K-POPガールズグループtripleSのメンバー、キム・チェウォンの体型をめぐり、SNSを中心に心配の声が広がっている。
最近、SNS上で拡散された短い動画や写真に映る彼女の姿が「以前よりかなり細く見える」「痩せすぎではないか」と話題となり、体調を気遣う反応が相次いだのだ。
ただ、K-POP界における“激ヤセ議論”は今に始まった話ではない。チェウォンに向けられた今回の反応も、K-POPファンにとっては決して珍しい光景ではないだろう。

韓国の芸能界では、アイドルの厳しい体型管理が長年語られてきた。テレビ番組やインタビューなどで、当事者たちがデビュー前後の過酷なダイエット体験を明かすケースも多く、その常軌を逸した方法はたびたび世間を驚かせてきた。
美脚グループの“紙コップ食事”
代表的な例として知られているのが、TWICE・サナのエピソードだ。
彼女は過去に出演したYouTube番組で、練習生時代の過酷な体型管理について語っている。ストレスによって体重が増えた時期があり、それを落とすために極端な食事制限を行ったという。その方法は、「1日にプチトマト8個だけ食べて生活する」というものだった。本人の口から語られたこのエピソードは大きな反響を呼び、K-POPアイドルの過酷な体型管理を象徴する話として広く知られることになった。
また、同じくTWICEのモモも、デビュー前の減量エピソードをテレビ番組で語ったことで知られる。1週間で7kgの減量を求められ、ほとんど食事を取らず氷だけを口にする生活を続けたという。極端な減量の末、「このままだと死ぬかもしれないと思った」と振り返った体験談は大きな反響を呼んだ。
また、美脚で知られる少女時代のメンバーたちが行っていたとされる“紙コップ食事”も有名だ。紙コップに入る程度の量だけを食べるというもので、スタイル維持のために食事量を極端に制限するエピソードとして語られている。

こうした有名アーティストの事例は広く知られ、日本でも紹介されてきたが、過酷なダイエットはトップスターに限った話ではない。むしろ知名度の高くないアイドルや練習生を含め、K-POP業界では同様の体型管理が日常的に行われてきた。
うつ病にも…ルッキズムの極致か
例えばApinkのオ・ハヨンは、「中学3年生のとき、痩せられないという理由で事務所から叱られた」とデビュー前の体験を告白。成長期の10代であっても、体重管理は当然のように求められていたという。
急激な減量によって体調を崩したというケースもある。宇宙少女の元メンバー、ダヨンは、活動準備のために12kgの減量を行った結果、「気づいたら倒れていた」と振り返ったことがある。極端な食事制限が命の危険につながりかねない実例だ。
食事内容の過酷さを語る例も後を絶たない。LOVELYZのイ・ミジュは、ソロデビューを控えた時期に「ラーメン一杯を全部食べることもできないほど食事量を制限していた」と語ったことがある。また、AOAのイム・ドファは、1日の食事が「リンゴ4分の1と卵2個、そして炭酸水だけ」という生活を送っていたと明かし、ファンを驚かせた。
さらに、ダイエットの影響は肉体面だけにとどまらず、精神面にも及ぶことがある。近年はソロ活動でも存在感を見せるMAMAMOOのファサも、練習生時代の過酷な体重管理について語ったことがある。
今でこそ健康的な肉体とパワフルなパフォーマンスで知られるファサだが、彼女も練習生の頃は毎日体重を測り、その記録用紙を練習室の壁に貼り出していたという。体重は月末評価にも反映されていたため、食事をまったく取らない日もあり、測定の前には薬局で購入した下剤を飲んで数値を調整することもあったと語っていた。その結果、拒食症とうつ病を発症。「このままではいけない」と思うようになったと、過去の経験を振り返って説明している。

今や世界的な人気を誇るK-POPだが、その華やかなステージの裏側では、今も厳しい体型管理が求められている。
チェウォンの姿をきっかけに再び注目されている“激ヤセ問題”は、K-POP産業が長年抱えてきた課題を改めて浮き彫りにしていると言える。
K-POPアイドルのダイエット問題は、これまでも度々語られてきた話題だ。そのたびに警鐘を鳴らす声が上がってきたが、ルッキズムが色濃く残る芸能界において、この問題が完全に消える日は、まだ当分訪れそうにないのが現実なのである。


