ボーイズグループZEROBASEONEの“第2章”は、厳しい数字から始まることとなった。
5人体制となったZEROBASEONEが5月18日に発売した6thミニアルバム『Ascend-』の初日売上が、過去作と比べて大きく落ち込んだとして、K-POPファンの間で波紋を広げている。
韓国の音盤販売量集計サイトHANTEOチャートによると、『Ascend-』の初日売上は19万8045枚にとどまった。
ZEROBASEONEの過去最高記録である2ndミニアルバム『MELTING POINT』の初日売上が145万8089枚だったことを踏まえると、大きな落差がある。
もちろん、これはあくまで発売初日の数字だ。初動売上は発売から1週間の累計で判断されるものであり、今後の販売イベント、追加購入、海外分の反映などによって数字が伸びる可能性はある。
それでも、過去のZEROBASEONEが見せてきた圧倒的な出足を考えると、『Ascend-』の初日はかなり重く受け止められている。

海外のK-POPセールスアカウントでも、ZEROBASEONEの初日売上として、『MELTING POINT』145万8089枚、『YOUTH IN THE SHADE』124万700枚、『NEVER SAY NEVER』110万2096枚、『BLUE PARADISE』101万3921枚、『You had me at HELLO』100万8829枚、『CINEMA PARADISE』87万206枚に対し、『Ascend-』は19万8045枚と紹介された。
数字だけを見れば、落差は明らかだ。
“出せばミリオン”だったZEROBASEONE
そもそもZEROBASEONEは、K-POP第5世代を代表するボーイズグループとして圧倒的な数字を残してきた。
2023年のオーディション番組『BOYS PLANET』を通じて誕生したZEROBASEONEは、デビューアルバム『YOUTH IN THE SHADE』で初動182万枚を記録。これはK-POPグループのデビューアルバム初動記録として、今も象徴的な数字として語られている。

さらに、同年11月に発売した2ndミニアルバム『MELTING POINT』は、初動213万1352枚を突破。デビューからわずか約4カ月で、初動だけでダブルミリオンを突破するという異例の記録を打ち立てた。
その勢いは一時的なものではなかった。
2024年5月の『You had me at HELLO』は初動135万3109枚、同年8月の『CINEMA PARADISE』も初動111万2444枚を記録。2025年2月の5thミニアルバム『BLUE PARADISE』も初動125万枚とミリオンを達成しており、同年9月の1stフルアルバム『NEVER SAY NEVER』も初動151万枚だった。
ZEROBASEONEは、デビュー作から6作連続でミリオンセラーを達成したK-POP初のグループとしても紹介されてきた。いわば、彼らにとって「初動100万枚」は特別な奇跡ではなく、当たり前の基準のように見られていた。
だからこそ、今回の『Ascend-』の初日19万枚台という数字は、衝撃的に映る。

初日売上と初動売上は違うため、過去作との比較も、初日同士、初動同士で整理する必要がある。それでも、過去作の多くが初日だけで80万~140万枚台を記録していたことを考えると、今回の出足が大きく鈍ったことは否定しにくい。
ただし、『Ascend-』を過去作と単純比較するのは酷な面もある。
なぜなら、これは9人のZEROBASEONEではなく、5人のZEROBASEONEとして初めて出すアルバムだからだ。
もともとZEROBASEONEは、約2年半の活動期間を前提としたプロジェクトグループだった。9人での活動を終えたあと、ソン・ハンビン、キム・ジウン、ソク・マシュー、キム・テレ、パク・ゴヌクの5人がチームに残り、新たに契約を結んだ。
一方、ジャン・ハオ、リッキー、キム・ギュビン、ハン・ユジンの4人は、所属事務所YHエンターテインメントに戻り、新グループ「AND2BLE」として再出発する。

名前はZEROBASEONEのままだが、ファンの購買構造は9人時代とまったく同じではないといえるだろう。
ZEROBASEONEの強みは、単にグループ名のブランド力だけではなかった。『BOYS PLANET』で形成された個人ファン、メンバーごとの国別ファンダム、9人で積み上げてきた物語、そしてプロジェクトグループとしての期間限定性が組み合わさって、巨大な購買力を生み出していた。
そのうち4人が抜けた以上、9人時代の数字がそのまま維持されると考えるほうが難しいのかもしれない。
実際、海外ファンの間では「エースがいなくなった」「多くのファンを連れていたメンバーがもういない」「中国人メンバーがいないからでは」といった反応も出ている。
特に注目されるのは、ジャン・ハオとリッキーの不在だ。ジャン・ハオは『BOYS PLANET』の最終1位で、ZEROBASEONEの象徴的なセンターだった。中国出身で、中華圏ファンダムの存在感も大きかった。リッキーも同じく中国出身で、強い個人ファンを持つメンバーとして知られていた。

中国人メンバーが抜けたことだけが売上減少の原因だと断定することはできないが、9人時代の購買力の一部を支えていたメンバーが抜けたことは事実だ。
今回の数字を見て、中華圏ファンダムや個人ファンの離脱を指摘する声が出るのは自然だろう。
AND2BLEとの“答え合わせ”へ
この数字がさらに注目される理由は、もう一つある。
まもなく、ZEROBASEONEを離れた4人が新グループAND2BLEとしてデビューするからだ。
AND2BLEは、ジャン・ハオ、リッキー、キム・ギュビン、ハン・ユジンに、『BOYS PLANET』出身でEVNNEとしても活動したユ・スンオンを加えた5人組だ。5月26日に1stミニアルバム『Sequence 01: Curiosity』で正式デビューする。
つまり、5人体制となったZEROBASEONEが5月18日に『Ascend-』を出し、8日後には元メンバー側のAND2BLEがデビュー作を出すことになる。
かつて同じグループで活動していたメンバーたちが、ほぼ同じ時期に新しいアルバムを出す。しかも、ZEROBASEONEの初日売上が大きく落ち込んだ直後だけに、AND2BLEの初日・初動売上にも大きな関心が集まるのは避けられない。

もしAND2BLEが強い売上を記録すれば、「購買力は出ていった側にも大きく残っていたのではないか」という見方が強まる可能性がある。
逆にAND2BLEも苦戦すれば、9人時代のファンダムが分裂によって弱まった、あるいはプロジェクトグループ終了後に熱量が分散したという解釈も出てくるだろう。
いずれにせよ、今回の『Ascend-』の初日数字は、ZEROBASEONEとAND2BLEの“分岐後の力関係”を測る最初の材料になってしまった。
最終的な評価は、1週間の初動や今後の活動を見てからになる。それでも『Ascend-』の出足が示したのは、ZEROBASEONEという名前だけで9人時代の熱量をそのまま維持することは簡単ではないという現実だ。
“第2章”をスタートさせた5人のZEROBASEONEは、まず数字という最も残酷な指標で、その厳しさを突きつけられた。
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