変化する力関係、日本のヒット曲が韓国語になる時代に? CUTIE STREETが見せた“逆K-POP化”の衝撃 | RBB TODAY

変化する力関係、日本のヒット曲が韓国語になる時代に? CUTIE STREETが見せた“逆K-POP化”の衝撃

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変化する力関係、日本のヒット曲が韓国語になる時代に? CUTIE STREETが見せた“逆K-POP化”の衝撃
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日本でヒットした曲を、今度は韓国語で歌う。そんな“逆流”が、少しずつ目立ち始めている。

その変化を最もわかりやすく見せたのが、日本の8人組アイドルグループCUTIE STREETだ。

【写真】「かわいいだけじゃだめですか?」韓国で大人気

CUTIE STREETは4月10日、自身の代表曲『かわいいだけじゃだめですか?』の韓国語バージョンを正式リリースした。もともとは日本語でヒットした曲であり、TikTokをはじめとするSNSで大きく拡散され、彼女たちをJ-POPの新しいアイコンに押し上げた一曲だ。

そのヒット曲を今度は韓国語で出した。しかもこれは、ただの思いつきの企画ではない。3月に韓国で単独公演を行い、Mnet『M COUNTDOWN』で韓国語歌詞によるステージを見せたところ、その映像が大きな反響を呼び、韓国語版を求める声まで出た流れの中で実現したものだった。

CUTIE STREETの韓国公演
(写真提供=LIVET)CUTIE STREETの韓国公演

日本アーティストが韓国語で歌う時代へ?

ここに、最近の無視できない変化が見える。

日本の曲を韓国語で歌うこと自体は、もちろん今に始まった話ではない。ただ従来は、韓国人アーティストが日本の名曲を韓国語で歌う流れのほうが自然だった。

中島美嘉の『雪の華』をパク・ヒョシンが韓国語で歌い、尾崎豊の『I LOVE YOU』も韓国語カバーで知られる。倖田來未の『キューティーハニー』をアユミ(ICONIQ、伊藤ゆみ)が韓国語で歌った例もある。つまりこれまでは、日本で生まれた楽曲を韓国側が受け取り、韓国語で再解釈するのが主流だった。

アユミ
(写真提供=OSEN)アユミ

その一方で今、少しずつ逆の流れが目立ち始めている。

CUTIE STREETはその象徴的な例だが、前例がまったくないわけではない。たとえばシンガーソングライターの乃紫は、ヒット曲『全方向美少女』の韓国語バージョンを2024年に正式リリースしている。

この曲は日本でバイラルヒットしただけでなく、韓国を中心に香港、台湾、タイなどでも広がりを見せ、その流れの中で韓国語版が作られた。しかも単なる直訳ではなく、韓国で暮らす若者の言葉に落とし込む形で作詞されており、日本のヒット曲を韓国語圏へ届けるための“再設計”が意識されていた。

『全方向美少女』韓国語バージョン
『全方向美少女』韓国語バージョン

さらに2020年には、GLAYとPENTAGONがコラボした『I’m loving you』の韓国語バージョンもリリースされている。ここではGLAYのTERU自身が韓国語で歌っており、日本語版を韓国語に訳して韓国側に渡すというより、日本のアーティスト自らが韓国語で届けにいく形が取られていた。これは当時としてもかなり異例だった。

他にもimaseの『NIGHT DANCER Korean Ver.』、富岡愛の『グッバイバイ(Korean Ver.)』など、同様の動きはすでに出始めている。

こうした例を並べると、何が変わってきたのかが見えてくる。

従来の「日本の曲を韓国人が韓国語で歌う」流れは、文化の受容としては自然だった。韓国側の歌手が日本のメロディーや情緒を取り込み、韓国のリスナーが親しみやすい形に変換してきたからだ。

最近はむしろ、日本アーティスト自身が、自分のヒット曲を韓国語で歌って届けるケースが増えてきた。これは、韓国市場を外から眺めるだけでなく、ローカライズして取りにいく市場として見始めたことを意味している。

特にCUTIE STREETのケースが面白いのは、韓国語化がかなり現場の反応に根ざしていることだ。

『かわいいだけじゃだめですか?』韓国語バージョン
(画像提供=LIVET)『かわいいだけじゃだめですか?』韓国語バージョン

『M COUNTDOWN』で韓国語バージョンのステージを見せたとき、現地では「韓国アイドルより韓国語歌詞が多い」「韓国語版も出してほしい」といった反応まで出ていた。動画再生数も大きく伸び、ILLITのウォンヒやモカ、チェ・イェナら韓国アーティストとの接点も話題になった。つまり、韓国語版は机上の戦略というより、韓国で起きた反応を受けて生まれた展開だったのだ。

ここで思い出されるのが、長らくK-POPの専売特許だった多言語戦略だ。

K-POPグループは昔から日本進出の際に日本語バージョンを用意し、日本のテレビやライブで現地語歌唱を見せてきた。だが今、その逆向きの動きが少しずつ見え始めている。J-POPや日本アイドルもまた、韓国で反応があれば韓国語版を出し、現地向けに歌詞を調整し、時にはそのまま韓国の音楽番組にも立つ。これはまだ一部の動きかもしれないが、流れとしてはかなり興味深い。

なぜなら、そこには日韓ポップカルチャーの力関係の変化もにじむからだ。

これまで「ローカライズする側」として見られがちだったK-POPに対し、今度は日本側もまた韓国語で届ける必要を感じ始めている。韓国の音楽番組やSNS、若年層トレンドが、日本アーティストにとっても無視できない“入口”になってきたからだろう。

CUTIE STREETの韓国語版は、その変化をかなりわかりやすく示している。J-POPが韓国語で届く時代は、もはや珍しいことではなくなりつつあるのかもしれない。

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《スポーツソウル日本版》

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