優勝トロフィーも、優勝賞金100万ドル(約15億円)も、北朝鮮の「ネゴヒャン女子サッカー団」の手に渡った。韓国で行われた決勝戦で、ネゴヒャンは日本の東京ヴェルディ・ベレーザを破り、アジアの頂点に立った。
だが、試合会場の雰囲気は最後まで後味の悪さを残した。
ネゴヒャンは5月23日午後、水原総合運動場で行われた2025-2026アジアサッカー連盟(AFC)女子チャンピオンズリーグ(AWCL)決勝で、東京ヴェルディを1-0で下して優勝を果たした。この日の公式観客数は2670人だった。
決勝戦らしく、立ち上がりは拮抗した雰囲気だった。
前半序盤は探り合いの様相だったが、均衡は前半終盤に破られた。
前半44分、チョン・グムが左サイドを突破して送ったパスを、キム・ギョンヨンが冷静に決めた。ネゴヒャンが1-0とリードを奪った。
後半に入っても流れは大きく変わらなかった。東京ヴェルディは後半開始と同時に交代カードを切ったが、攻撃は簡単には機能しなかった。むしろネゴヒャンが攻勢を続けた。
東京ヴェルディは後半終盤までラインを押し上げて同点を狙ったが、最後までネゴヒャンの守備を崩せなかった。
結局、試合はネゴヒャンの1-0勝利で終了した。ネゴヒャンは初代女子アジア・チャンピオンズリーグ優勝チームとなり、優勝賞金100万ドルも手にした。
ただし、試合会場の雰囲気をめぐる論争は最後まで続いた。

すでに準決勝の水原FC対ネゴヒャン戦では、「南北共同応援団」による偏った応援をめぐる議論が激しく巻き起こっていた。両チームを応援するという説明とは異なり、実際の現場ではネゴヒャンへの声援が圧倒的で、チ・ソヨンのPK失敗時に歓声が上がったとの批判まで出ていた。
太極旗を制止した件も論争となった。一部観客が太極旗を掲げたところ、「太極旗はダメだ」と制止される映像が公開され、波紋が広がった。当時、観客たちは「大韓民国で、なぜ太極旗を掲げてはいけないのか」と強く反発した。
ところが、この日の決勝では雰囲気がまた違っていた。東京ヴェルディのファンたちは観客席のあちこちに日章旗を掲げており、その様子は中継カメラにもはっきり捉えられた。北朝鮮国旗もまた、先の水原FCとの準決勝終了直後に、ネゴヒャンの選手たちが大きく広げて一緒に写真を撮っていた。
太極旗は制止されたのに、日章旗と北朝鮮国旗は何の問題もなく登場したわけだ。
現場のファンの間でも、「いったい基準は何なのか」という反応が続いた。
女子サッカーの興行や南北交流という聞こえの良い名分はあったが、ホームチームや一般観客に対する基本的な尊重が欠けていたという批判も、さらに強まる可能性が高まっている。
(記事提供=OSEN)
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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