新幹線で本当に仕事はできる?「トレインデスク」に乗って検証してみた | RBB TODAY

新幹線で本当に仕事はできる?「トレインデスク」に乗って検証してみた

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 中~長時間の移動時間は仕事に使えるのか……地方に住んでいて東京などに出張する際、新幹線移動でのPC作業は「周囲にタイピング音が響かないかな?」「騒音を与えてしまったらどうしよう」と不安になることがある。

 そんなとき、気軽に利用できるのがJR東日本が提供する「TRAIN DESK(トレインデスク)」。車内での作業を想定したサービスのひとつで、移動時間を確実に「作業時間」として確保することができる。今回は実際に乗車し、仕事環境として成立するのかを試してみた。

「トレインデスク」とは?

 トレインデスク(TRAIN DESK)は、東北・北海道・上越・北陸新幹線に設定されている「仕事・勉強などを優先する普通車指定席(ワーク&スタディ優先車両)」。

 予約は通常の指定席と同じで、指定席券売機・えきねっと・みどりの窓口などから「座席種別」でトレインデスクを指定して購入可能。また、料金は指定席と同額で、トレインデスク利用のための追加料金はかからない。

運用は平日のみ。対象車両は東北・北海道新幹線は7号車、上越・北陸新幹線は9号車となっている

 トレインデスクはもともと、「ワーク&スタディ優先車両」という名称で2021年11月にスタート。その後、2023年3月に名称を「トレインデスク」にリニューアルした。

 仕事だけではなく、勉強や読書など、移動時間で「自分時間」を過ごしたい乗客に利用を推奨している。

「トレインデスク」での実際の作業は?

 今回利用したのは、高崎駅から東京駅間の約1時間の新幹線移動。時間帯にもよるものの、昼のトレインデスクは乗客でいっぱいで、筆者が乗った車両はすべて完売だった。

 前述した通り、ほかの車両と比べても「仕事場所に特化しているわけではない」ため、テーブルの広さは通常通りで、「十分だが余裕はない」という印象。タイピング中心の作業であれば問題ないが、資料を広げるような使い方には向かない。

テーブルにノートPCを置いた状態。作業は可能だが、スペースには限りがある
上越・北陸新幹線は全席で充電が可能

通話OKだが、車内は意外と静か

 特徴のひとつである「通話可能」についても確認した。

 筆者の作業中、隣の席のサラリーマンの男性がスマホで通話を始めたが、「そういうもの」と認識しているため、不快感も感じなかった。

 また、その後も車内のどこからか通話している声が聞こえたが、小声で短時間のやり取りが中心で、騒がしさを訴える人は皆無だった。周囲に作業している人が多いこともあり、雑音が気になる場面は少ない。

「通話OK=騒がしい」というイメージとはやや異なり、全体としては落ち着いた環境だった。

通信速度はどの程度?実測してみた

 今回はモバイルルーターを使用し、RBB SPEED TESTで通信速度を計測した。
 なお、筆者が利用しているのはGMOとくとくBB WiMAXの「Speed Wi-Fi 5G X11」。

 走行中の複数区間で測定した結果は以下の通り。

ダウンロード:18.66Mbps、アップロード:4.54Mbps

 一般的に新幹線などの高速移動中はモバイルルーターの通信速度が遅くなることを考えると、下り18.66Mbpsという数字は悪くはない。

 実際、体感としてもテキスト中心の作業やWeb検索は問題なく行える。一方で、画像のアップロードや重いページの読み込みでは、明確に速度の遅さを感じる場面があった。

 また、トンネル区間では通信が不安定になることもあり、常時接続を前提とした作業には向かない。

 さらにトレインデスクではイヤホン着用の上でWEB会議も許可されているものの、この速度では難しいと感じた。

実際に感じたメリットと限界

 今回の体験で最も大きかったのは、「強制的に集中できる環境」だった。

 移動中はできることが限られており、「到着までに終わらせる」という時間制限もある。そのため、カフェよりも迷いなく作業に入りやすい。

 一方、PC画面は周囲から見えるため、機密性の高い作業は難しい上、大容量データ通信や細かい編集作業は向いていない。

 コワーキングスペースのように仕事に特化した場所ではないため、あらかじめ車内で作業する内容を決めておくことで、作業の質が大きく変わる空間となっていた。

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《福田マリ》

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