ガールズグループLE SSERAFIMの宮脇咲良の名前をめぐり、一部ファンの間で敏感な反応が広がっている。
きっかけは、韓国の公共放送KBSのYouTubeチャンネル「KBS Kpop」だった。
「KBS Kpop」が5月22日に公開した宮脇咲良のファンカム動画で、ハッシュタグに「#MIYAWAKISAKURA」が使われていたのだ。
動画タイトル自体は「LE SSERAFIM SAKURA Fancam」となっているが、説明欄やメタデータには「#BOOMPALA #MIYAWAKISAKURA #LE_SSERAFIM」などのタグが確認できる。
これまで「KBS Kpop」チャンネルは、「#サクラ」「#SAKURA」「#LESSERAFIM_SAKURA」といったハッシュタグを使ってきただけに、目についた。
これを見た一部ファンからは、「なぜ急にMIYAWAKI SAKURAなのか」「LE SSERAFIMで活動してから一度もミヤワキサクラ表記ではなかったのに」「公式の活動名はSAKURAではないのか」といった違和感の声が上がっている。

たまたまハッシュタグの表記が普段と違っただけという、単純なミスの可能性もある。実際、動画のタイトルは依然と同じように、「LE SSERAFIM SAKURA Fancam」だからだ。
また、当然ながら、HYBEやSOURCE MUSICから活動名を「SAKURA」から「MIYAWAKI SAKURA」に変えるという発表も出ていない。確認できるのは、あくまでKBSの一部のYouTube動画で「#MIYAWAKISAKURA」という表記が使われたこと、そしてそれにファンが反応していることまでだ。
それでも、なぜここまでざわついているのか。
背景には、HYBE系の新ガールズグループをめぐる“もう一人のサクラ”問題がある。
“もう一人のサクラ”
最近、HYBEとアメリカのゲフィン・レコードによる新ガールズグループ「SAINT SATINE」に、日本出身のメンバー、サクラ(咲来、SAKURA)が加わった。
スカウトプロジェクト『WORLD SCOUT: THE FINAL PIECE』から誕生したSAINT SATINEは、エミリー、レクシー、サマラ、サクラによる4人組。サクラは1万4000対1の競争を突破し、最後のメンバーとして合流した。

つまり、HYBE系のガールズグループには、LE SSERAFIMの宮脇咲良と、SAINT SATINEのサクラという、2人の「サクラ」が存在する構図になった。
以前から、この状況には一部ファンが反応していた。
「HYBE、4人組の新ガールズグループ誕生。最後のメンバーはサクラ」というニュースを見て、一瞬だけ宮脇咲良を思い浮かべた人もいたはずだ。実際、HYBE、ガールズグループ、日本出身、「SAKURA」という要素が重なれば、ライト層や海外ファンが混同しても不思議ではない。
だからこそ、今回のKBS動画で「#MIYAWAKISAKURA」が使われたことに、ファンは敏感に反応した。
「同じHYBE系から新人のSAKURAが出るから、既存のSAKURAの名前を変えようとしているのではないか」。そんな見方が広がったのだ。
SNS上では、「後からデビューするメンバーの名前を変えるべきでは」「デビュー10年以上、“SAKURA”として活動してブランドになった人なのに、今さら変えるのはおかしい」「“SAKURA”と聞けばK-POP界では宮脇咲良を思い浮かべる」といった声が出ている。
英語圏のファンからも、「15年以上アイドル業界で“SAKURA”として活動してきたのに、まだデビューもしていない新人のために名前を変えることになるなら怒る」「K-POP界で“SAKURA”と聞けば一人しか思い浮かばない」といった反応が見られた。

K-POPにおいて、活動名は単なる呼び名ではない。検索、ハッシュタグ、ファンカム、チャート、SNS、過去映像、ファンコンテンツ。すべてが名前と結びついている。
特に宮脇咲良の場合、その重みは大きい。彼女はHKT48時代から、AKB48グループ、IZ*ONE、LE SSERAFIMまで、長く活動してきた。日本のアイドルとして知られ、韓国サバイバル番組を経て、K-POPグループのメンバーとして再デビューし、今ではグローバルなファンベースを持つ存在になった。
つまり「SAKURA」は、彼女にとって単なる本名の一部ではなく、長年の活動によって作られたブランドそのものだ。
それだけに、ファンが「なぜ今さらMIYAWAKI SAKURAなのか」と感じるのも無理はないかもしれない。姓を付けることで区別しやすくなる一方で、これまで積み上げてきた「SAKURA」という短く強い活動名がぼやけて見えるからだ。
もちろん、同名メンバーがいる以上、媒体や検索上で区別が必要になる場面はある。K-POPには同じ活動名で知られるアイドルが少なくない。少女時代のユナとITZYのユナ、ENHYPENのソヌとTHE BOYZのソヌ、NCTのドヨンとTREASUREのドヨンなど、同じ名前でもグループ名や文脈で区別されてきた例は多い。
問題は、それが突然、そしてタイミング的に“同名新人”の登場と重なって見えたことだ。
ファンが敏感に反応した理由
ここで強調しておきたいのは、これは公式改名の話ではないという点だ。
HYBEやSOURCE MUSICが「LE SSERAFIMのSAKURAは今後、MIYAWAKI SAKURAとして活動する」と発表したわけではない。
KBSの一部YouTube動画で使われたハッシュタグが、KBS側の判断なのか、メタデータ管理上の都合なのか、外部から渡された表記ルールなのか、それとも単なる偶然なのかは不明だ。

ただ、公式発表がないからこそ、ファンは不安になる。KBSのような大きな放送局のYouTubeチャンネルで突然「#MIYAWAKISAKURA」と表記されれば、「どこかで表記ルールが変わったのではないか」と受け取る人が出てきてもおかしくはない。しかも、同じHYBE系に新しい「SAKURA」が登場した直後であれば、なおさらだ。
実際、一部の海外K-POPメディアでも、HYBEが新ガールズグループ準備の中で宮脇咲良の活動名を「SAKURA」から「MIYAWAKI SAKURA」に変えたのではないか、というオンライン上の主張を紹介する記事が出ている。ただし、そこでもHYBEが公式に変更を認めたわけではないと説明されている。
小さなタグひとつが、ここまで大きな違和感を呼んでいるわけだ。
それでもファンが敏感に反応したのは、「SAKURA」という名前が、宮脇咲良の長い活動と強く結びついてきたからだろう。
同じHYBE系に“もう一人のサクラ”が現れた今、表記ひとつでもファンにとっては見過ごせない。今回の反応は、K-POPにおいて名前が単なる識別記号ではなく、検索、記憶、ファンの愛着まで含んだブランドそのものだということを示している。
◇宮脇咲良 プロフィール
1998年3月19日生まれ。鹿児島県出身。HYBE初のガールズグループLE SSERAFIM(ル セラフィム)のメンバー。2011年にHKT48の1期生オーディションに合格、2014年にAKB48との兼任が発表され、数々のヒット曲を生んだ。その後、2018年8月に放送された韓国Mnetのオーディション番組『PRODUCE 48』を通じてIZ*ONE(アイズワン)のメンバーとしてデビューし、2021年4月まで活動。2022年3月にHYBE傘下のSOURCE MUSICと専属契約を締結し、同年5月にLE SSERAFIMのメンバーとしてデビューした。テレビ番組などを通じてたびたびプロ意識の高さを見せ、気配り上手であることも相まってファンの間では“宮脇プロ”と呼ばれるほど。
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