【10G回線導入レポ】3つの回線を試してGameWith光10Gへ!ゲームのラグが解消、混雑時間帯も快適に | RBB TODAY

【10G回線導入レポ】3つの回線を試してGameWith光10Gへ!ゲームのラグが解消、混雑時間帯も快適に

IT・デジタル その他
注目記事
導入したTP-Link Archer AX3000。WANポートは1Gbps対応だが、応答速度の安定性を重視した選択だ
導入したTP-Link Archer AX3000。WANポートは1Gbps対応だが、応答速度の安定性を重視した選択だ 全 3 枚
拡大写真

 新たに10G回線の利用を始めた人の通信環境や導入の動機をレポートする連載「10G回線導入レポ」。今回は、神奈川県在住のネットワーク技術職・クリオ氏の事例を紹介する。

 クリオ氏はオンラインゲームの混雑時のラグに悩まされ、3つの回線を試した末にGameWith光10Gで快適な環境を手に入れたと明かす。

導入したTP-Link Archer AX3000。WANポートは1Gbps対応だが、応答速度の安定性を重視した選択だ

3つの回線を試して辿り着いた「10G」

 クリオ氏は賃貸マンションに家族3人(成人2名・子供1名)で暮らすネットワーク技術職である。「Valorant」「ストリートファイター6」「iRacing」といったオンラインゲームを楽しむ一方、在宅勤務でのオンライン会議も頻繁に行っている。

 しかし、当初契約していたソフトバンク光(マンション1Gタイプ)では、混雑時の通信が安定しなかった。その後、BIGLOBE光(マンション1Gタイプ)に乗り換えたものの、「多少改善したがほとんど同じ結果」だったという。

 技術職としての知見を活かし、クリオ氏はtraceroute(経路追跡)コマンドで通信経路を分析したところ、自宅ルーターから1ホップ目(プロバイダー側機器)で応答値が50ms以上になっていることが判明。「プロバイダー側の機器のスペック不足によるものだろうと推察している」とクリオ氏は振り返る。

 混雑時には応答速度が150msを超えることもあり、ゲームプレイに深刻な影響が出ていたという。たとえば『Valorant』では「視認できない敵にやられる」「フレーム飛びでエイムに影響」、『ストリートファイター6』では「相手の行動が出力されず、気づいたら攻撃を食らっている」、『iRacing』では「他プレイヤーの車両が位置ずれを起こし接触する」という致命的な問題が発生していたそうだ。

 そこで3回線目として選んだのが、ゲーマー向けを謳う「GameWith光」の10Gコース。決め手は公式サイトに記載された「帯域マネジメント」という文言だ。「このようなことは起こりづらいだろうと魅力的に感じた」という。

 また、マンションでの10G回線導入には物件オーナーとの交渉が必要だった。「個人用回線を導入しても良いと承諾いただけたことも大きな要因」としており、2024年4月に申し込み、約6週間後の5月16日に開通した。

月額6,700円、「混雑回避」に賭けた投資

 GameWith光10G(マンションタイプ)の月額料金は6,700円(税抜)。旧BIGLOBE光の4,600円から2,100円の増額となった。初期費用は事務手数料3,300円で、工事費22,000円はキャンペーンにより無料だった。ただし、BIGLOBE光の解約費として約2万円が発生している。

 スマホとのセット割などはなく、通信費トータルでは増加したが、クリオ氏は「オンラインゲームをラグなくプレイする上で重要になるのは応答速度。多くの回線では混雑時に応答遅延が発生するが、「GameWith光」では今のところ国内サーバーまでの応答値が20ms以上になることがなく満足している」と費用対効果を評価している。

無償レンタルされるONU「10G-EPON C ONU

 機器構成は、無償レンタルのONU「10G-EPON <M> C ONU <4>」、ルーターに自前のTP-Link Archer AX3000を使用している。ルーター選定の条件は「DS-Lite対応」「Wi-Fi使用可能」「1Gbps処理可能」の3点だった。

 実は、Archer AX3000のWANポートは1Gbps対応であり、物理的に10Gbpsの帯域をフルに活かせる構成ではない。クリオ氏も「契約時にとりあえず使えそうなルーターを家電屋で購入しており、WANポートが1Gbpsのことを確認していなかった」と明かす。ただし、「一番重視されるのは応答速度(ゲームに影響を及ぼさないこと)で、こちらに支障が出るようでしたら交換しようと考えていた」という。

 つまり、クリオ氏にとって10G契約の目的は「10Gbpsの帯域」ではなく、「10G契約者が少ないことによる混雑回避」ということになる。

tracerouteが示す「専用帯域」の実在

 GameWith光の特徴として謳われる「専用帯域」。これは単なるマーケティング文句なのか、それとも技術的な裏付けがあるのか。クリオ氏はtracerouteで検証を試みた。

