“出せばミリオン”だったZEROBASEONEが分裂し、最初の答え合わせが出た。
5人体制で再出発したZEROBASEONEの6thミニアルバム『Ascend-』は、初動51万4784枚。
一方、ZEROBASEONEを離れたメンバーを中心に結成されたAND2BLEのデビューアルバム『Sequence 01: Curiosity』は、初動73万1673枚を記録した。
数字だけを見れば、“新人”であるAND2BLEが、“本家”ともいえるZEROBASEONEを上回った形だ。
もちろん、これだけでZEROBASEONEが負けたと断定するのは早い。5人体制の『Ascend-』も初動50万枚を超えており、普通に考えれば十分に強い数字だ。
ただ、9人時代のZEROBASEONEはデビューアルバム『YOUTH IN THE SHADE』で初動182万枚を記録して以降、主要アルバムの初動がすべてミリオンを超えてきた“出せばミリオン”のグループだった。
9人時代の圧倒的な購買力を知っているからこそ、今回の51万枚と73万枚という数字は、現実を突きつけるものに見える。
AND2BLE、デビュー作で73万枚突破
AND2BLEは、ジャン・ハオ、ユ・スンオン、リッキー、キム・ギュビン、ハン・ユジンの5人組だ。

5月26日に1stミニアルバム『Sequence 01: Curiosity』で正式デビューした。
メンバー構成からして、普通の新人とは違う。ジャン・ハオ、リッキー、キム・ギュビン、ハン・ユジンはZEROBASEONE出身であり、ユ・スンオンも『BOYS PLANET』出身で、EVNNEとして活動してきたメンバーだ。
つまりAND2BLEは、新人でありながら、すでに巨大な番組ファン、個人ファン、既存グループの記憶を背負った状態でスタートしたグループといえる。
その勢いは、すぐに数字に表れた。
韓国の音盤販売量集計サイト「HANTEOチャート」によると、『Sequence 01: Curiosity』は発売初週に73万1673枚を売り上げた。これは歴代グループのデビューアルバム初動TOP4に入る成績だ。さらに発売3日で累計56万枚を突破し、デビュー直後に“ハーフミリオンセラー”となった。
海外での反応も強い。同作は全世界23の国や地域のiTunes「トップアルバム」チャートTOP10に入り、ワールドワイドiTunesアルバムチャートでも2位を記録。中国のQQミュージックでもベストセリングアルバムの日間チャート1位、週間チャート2位に入ったと報じられている。
さらに音楽番組でも、AND2BLEはデビュー8日で2冠を達成した。SBS Lifeの『THE SHOW』に続き、MBC Mの『SHOW CHAMPION』でもタイトル曲『Curious』で1位を獲得し、“完成型怪物新人”とまで評価されている。
これだけを見ると、AND2BLEの船出はほぼ満点に近い。

一方、ZEROBASEONEは5月18日、5人体制で初となる6thミニアルバム『Ascend-』をリリースしている。ソン・ハンビン、キム・ジウン、ソク・マシュー、キム・テレ、パク・ゴヌクの5人で迎えた“第2章”だ。
『Ascend-』の初動売上は51万4784枚。数字だけを比べると、AND2BLEの73万1673枚が上回る。
ただ、51万枚という数字自体は決して小さくない。多くのK-POPグループにとって、初動50万枚超えは十分に大きな成果だ。
韓国メディアも、ZEROBASEONEの5人体制を単純な失速とは見ていない。本紙『スポーツソウル』は、人数が半分近くに減った危機を、ZEROBASEONEが“成長物語”に変えたと評価している。5人体制の彼らは、空いた場所を過剰なサウンドやパフォーマンスで埋めるのではなく、“ミニマリズム”を打ち出し、メンバー個々の成熟した魅力を前面に出したという見方だ。

タイトル曲『TOP 5』についても、過去のようにパワフルに押し切る路線から離れ、グルーヴ感のあるヒップホップリズムやイージーリスニングの流れを取り入れたと評価されている。メンバーのパートが増えたことで、歌声や表現力がより見えやすくなったという利点もある。
つまりZEROBASEONEは、数字の上では9人時代から落ちたが、5人体制としての再定義には一定の評価も出ている。
注目したいのは、9人時代の巨大な購買力が、どこに残ったのかということだ。
“出て行った側”が初動で上回った衝撃
K-POPでグループが分裂した場合、一般的には元の名前を残した側が強く見られやすい。
グループ名、既存の公式アカウント、活動履歴、代表曲、ファンダム名、過去の実績。そうした資産は、残った側に引き継がれることが多いからだ。
実際、過去のK-POP分裂史を見ても、残った側が比較的安定し、出て行った側がより厳しい道を歩むケースは少なくなかった。
東方神起とJYJ、FIFTY FIFTYとablume、Kep1erとMADEIN。事情はそれぞれ違うが、分裂後に“外へ出た側”が同じ勢いを保ち続けるのは簡単ではなかった。
その意味で、ZEROBASEONEとAND2BLEの最初の数字はかなり珍しい。ZEROBASEONEという名前を残した5人が初動51万枚、ZEROBASEONEを離れた4人を中心にしたAND2BLEが初動73万枚だからだ。
少なくとも初動売上という指標では、“出て行った側”が上回った。これは、かつてのZEROBASEONEの購買力が、グループ名だけに宿っていたわけではないことを示している。
ZEROBASEONEの強みは、単なるブランド力ではなかった。『BOYS PLANET』で形成された個人ファン、メンバーごとの国別ファンダム、9人で積み上げてきた物語、そして期間限定プロジェクトグループとしての熱量。そのすべてが合わさって、巨大な購買力を作っていた。

