アシストは増えている。
問題はゴールだ。
韓国代表の大黒柱ソン・フンミン(33、LAFC)の沈黙が長引いている。北中米W杯開幕まで、残り1か月を切った今もだ。
LAFCは5月18日(日本時間)、MLS第14節のナッシュビルSC戦に2-3で敗れた。LAFCはリーグ3連敗、カップ戦を含めた公式戦では4連敗という泥沼に陥っている。
ソン・フンミンは最前線のストライカーとして先発出場し、フル出場。アシストを1つ追加して今季公式戦16個目、リーグでは9個目となるアシストを記録した。しかし、またしてもゴールは奪えなかった。リーグ戦12試合連続無得点となっている。
滑り出しは良かった。前半5分、ソン・フンミンはハーフウェーライン付近でボールを受けると、約40mを独走。一気にボックス内まで迫り左足でシュートを放ったが、GKのセーブに阻まれた。

続いて前半10分には、右サイドのスペースへと正確なパスを通し、ダビド・マルティネスの決定機を演出。その後も一貫して攻撃のリンクマンとしての役割を遂行した。
課題はフィニッシュだった。前半30分、ティモシー・ティルマンがボックス内で無理なシュートを選択した場面では、ソン・フンミンが強く不満を露わにする一幕もあった。自身が完全にフリーの状態だったからだ。それだけボックス内への侵入自体は継続できていた。
後半も同じような流れで試合は進んだ。ソン・フンミンは後半22分、鋭いコーナーキックからデニス・ブアンガのゴールを演出し、アシストを記録。チャンスクリエイト数は両チーム最多となる5回に達した。
そして後半27分には、得意の左足によるコントロールシュートで同点ゴールを狙ったが、これもGKの壁を越えられなかった。
結局、ソン・フンミンはこの試合、シュート4本、枠内シュート2本、チャンスクリエイト5回、パス成功率92%を記録しながらも、無得点で試合を終えている。
アシスト能力は依然としてトップクラスだ。ゲームメイクやパス回しの能力も健在といえる。実際、最近のLAFCにおけるソン・フンミンの役割は、最前線のフィニッシャーというよりも、トップ下や2列目のプレーメーカーに近い。
韓国代表のホン・ミョンボ監督も、この点に言及している。16日に行われたW杯最終メンバー発表の記者会見で「ソン・フンミンが得点できていないということは、私が直接ロサンゼルスへと足を運んで試合を確認した。代表とは少し異なり、低い位置でプレーしているため、チャンスがあまり回ってきていなかった」と説明した。
続けて「代表と所属クラブは異なる。どのポジションで、どのような役割が最も適しているか、本人と共有しながら準備しなければならない」とも述べていた。実際、現在のソン・フンミンはボックス内でのフィニッシャーよりも、ビルドアップや展開、セットプレーの比重が大きく増えている。
ただ、ワールドカップは“結果”が必要な舞台だ。代表の攻撃陣全体を見ても、流れは芳しくない。前回のカタール大会で、韓国代表選手としては初の1試合2ゴールを決め、一躍ブレイクしたFWチョ・ギュソン(28、FCミッティラン)も、直近では9試合連続無得点となっている。その中で唯一好調を維持しているのがオ・ヒョンギュ(25、ベシクタシュJK)だ。ベルギーのヘンクから今年2月に加入して以降はコンスタントにネットを揺らし、代表のアタッカー陣の中では最も研ぎ澄まされたコンディションを保っている。

ソン・フンミンは今も代表のキャプテンで大黒柱だ。経験、影響力、ゲームコントロール能力、どれをとっても唯一無二であることは否めない。しかし、今求められているのはネームバリューではなく、W杯の舞台で相手ゴールを揺らせるエースストライカーだ。
クラブで役割が変わったとはいえ、12試合連続無得点という数字は、決して軽く見過ごせるものではない。
(記事提供=OSEN)
◇ソン・フンミン プロフィール
1992年7月8日生まれ。韓国・江原道出身。身長183cm。サッカー大韓民国代表キャプテン。小学校と中学校ではサッカー部に所属せず、韓国代表経験のある父ソン・ウンジョン氏から直接指導を受けた。2010年にドイツのハンブルガーSVでプロデビューし、バイエル・レバークーゼンを経て2015年にイングランドのトッテナムへ移籍。2021-2022シーズンにアジア人初のプレミアリーグ得点王を受賞。2025年夏で10年在籍したトッテナムを退団し、同年8月7日に米メジャーリーグサッカーのロサンゼルスFCに加入。愛称は「Sonny(ソニー)」。
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