『イカゲーム』に出演して世界的な名声を得た俳優オ・ヨンス(81)が、強制わいせつ事件で最終的に無罪を勝ち取った。
約4年間続いた長い法廷闘争は、最終的に無罪で幕を閉じた。
6月26日、法曹界によると、最高裁第3部(主審:オ・ソクジュン大法官)は、強制わいせつ容疑で起訴されたオ・ヨンスに対する検察の上告を、25日に棄却した。
これにより、1審の有罪判決を覆して無罪を言い渡した2審判決がそのまま確定した。
この事件の発端は、2017年にさかのぼる。
オ・ヨンスは当時、演劇『リア王』公演のため大邱(テグ)に滞在していた際、劇団の後輩女性団員A氏を散歩道で抱きしめ、自宅前で頬に口づけするなど、2度にわたり強制わいせつをした疑いをかけられた。
2022年11月に在宅起訴されたオ・ヨンスは、「道案内の過程で手を握ったことはあるが、わいせつ行為ではなかった」と容疑を強く否認した。

1審では、被害者側の主張が認められた。2024年3月、1審は被害者の日記やカウンセリング内容など、供述の一貫性を認め、オ・ヨンスに懲役8カ月、執行猶予2年、性暴力治療プログラム40時間の履修命令を言い渡した。
しかし、控訴審で状況は一転した。
2025年11月に開かれた2審で、裁判所は「被害者の供述が『口づけを試みた』から『口づけした』に変わるなど、時間の経過に伴って記憶が歪んだり変容したりした可能性がある」として、原審を破棄し、無罪を言い渡した。
当時、オ・ヨンス側は「賢明な判決に感謝する」と伝えた一方、被害者側は「恥ずべき判決だ」と強く反発した。
検察は2審の無罪判決を不服として、法理誤解などを理由に上告したが、最高裁が検察の主張を受け入れなかったことで、オ・ヨンスは4年ぶりに完全に自由の身となった。
なお、オ・ヨンスは『イカゲーム』で「001番の老人」オ・イルナム役を演じ、鬼気迫る演技を披露。この演技で2022年1月、韓国俳優として初めて米ゴールデングローブ賞でテレビ部門助演男優賞を受賞し、世界的な注目を集めた。
ただし、この裁判の影響で、『イカゲーム』シーズン3には出演できなかった。
これについて『イカゲーム』のファン・ドンヒョク監督は、「オ・ヨンス氏は騒動により参加できない状況だった。出演させるには無理があると判断した」とし、「仮面をかぶせて代役の俳優で撮影を進めた。声も実際に俳優本人を呼んで録音するのは難しかったため、声優を使い、AIで似た声を作って加えた」と説明したことがある。
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