そのうち、ジャン・ハオ、リッキー、キム・ギュビン、ハン・ユジンの4人がAND2BLEへ移った。
特にジャン・ハオは『BOYS PLANET』の最終1位で、ZEROBASEONEの象徴的なセンターだった。リッキーも強い個人ファンを持つメンバーとして知られ、2人は中華圏ファンダムとの結びつきも大きい。
もちろん、中国人メンバーの不在だけでZEROBASEONEの売上変化を説明するのは乱暴だ。ただ、9人時代の購買力を支えていた一部が、AND2BLE側にも強く移ったと見るのは自然だろう。
今回の数字を端的に表すなら、ZEROBASEONEの9人が5人と4人に分かれ、ファンの購買力も2つに割れたといえるかもしれない。
『Ascend-』の初動51万4784枚と、『Sequence 01: Curiosity』の初動73万1673枚を足すと、124万6457枚になる。これは、9人時代のZEROBASEONEが記録してきたミリオン級の初動に近い規模だ。
9人時代の2023年7月のデビューアルバム『YOUTH IN THE SHADE』は、初動182万枚を記録しており、これはK-POPグループのデビューアルバム初動記録として、今も象徴的な数字として語られている。

同年11月の2ndミニアルバム『MELTING POINT』は初動213万1352枚で、早々にダブルミリオンという快挙を成し遂げた。
以降も、2024年5月の3rdミニアルバム『You had me at HELLO』(初動135万3109枚)、同年8月の4thミニアルバム『CINEMA PARADISE』(初動111万2444枚)、2025年2月の5thミニアルバム『BLUE PARADISE』(初動125万2315枚)、同年9月の1stフルアルバム『NEVER SAY NEVER』(初動151万4370枚)という記録だ。
それらの数字を踏まえると、9人のZEROBASEONEとしてまとまっていた熱量が、5人のZEROBASEONEとAND2BLEという2つの名義に分かれて現れたようにも見える。
この読み方をすれば、5人体制ZEROBASEONEの51万枚も、AND2BLEの73万枚も、それぞれ別々の意味を持つ。
ZEROBASEONEは、グループ名を守りながら5人体制として新しい色を探している。AND2BLEは、出て行ったメンバーたちの個人ファンと新グループとしての新鮮さを武器に、一気に市場の中心へ入ってきた。
韓国メディアはAND2BLEについて、一般的な新人がファンダム規模を確保し、購買力を引き上げるまでには時間がかかるが、AND2BLEはデビュー作から70万枚を突破し、単なる話題性を実際の消費へつなげる強いファンダム結集力を示したと分析している。
これは、ZEROBASEONE時代からのファンの熱量と、新チームとしての期待がうまく重なった結果だろう。
“美しい別れ”の答えはまだ出ていない
ZEROBASEONEの分岐は、少なくとも表面上は泥沼の別れではなかった。

5人はZEROBASEONEとして残り、4人はAND2BLEとして新たな道へ進んだ。活動時期が重なっても、AND2BLEのメンバーはZEROBASEONEメンバーと今も親しく、互いのカムバックを心から応援していると語っている。
だからこそ、このケースは興味深い。対立や訴訟による分裂ではなく、それぞれが別の場所で再出発する“美しい別れ”だからだ。
それでもK-POP市場は、どうしても数字で答え合わせをしてしまう。初動売上という最初の指標では、AND2BLEがZEROBASEONEを上回った。これは事実だ。

ただし、それだけで勝敗を決めるのは早い。
AND2BLEはデビューの勢いをどこまで持続できるのか。ZEROBASEONEは5人体制の音楽性とチームカラーをどこまで定着させられるのか。そして、それぞれのファンダムは、一時的な応援ではなく、長期的な支持に変わるのか。
本当の勝負は、初動の数字だけでは終わらない。その競争が美しい共存になるのか、それともどちらか一方に光が集中するのか。
本当の答え合わせは、まだ始まったばかりだ。
■【写真】ジャン・ハオ、TXTメンバーとプライベート旅行SHOT


