凄惨な集団暴行の被害によりこの世を去った映画監督キム・チャンミンさんが救急搬送された当時の写真が公開され、再び衝撃を与えている。
意識を失った状態でも、目元に浮かんだ涙や顔のいたるところに残された傷跡が、事件の凄惨さを物語っている。
4月7日、報道番組『ニュースルーム』(JTBC)は、集団暴行を受けた後に病院へ搬送されたキム・チャンミンさんの救急室での写真を公開した。その後、キム・チャンミンさんは集中治療室へ移されたが、意識が戻ることはなかった。
公開された写真には、キム・チャンミンさんのまぶたやこめかみ、鼻筋など、顔のいたるところに赤黒いあざが残っている。耳の内側には血が溜まっており、凄惨な暴行の痕跡がうかがえる。また、意識不明の状態であったにもかかわらず、その目元には涙が浮かんでいた。

この写真は、急いで病院に駆けつけた父親が自ら撮影したものだという。キム・チャンミンさんの父親は「無念でしょう。痛みは分かります。意識がないのに、子どものことも心配なのでしょう」と涙の意味に触れた。

続けて「最初から再捜査を根本的に行って、この無念の死を明らかにしてほしい」と訴えた。また「(暴行映像に映っている)6人全員を徹底的に調査して…」と述べ、事件に関与した者たちへの全面的な再捜査を求めた。

キム・チャンミンさんは2025年10月20日の未明、京畿(キョンギ)道・九里(クリ)市で息子と食事中に他の客と口論になり集団暴行を受けた。息子がトンカツを食べたがったため、早朝に店を訪れたという。なお、息子には自閉傾向があると伝えられている。
倒れた後も引きずり回され暴行を受けたキム・チャンミンさんは、約1時間後に病院へ搬送されたが、脳出血により意識不明の状態に陥った。集中治療室での治療も虚しく回復せず、同年11月7日に脳死と判定され、臓器提供によって4人の命を救い、亡くなった。
また、本事件が遅れて明らかになったことが社会的な憤りを募らせている。キム・チャンミンさんがすでに意識を失っている状態でも追加の暴行が続いたという証言や、監視カメラ(CCTV)のない場所へ連行したという主張、さらには嘲笑するような態度まであったという点が怒りを増幅させている。
捜査過程も批判の的となっている。警察は当初、1人のみを特定し傷害致死容疑で逮捕状を請求したが、検察の補完要求により却下された。その後、追加の容疑者を特定し再び逮捕状を請求するまで約4か月を要した。しかし、裁判所は「住居が明確で証拠隠滅の恐れがない」として逮捕状を棄却。現在、被疑者は拘束されずに検察に送致されている。
遺族側は、加害者らから謝罪や連絡も一切受けていないと主張している。特に、暴行現場に居合わせた発達障害の息子は、今もなお父の死を正しく理解できていないと伝えられ、さらなる悲しみを誘っている。
なお、議政府(ウィジョンブ)地方検察庁は4月2日に事件の送致を受けた後、専担捜査チームを立ち上げ、補完捜査に着手している。


