3万3991人が詰めかけた5月2日の味の素スタジアム。伝統の「多摩川クラシコ」はFC東京が川崎フロンターレを2―0で下した。
この日の勝利で100年構想リーグでグループA首位の鹿島に迫ったFC東京。そのゴールを守るキム・スンギュは「今日の試合をクリーンシートで終えられた価値は計り知れない 。無失点で終えられたのは、守備陣全員で戦った結果だ」と静かな口調で満足そうに語った。
チームは今、かつてないほど良好な雰囲気に包まれている。結果だけでなく内容も向上し続けており、勝利の積み重ねが確かな自信へと変わっているのが見て取れた。5月16日にはFIFAワールドカップ・北中米大会に挑む韓国代表の発表を控えるが、彼の眼差しはどこまでも現実的だ。

「まずはチームで最善を尽くすこと。代表についてはメンバー発表の後に考えればいい」。そう語る口調には、浮足立つことのないプロの徹頭徹尾な姿勢がのぞかせた。
「韓国代表への期待感は、初めて選ばれた10年前も今も変わらない。常に新しい気持ちで、ワクワクした気持ちでその日が来ることを待っている」。
30代半ばを迎えてなお、最高峰の舞台を渇望する情熱は輝きを増しているようだった。5月23日に控える鹿島との直接対決、そしてその先にある自身4度目のW杯へ。青赤の壁は、不変の情熱を胸に、次なる戦いへと視線を上げた。
文=慎 武宏
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