K-POPシーンにおいて、女性アイドルのパフォーマンスの扇情性を巡る議論は年々熱を帯びている。
華麗なステージが称賛を集める一方で、演出や衣装の露出度がエスカレートしているとの指摘があるのも事実だ。
【画像】KISS OF LIFE、衝撃の“首絞め腰ふり”ダンス
現在、その議論の渦中にいるのがKISS OF LIFE(キス・オブ・ライフ)だ。彼女たちのパフォーマンスは度々、「表現の自由か、過激すぎる演出か」、あるいは「性搾取ではないか」という論争を巻き起こしてきた。
4月6日にリリースされた新曲『Who is she』のSNSチャレンジ動画に対しても、一部から「刺激が強すぎる」との声が上がっている。向かい合ったメンバーが互いの首に手をかけ、腰を振る挑発的なダンスが話題となっている。また、2025年6月の『Lips Hips Kiss』リリース時には、ノースリーブ衣装で上半身のストラップを引っ張る振り付けが「下着を連想させる」として物議を醸したことも記憶に新しい。
こうした議論では、しばしば「アイドルの性的商品化(性搾取)」という言葉が持ち出される。過去には、ガールズグループSTELLAR出身のガヨンが、本人の意思に反して過激なコンセプトを強いられていたと後年になって明かすなど、搾取の問題が指摘された事例もある。

ただし、ここで整理しておくべきなのは、「扇情的な表現」と「性搾取」は必ずしも同義ではないという点だ。前者は表現のスタイルの問題であり、後者は権力関係や意思決定の問題である。
そのため、今回のKISS OF LIFEを巡る騒動を、そうした過去の事例と単純に同列で語ることには慎重であるべきだろう。彼女たちのパフォーマンスは確かに扇情的な側面を持つが、それを直ちに「性搾取」と断定することは、やや単純化した見方とも言える。
衝撃の男女比
女性アイドルの扇情性に対する批判は、しばしば「男性の視線を意識した性的対象化」として語られる。しかし、実際のファン層を客観的なデータから見ると、別の側面も浮かび上がる。
韓国のプレイガイド「NOLインターパーク」における、2025年7月19日・20日に開催されたKISS OF LIFEの公演データによると、チケット購入者の割合は女性が約7割、男性が約3割とされている。
もちろん、この数字だけで彼女たちの表現の性質をすべて説明できるわけではない。しかし、少なくとも、「男性の性的消費を主な対象としたコンテンツ」という単純な構図では捉えきれないことは確かだろう。

実際、KISS OF LIFEの魅力の大きな要素は、その高いパフォーマンス力にある。大胆な振り付けや表現を含め、自分たちのスタイルを堂々と打ち出す姿は、多くの女性ファンにとっても魅力として受け止められている。
扇情的な演出に戸惑いや不快感を抱く人がいるのも、理解できる面はある。しかし、ここで考えるべきなのは露出の多さや動きの激しさそのものではない。
重要なのは、その表現がどのような文脈で生まれているのかという点だ。
かつて問題視されたケースでは、事務所主導の過激なコンセプトがアイドル本人の意思と乖離していたことが、後になって明らかになった例もある。一方で、近年のK-POPでは、アーティスト自身がコンセプトや表現の方向性に関与するケースも増えている。
また、KISS OF LIFEのメンバーであるナッティは、BoAやイ・ヒョリといった激しいダンスや色気を持ち味とする歌手をロールモデルに挙げており、ブリトニー・スピアーズからインスピレーションを受けたとも明かしている。こうした発言からも、彼女たちの表現が単なる外部の演出だけでなく、アーティストとしての志向とも無関係ではないことがうかがえる。

もちろん外部からそのすべてを判断することはできない。しかし、「露出が多い」「動きが挑発的」といった表面的な印象だけで即座に搾取の構図を当てはめてしまうと、女性が自らセクシュアリティを表現する主体性まで否定してしまう危険もある。
扇情的な表現であることと、アイドルが搾取されていることは必ずしも同義ではない。彼女たちの刺激的なパフォーマンスを支持している女性が多いということは、事実なのだから。
◇KISS OF LIFE プロフィール
長らく練習生として過ごしたJULIE(ジュリー)とNATTY(ナッティ)を中心に、歌手シム・シンの娘BELLE(ベル)、末っ子のHANEUL(ハヌル)で結成された多国籍ガールズグループ。オーディション番組『PRODUCE 101』や『アイドル学校』の参加者、イ・ヘインがプロデュースに参加している。2023年7月5日、1stミニアルバム『KISS OF LIFE』でデビュー。2024年の「第33回ソウル歌謡大賞」をはじめ、「第13回サークルチャートミュージックアワード」「HANTEO MUSIC AWARDS」「第21回韓国大衆音楽賞」など数多くの授賞式で表彰された。


