人気ガールズグループIVE(アイヴ)のウォニョンが、“人間性”をめぐる議論の中心に立っている。
きっかけは、5月30日に中国へ出国する過程で撮られた空港での映像だった。
その映像では、ウォニョンが身分確認の際、職員の前で腕を組み、マスクで覆われた顔をちらりと見せ、手渡されたパスポートを片手で受け取ったように見える。
後ろに続いた同じグループのメンバーが職員に頭を下げているようにも見え、結果的にウォニョンの対応との違いが目立つ映像になっていた。
その映像がSNS上で拡散されたことで、さまざまな意見が噴出している状況だ。
何が問題視されたのか

SNS上では「挨拶もせずにそのまま通り過ぎた」「次の順番だった同じグループのメンバーは頭を下げて挨拶していた」といった批判の声が上がった。
また、「職員は相手が誰であっても確認するのが仕事だし、ウォニョンはイメージで仕事をする立場なら、それに合った態度を見せるべきだ」「顔を確認するのが仕事なのに、目だけ見せて腕を組むのはどうなのか」といった反応もあった。
批判側が問題にしているのは、単にパスポートを片手で受け取ったかどうかだけではなく、職員に対する礼儀、スターとしての見られ方、他メンバーとの比較まで含めて、人間性の問題として受け止めている点だ。
一方で、同じ映像を見ても、まったく別の反応もある。
「何でもかんでも問題にしすぎ」「腕を組むことの何が悪いことなのか」「挨拶はお互いしていないのに、なぜウォニョンだけが責められるのか」「数日間寝られずに働いていたら、あのくらいの反応になることもあるのでは」といった、ウォニョンを擁護する意見も少なくない。
擁護する側は、数秒の映像をもとに人格まで判断することに反発している。さらに、批判のなかにウォニョンの体型を揶揄するようなコメントが混ざっていることにも、不快感を示していた。
同じ場面でも、ある人には「無礼」に見え、別の人には「過剰な粗探し」に見える。今回の論争は、まさにそのズレから広がっている。

ウォニョンの空港映像がここまで注目される背景には、K-POPアイドルにとって空港が、もはや単なる移動場所ではなくなっている現実があるのかもしれない。
空港ファッション、出国写真、記者への表情、ファンへの手振り、警備員との距離、スタッフや職員への態度。そうした一つひとつが撮影され、SNSで共有され、切り取られ、評価される。
特にウォニョンは、IVEの中心メンバーであり、韓国を代表する第4世代ガールズグループの顔の一人だ。美貌、スタイル、表情管理、ファンサービス、言葉遣いまで、常に注目の対象になってきた。
そのぶん、何気ない仕草もすぐに意味づけられてしまう。一般人ならそのまま流れていくような数秒が、ウォニョンの場合は“論争”になるわけだ。
もちろん、スターである以上、公の場での振る舞いが見られるのは避けられない。職員への礼儀を大事にすべきだという指摘にも、一定の理解はできる。
ただ、その一方で、空港という特殊な環境も無視できない。記者、ファン、ホームマスター、一般利用客、警備、スタッフが入り乱れる場所で、アイドルは常に撮られている。疲労や緊張があるなかで、ほんの一瞬の仕草だけが切り取られれば、実際の状況以上に強い印象を与えることもある。
過去にも“とっさの行動”が議論に
ウォニョンをめぐっては、過去にも“とっさの行動”が議論になったことがある。
2023年7月、海外で撮影されたとみられる映像で、ウォニョンの目の前に小学生くらいの男の子が突然近づき、腕に触れようとするような場面が拡散された。ウォニョンは驚いた表情を見せ、すぐに後ろへ下がって距離を取った。

この映像をめぐっても、当時、意見は割れた。
一部では「相手は子供なのだから、もう少し優しくしてもよかった」「表情が本当に嫌そうだった」「普段の性格が出たのでは」といった批判が出た。
一方で、「知らない人が突然近づいて触れようとしたら避けるのは当然」「子供であっても、いきなり接触しようとするのは危ない」「芸能人だからといって、誰かの接近を無条件で受け入れる必要はない」とウォニョンを擁護する声も多かった。
この件では、元国会議員のチョン・ヨオク氏も一部の批判に反論した。ママカフェでウォニョンを責める声が出たことに対し、「ウォニョンはその家の子供のおもちゃなのか」と指摘し、知らない人が体に触れようとしたときに笑って受け入れるべきだという考え方を批判した。
この過去の騒動と今回の空港論争には、共通するものがある。
どちらも、ウォニョンの一瞬の反応が切り取られ、それをもとに「人間性」や「態度」まで語られた点だ。
突然近づいてきた子供を避ける。空港で職員からパスポートを受け取る。状況はまったく違うが、ウォニョンの場合、その場の数秒がすぐに「普段の性格」や「人間性」の話へ広がってしまう。
今回の空港映像をどう見るかは、人によって分かれるだろう。
職員への対応として物足りないと感じる人もいる。トップアイドルである以上、カメラの前ではより丁寧に振る舞うべきだという意見もある。
一方で、数秒の映像だけで人間性まで判断することに違和感を覚える人もいる。とくに人格攻撃に近い反応まで出ていることには、擁護側からも強い反発がある。

この議論に正解を出すのは難しい。
ただ、一つはっきりしているのは、ウォニョンほどのスターになると、何気ない仕草まで“態度”として読まれてしまうということだ。
トップアイドルは、ステージの上だけで見られているわけではない。空港、通路、食事、移動中、ほんの数秒の表情まで、常に誰かのカメラに収められ、評価の対象になる。それはスターの宿命であると同時に、見る側の過剰さも映している。
ウォニョンの空港態度論争は、トップアイドルの一挙手一投足が、どれほど簡単に拡大解釈されるのか、そしてスターであることがどれほど息苦しい視線のなかに置かれることなのかを、改めて浮かび上がらせている。
◇ウォニョン プロフィール
2004年8月31日生まれ。韓国・ソウル出身、本名チャン・ウォニョン。STARSHIPエンターテインメントで2年間のトレーニングを受け、2018年にMnetのオーディション番組『PRODUCE 48』に出演。同番組で最終順位1位に輝き、IZ*ONEのセンターとしてデビューした。優れた美貌と抜群のスタイルを誇り、デビュー当初は「奇跡の14歳」と話題を呼んだ。IZ*ONE解散後、2021年12月にIVEのメンバーとしてデビュー。身長は173cm。
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