかもしれない。


