アメリカ国籍なのに入隊した歌手と不正で有罪となった元アイドル、同時期に復帰 韓国の“兵役”が背負わせる重み | RBB TODAY

アメリカ国籍なのに入隊した歌手と不正で有罪となった元アイドル、同時期に復帰 韓国の“兵役”が背負わせる重み

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アメリカ国籍なのに入隊した歌手と不正で有罪となった元アイドル、同時期に復帰 韓国の“兵役”が背負わせる重み
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韓国芸能界で、ほぼ同じ時期に2人の歌手が新曲を発表した。

一人は、女優コン・ヒョジンの夫としても知られるシンガーソングライターのケビン・オ。

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もう一人は、兵役不正で有罪判決を受けたボーイズグループVIXX出身の歌手RAVIだ。

2人はいずれも、新曲を通じて音楽活動を再開した形になる。ただし、その復帰が背負っている意味は大きく異なる。

ケビン・オは、兵役義務がないアメリカ国籍でありながら、自ら入隊した人物だ。一方のRAVIは、虚偽の診断書で兵役判定を不正に有利にしようとしたとして、有罪判決を受けた人物である。

同じ“復帰”という言葉でくくるには、あまりにも対照的な2人だ。

“コン・ヒョジンの夫”、除隊後初の新曲

ケビン・オは6月23日、各種オンライン音源サイトを通じて新デジタルシングル『my girl』を公開した。除隊後、初めて発表する新曲だ。

ケビン・オ
(写真提供=CAM)ケビン・オ

同曲はケビン・オが自ら作詞・作曲に参加した楽曲で、アコースティックギターを中心とした温かいサウンドに、彼特有の深みのあるボーカルが重なった作品と紹介されている。

また、ミュージックビデオには妻である女優コン・ヒョジンが出演。2人は2022年に結婚した実際の夫婦であり、映像では海辺を走るコン・ヒョジンの後ろ姿や、砂浜に並んで横たわる2人の姿などが収められている。

楽曲そのものも話題だが、ケビン・オの今回の新曲には、もう一つ大きな意味がある。兵役を終えた後の最初の新曲だからだ。

そもそもケビン・オは2015年、Mnetのオーディション番組『SUPER STAR K7』で優勝して名前を知られるようになった。その後、JTBCの『SUPERBAND』などにも出演し、シンガーソングライターとして活動してきた。

ケビン・オ
(写真提供=OSEN)ケビン・オ

日本では、韓国ドラマ『椿の花咲く頃』『パスタ~恋が出来るまで~』などで知られる女優コン・ヒョジンの夫として記憶している人もいるかもしれない。

ケビン・オの兵役が注目された理由は、彼がアメリカ国籍だったからだ。

韓国系アメリカ人であるケビン・オは、韓国国籍を持つ一般的な男性芸能人とは異なり、本来は韓国で兵役義務を負わない。それでも彼は、2023年12月に陸軍現役として入隊した。

所属事務所は当時、ケビン・オが入隊した理由について、「韓国を基盤に音楽的活動領域を広げ、妻との安定した韓国内の家庭生活のため」と説明している。

さらに「韓国のおかげで新しい音楽人生を歩み、広げることができたので、国防の義務を果たして戻り、ファンと多くの方々に温もりを分かち合える良い音楽を続けて聞かせたいという思いを伝えた」とも明かした。

コン・ヒョジン
(写真提供=OSEN)コン・ヒョジン

この言葉は、韓国芸能界における兵役の重さをよく示している。

外国籍であれば、韓国の兵役義務を負わない。K-POPファンの間でも、韓国国籍ではないメンバーが兵役に行かないことは制度上、当然のこととして理解されている。実際、海外国籍のK-POPアイドルが入隊しないこと自体は、批判されるべき話ではない。

だからこそ、ケビン・オの選択は際立つ。兵役に行かなくてよかった人物が、韓国を拠点に活動し、韓国で家庭を築いていくために軍服務を選んだ。そこには、制度上の義務を超えた本人の判断があった。

そんなケビン・オは、2025年6月17日に除隊。所属事務所は除隊時、「軍服務中もファンの温かい声援と愛を胸に刻み、健康に軍生活を全うしてきた」と伝え、今後は音楽、番組、ライブなど多様な分野で活動する計画だと明らかにしていた。

