はたして「習慣だった」は、免罪符になるのだろうか。
日本の空港で“土足マナー”をめぐって批判を浴びた女優ミン・ドヒ(31)が、当時の騒動について改めて口を開いた。
ミン・ドヒは自身のYouTubeチャンネルに5月13日、ドラマ『応答せよ1994』で演じたチョ・ユンジンに戻る企画映像を公開した。
そのなかで制作陣から「最近、イシューがあったではないか」と水を向けられると、ミン・ドヒはすぐに「そうだ。申し訳ない」と謝罪した。
問題となったのは、昨年9月に彼女が公開した日本旅行中の写真だ。
ミン・ドヒは母親と東北旅行を楽しむ様子をSNSに投稿したのだが、仙台空港のベンチで、靴を履いたまま足を座席に上げた写真を公開し、批判を呼んだ。「公共の場で靴のまま足を上げるのは非常識」「旅行で気が緩んでも最低限のマナーは守るべきだ」といった指摘が相次いだのだ。
当時、ミン・ドヒは「不注意な行動で多くの方に不快感を与えて申し訳ない」と謝罪し、「靴を履いたまま足を上げた姿は望ましいものではなく、公人としてもっと注意すべきだった」と反省の意を示していた。

今回の動画で彼女は、その行動の背景にも触れた。背が低く、椅子に座ったときに足が床に楽につかないため、あぐらをかいたり、足を上げたりする癖があったという。本人も「言い訳のように聞こえるかもしれない」と前置きしながら、騒動後、その習慣を確実に直すきっかけになったと語っている。
たしかに、理由はあったのだろう。身長や体型によって、椅子に座る姿勢が落ち着かないことはある。足が床につかず、無意識に足を上げたくなる人もいるかもしれない。本人にとっては、悪意のない、長年の何気ない習慣だったのだろう。
だが、その説明は行為を正当化するものではない。
自宅のソファであれば、どう座ろうと本人の自由だ。しかし空港のベンチは、不特定多数が利用する公共の座席だ。そこに靴を履いたまま足を乗せれば、次に座る人への配慮を欠いた行動と受け止められても仕方がない。
問題は、足が短いかどうかではなく、私的な習慣を、公共の空間にそのまま持ち込んでしまったことだ。
これは日本だから特別に炎上した話でもない。韓国でも、靴を履いたまま公共の座席に足を乗せる行為は、一般的に好意的には受け止められない。ましてや空港は、多くの人が行き交う場所だ。自分が少し楽な姿勢を取ることよりも、他人が使う場所を汚さないという意識が求められる。
その意味で、今回の「習慣だった」という説明は、むしろ別の問題を浮き彫りにする。日本の空港での“土足問題”が、単なる一度きりの不注意だったのかという疑念だ。

一度の失敗なら、「うっかりしていた」で受け止める余地もある。しかし、本人がそれを“習慣”と説明した瞬間、受け手の印象は少し変わる。たまたまその日だけ足を上げたのではなく、普段からそういう姿勢を取りやすかったのではないか。結果として、写真に残った一枚だけでなく、見えなかった場面まで想像されてしまう。
また、今回の件が示しているのは、SNS時代のスターにとって、何気ない習慣すらリスクになるということだ。
本人にとっては、自然な姿勢だったのだろう。しかし、その一枚が公開された瞬間、私的な癖は公共マナーの問題として見られる。
特に芸能人は、日常の写真でさえ多くの人に見られる。服装、食べ方、座り方、立ち居振る舞い。そのどれもが、好感度や常識の判断材料になってしまう。だからこそ、公人としての慎重さが求められる。
今回のミン・ドヒの説明は、騒動の背景を知る手がかりにはなった。ただし、「習慣だった」は免罪符にならない。むしろ習慣だったからこそ、「本当にあの一度だけだったのか」と見る側に余計な疑念を残してしまう。
公共の場でのマナー違反は、悪意がなかったとしても、無意識に繰り返される怖さがある。
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