柔軟剤、コンブチャ、マグカップ、そしてファッションブランドまで。
BTSのJUNG KOOKが使ったもの、飲んだもの、身につけたものが、またしても“売れる”現象を見せている。
これまでも、本人が何気なく口にした日用品や配信に映ったアイテムが品切れになったと報じられてきたJUNG KOOK。
今度はその影響力が、世界的ファッションブランドの公式実績として示された。
「最も成功したコラボ」
カルバン・クラインの親会社PVHは6月24日、公式ホームページを通じて「Jung Kook for Calvin Klein」について紹介し、同コラボを「カルバン・クライン史上最も成功したコラボレーション」と位置付けた。

その理由についても、「前例のない世界的需要、次元の違うエンゲージメント、すべての地域における急速な売れ行き」を生み出したと説明している。
アジアでは中国Tmallでほぼ完売に近い販売率を記録し、北米とEMEAのECサイトでもカプセル商品の完売が相次いだという。
韓国メディア『スターニュース』は、ロサンゼルスや原宿のポップアップストアが完売したほか、CKJK関連商品はキャンペーン後に販売量が50%以上急増したと報じている。
もちろん、JUNG KOOKとカルバン・クラインの相性の良さは以前から知られていた。鍛え上げられた体、自然体の表情、ラフでありながらどこか危うさを感じさせる雰囲気は、ブランドの持つイメージともよく重なる。
今回のコラボでは、JUNG KOOKのバイク好きから着想を得たデザインや、特別なロゴ、内側の織りネーム、隠し刺繍など、ファンを喜ばせるためのディテールも盛り込まれた。
つまり、ただ「JUNG KOOKが着た服」というだけではなかった。ファンにとっては、彼の好みや感性を感じられるアイテムであり、手に入れること自体が一つの体験になったのだ。
実際、PVHは同コラボについて、「完売したスタイルから店舗周辺にできた行列まで、『Jung Kook for Calvin Klein』は、デジタルファーストのコンテンツ、没入型のリテール体験、そして世界で最も熱量の高いファンコミュニティの力によって、文化的な存在感と商業的な成果の両方をもたらした」と説明している。
東京・原宿の旗艦店にはJUNG KOOK本人も登場し、同じくK-POPスターのMINGYUらとともにコラボを祝った。売り場そのものが、ファンにとっては“現場”になったわけだ。
触れたものが次々と品切れに
ただ、ここで面白いのは、JUNG KOOKが売っているのはカルバン・クラインだけではないという点だ。
JUNG KOOKが使った日用品まで、彼が触れたものが次々と品切れになる現象は、「JUNG KOOK効果」として韓国メディアに紹介されている。

よく知られているのが、2019年の柔軟剤エピソードだ。
JUNG KOOKがファンとの交流中に、自分が使っている柔軟剤について言及すると、同商品は主要ショッピングモールで一気に品薄になったという。当時、メーカー側は「2カ月分の販売量が一日で売れた」として、公式に感謝を伝えた。
さらに、ライブ配信中に飲んでいたコンブチャも話題になった。本人が大げさに宣伝したわけではない。ただ、JUNG KOOKが飲んでいたというだけで関心が集まり、売上は500%以上急増。品切れ騒動につながった。
さらに象徴的なのは、マグカップかもしれない。ライブ配信中、JUNG KOOKが何気なく水を飲んでいた普通のマグカップが、放送後にオンラインショップから姿を消したのだ。
2025年8月には、JUNG KOOKがWeverseライブで着ていた黒のフードジップアップが、配信後に公式ストアで全サイズ完売したと報じられた。

他にも、出国時のマスク、ビールグラス、キャンドル、韓国海苔ふりかけ、さらにはチキンの“モッパン”配信で注文したブランドまで話題になったことがあり、ファンの間で「SOLD OUT KING」と呼ばれるのも大げさではない。
特別な広告でも、高級ブランドでもない。日常の中にあった一つのアイテムが、「JUNG KOOKが使っていたもの」として世界中のファンの関心を集めたのだった。
こうして見ると、今回のコラボは突然起きた奇跡というより、これまで何度も繰り返されてきた“JUNG KOOKが触れると売れる”現象の巨大版ともいえる。
柔軟剤、コンブチャ、マグカップは、本人の日常から自然に広がったものだった。一方、カルバン・クラインとのコラボは、ブランド側がJUNG KOOKの魅力やファンの熱量を商品設計、店舗展開、SNS拡散まで含めて本格的に形にしたものだ。
偶然の品切れが、今回は世界規模のキャンペーンとして可視化されたともいえる。
JUNG KOOKの影響力の面白さは、単に「有名だから売れる」だけでは説明しきれないところにある。
彼が着る服だけでなく、飲むもの、使うもの、配信に映った何気ないアイテムにまで、ファンは“JUNG KOOKらしさ”を見つける。そして、それを自分の生活の中に少し取り入れようとするわけだ。

カルバン・クラインが今回つかんだのも、まさにその感覚だったのかもしれない。スターを広告に起用するだけなら、多くのブランドがやっている。しかしJUNG KOOKの場合、その存在は広告の中だけにとどまらず、服や日用品までも“欲しいもの”に変えてしまう。
柔軟剤からマグカップ、そしてカルバン・クラインまで。JUNG KOOKの影響力は、ステージの上だけでなく、ファンの日常のすぐそばでも動いている。
◇JUNG KOOK プロフィール
1997年9月1日生まれ。本名チョン・ジョングク。2011年に放送された韓国のオーディション番組『スーパースターK』シーズン3の予選で脱落。デビューは逃したものの、現事務所含め多数の大手芸能事務所からオファーを受けた。本人は、「見学の際にRMのラップに感銘を受けて決めた」と振り返っている。その後、2013年にBTSのメンバーとしてデビューし、世界的な人気を誇るトップスターとなった。2023年12月に入隊し、2025年6月11日に除隊した。