今回の『my girl』は、そうした除隊後の活動再開を告げる一曲でもある。

病気を装った元アイドル、新曲で復帰

その一方で、RAVIもほぼ同じタイミングで新曲を発表した。

RAVIは6月22日、新デジタルシングル『Dust』をリリースした。兵役不正で物議を醸して以降、初めての復帰作だ。

RAVI
(写真提供=OSEN)RAVI

RAVIをめぐっては、「社会服務要員」として代替服務中だった2023年に兵役不正疑惑が浮上した。

社会服務要員とは、身体的・精神的な理由などで現役兵としての服務が難しいと判断された人が、福祉施設や公共機関などで非軍事的な任務に従事する制度だ。軍部隊で生活する現役兵とは異なり、自宅から配属先に通う形となる。

問題となったのは、RAVIがその前段階で兵役ブローカーから“てんかんシナリオ”を受け取り、てんかん患者のように振る舞って虚偽の診断書を受け取ったことだった。2021年、RAVIがてんかんの疑いがあるという診断書を兵務庁に提出すると、ブローカーは「グッド、軍免除だ」という趣旨のメッセージを送ったことも調査で明らかになった。

RAVIはその後、2022年5月に兵務庁で「5級」の兵役免除処分を受けたが、2カ月後に薬物処方期間の算出に誤りがあったとして「4級」に変更され、最終的には社会服務要員として服務することになった。つまり、虚偽の症状を装って兵役判定を不正に有利にしようとしたわけだ。

起訴後、事実関係をすべて認め、1審で懲役1年、執行猶予2年、社会奉仕120時間を言い渡された。その後、検察が量刑不当を理由に控訴したが、2審も原審の判決を維持した。

RAVI
(写真提供=OSEN)RAVI

判決確定後、RAVIは残りの服務期間を履行し、2025年12月13日に召集解除された。

今年3月にはSNSを通じて、「自分自身を振り返り、戒めなければならないときに、個人的な状況や環境を言い訳に理解を求めていた自分が非常に恥ずかしく感じられた」とし、「卑怯な選択で他人に傷と被害を与え得ることを悟った」と謝罪している。

また「私の間違った行動で傷ついた方々に改めてお詫び申し上げる。これからより良い人間として生きるため、絶えず学び、自分を引き締めていく」と述べた。

同じ“兵役後”でも意味は違う

ケビン・オとRAVIは、ほぼ同じ時期に新曲を発表した。

しかし、2人の復帰が背負う兵役の文脈はまったく違う。ケビン・オは、兵役義務がないにもかかわらず入隊した。RAVIは、兵役義務を逃れようとして有罪判決を受けた。

一人は、制度上は行かなくてよかった軍服務を自ら選んだ。もう一人は、果たすべき義務を不正な方法で軽くしようとして、法的責任を負った。

曲の評価や活動再開の受け止められ方は、これから見えてくる部分もあるだろう。だが少なくとも、復帰までの道のりに刻まれた“兵役への向き合い方”は、はっきりと対照的だ。

『my girl』のミュージックビデオ
(画像=『my girl』MV)コン・ヒョジンが出演した『my girl』のミュージックビデオ

韓国芸能界において、兵役は単なる活動休止期間ではない。とりわけ男性芸能人にとっては、本人のイメージや信頼に直結する大きなテーマといえる。誠実に履行したか、回避しようとしたか。その違いは、復帰の場面でも重く見られやすい。

この対比は、K-POPファンにとっても無関係ではない。

韓国国籍を持たないアイドルが兵役に行かないことは、制度上は当然だ。外国籍メンバーに韓国の兵役義務はない。だから、海外出身メンバーが入隊しないことを責めるべきではない。

ただし、ケビン・オの事例は、その“当然”とは逆方向にある。義務がないにもかかわらず、韓国で活動し、韓国で家庭を築いていくために入隊した人物がいる。これは、韓国社会における兵役が単なる法律上の義務ではなく、社会的な信頼や責任とも深く結びついていることを示している。

一方で、RAVIの事件は、兵役逃れがどれほど強い反発を招く問題なのかを改めて示した。

同じ時期に戻ってきた2人の背景を並べると、韓国芸能界で兵役がいかに重い意味を持つのかが、改めて浮かび上がる。2人の違いは、今後の活動を見るうえでも避けて通れない背景となりそうだ。

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《スポーツソウル日本版》

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