 結果はyahoo.co.jpへの経路において、全8ホップで応答速度が5ms以下という安定性を示したという。

 クリオ氏がWHOIS情報などから推察したところによると、特に3~6ホップ目はすべてアルテリア・ネットワークスが管理するIPアドレス帯域であり、「アルテリア社の専用網を通って通信を確立していると考えられる」とのこと。

 クリオ氏は技術職としての視点から、GameWith光の仕組みをこう分析する。

「専用網内にDNSサーバーを持っていることで、高速処理を実現しているものと推察する。網内の内部処理も非常にスムーズだ。専用網という売り文句は正しいものと判断している」

 さらに「ゲーマー向け最適化」についても、「内部のDNSにゲームサーバーの情報を持たせることで、余分なルートの迂回を防いでいるものと推察する」と評価した。通信ルートを他回線と直接比較しているわけではないが、「明らかに短いルートを通っていることはtraceから確認できている」という。

 技術的な推察の域を出ない部分もあるが、少なくともクリオ氏の環境では、GameWith光が謳う「専用帯域」「ゲーマー向け最適化」が実効性を持っていることが、数値として裏付けられた形だ。

平日夕方でも有線で下り800Mbps、応答速度は常時5ms安定

 速度測定も実施した。測定日時は平日17時34分~17時44分、RBB SPEED TESTを使用し、各条件で3回ずつ測定している。

 有線接続(ONU→ルーター→PC、Cat8+Cat6、最大1Gbps環境)では、IPv6で下り797Mbps(平均)、上り895Mbps、IPv4で下り775Mbps、上り896Mbps。Google DNS(8.8.8.8)、yahoo.co.jp、google.comへのpingはいずれも5msで安定していた。

 Wi-Fi 6(5GHz)環境では、リビングでIPv6下り540Mbps(平均)、書斎で461Mbps。書斎はルーターから最も遠い場所だが、pingは5~8msと安定を保っていた。

 PC側のLANポートが1GbEであり、LANケーブルもCat6(最大1Gbps)のため、有線では理論上限付近まで速度が出ている。17時台という混雑開始時間帯でこの数値が出ていることは、回線の余裕を示していると言えるだろう。

1Gルーターでも「10G契約」に価値がある理由

 クリオ氏の環境は、ルーターのWANポートが1Gbps、PC側のLANポートも1GbEと、10Gbpsの帯域を物理的に活かせない構成だ。それでも10G回線契約に価値があるのか。

 クリオ氏の答えは明確だ。「契約者が少ないため、通信経路の混雑を回避できる可能性が高い」。

 実際、クリオ氏が重視したのは「通信速度」ではなく「応答速度の安定性」だった。回線混雑の問題は「どこの回線を選択しても発生しうること」だが、「10G回線が普及していないからこそ、混雑を避けられる10G回線を使用する価値がある」というのが、3つの回線を試した末の結論だ。

 もちろん、将来的には10G対応機器への買い替えも視野に入れている。ルーターは3年後程度に予算3万円で、PCも3年後程度に予算20万円での更新を計画しているという。だが現状では、「PC環境では最大1Gbps程度あれば十分」であり、「10Gbpsの通信速度という点では疑問が残るが、通信の安定性という観点から活かせている」と判断している。

 設定面では苦労もあった。GameWith光からの説明は「契約書にDS-Liteと記載のみ」で、ネットワーク知識がない方だと設定に苦労すると感じたという。「どのようなルーターを購入すればよいか、また最低限設定として何を設定しなければならないかなどの簡易マニュアルがあれば」と、サポート体制の改善を望んでいる。

 総合満足度は「大変満足」。理由は「実測値では10Gのところ1Gbps以下という計測だったが、現状1Gbpsを超えるような帯域は使用していないため、応答値の安定感があり満足している」というものだ。

 後悔はないかという質問には、「住宅が集合しており、回線を2つほど試したがどちらも混雑していた。10G回線を選択することにより混雑を回避でき、少し利用料金は高いが、利用料金以上に満足している」と答えた。

 特にオンラインゲームのような、応答速度が体験を左右するアプリケーションでは、「空いている回線」という価値が「速い回線」以上に重要になる。tracerouteという技術的手法で専用帯域の実在を検証し、ping 150ms超→8-15msという劇的改善を実現したクリオ氏の選択は、ネットワーク技術職ならではの合理的判断と言えるだろう。

※通信速度測定「RBB SPEEDTEST」
※RBB SPEEDTEST(iOS版)
※RBB SPEEDTEST(Android版)




《福田マリ》

特集

【注目記事】

Amazon売れ筋ランキング

【注目の記事】[PR]

この記事の写真

/

関連ニュース