NTTドコモと日本電気(NEC)、NTTの3社が共同で、6G時代への活用が見込まれる大容量ミリ波(40GHz帯)通信を使い、複数の高速移動車両で同時に安定した通信を実現する技術を開発した。

同技術は、基地局から複数のアンテナを分散配置する「分散MIMO」技術に加え、信号の送信周波数と送信タイミングを事前に補正する技術を組み合わせたものだ。
2026年3月、国土交通省 国土技術政策総合研究所内の実大トンネル型実験施設で実証実験を実施。基地局の分散アンテナを道路片側に150m間隔で3台設置し、2台の無線端末車両をそれぞれ時速60kmで対向車線を走行させて検証した。

トンネル内では電波が反射しアンテナ切り替えが頻発する複雑な環境となったが、従来技術のみを適用した場合、アンテナ切り替え時の合計スループットが550Mbpsから110Mbps程度まで大幅に低下し、走行30秒間の平均スループットは430Mbps程度にとどまった。


一方、新技術を適用した場合は、アンテナ切り替え時のスループット低下を抑制し、安定して380Mbps以上を維持。平均スループットは560Mbpsとなり、従来技術比で約1.3倍の向上を確認した。また、下位5%値のスループットも従来の270Mbpsから480Mbpsへと約1.8倍向上した。
3社は今後、高速鉄道や在来線、幹線道路などさまざまな実環境を想定した実証実験を進め、車内でのXR(拡張現実)などの没入型サービスや生成AIを活用したリアルタイム翻訳・案内、協調型自動運転に向けたセンサデータ連携などへのミリ波通信活用を目指す。
なお、同実証の成果は「ワイヤレスジャパン×ワイヤレス・テクノロジー・パーク(WTP)2026」(2026年5月27日~29日、東京ビッグサイト)および「つくばフォーラム2026」(2026年5月27日~28日、NTT筑波研究開発センタ)にて展示される。

