K-POPの“世代分け”は、いったい誰が決めているのか。
そんな素朴な疑問を投げかけたのが、2PMのJun.Kだった。
【画像】「東方神起と2PMは同世代?」チャンミンも思わず反応
6月30日に公開されたYouTube番組「トクパプチプ」で、東方神起のチャンミン、2AMのチョ・グォン、2PMのJun.K、GOT7のJAY BがK-POPの世代について語る場面があった。
そこでJun.Kは、東方神起と2PMが同じ「第2世代」に分類されることに違和感を示した。
「東方神起は第2世代じゃないですか。でも僕たち2AM、2PMも第2世代なんです」。そう切り出したJun.Kは、東方神起のほうがずっと早くデビューしているとしたうえで、「僕たちは2.5世代くらいじゃないか」と笑いを交えて話した。
チャンミンも「そもそも、その世代は誰が分けているのか」と疑問を口にしている。それぞれデビューは東方神起が2003年、2PMが2008年だ。

もちろん、これは深刻な問題提起というより、先輩後輩が交わした軽い冗談に近い。ただ、その一言は、K-POPファンの間で長く語られてきた問題を突いている。
あのグループは第何世代?
では、K-POPの「第何世代」とは、何を意味しているのか。
白石芸術大学音楽学部のアン・ヨンボム教授は、K-POPの世代別分類について「世代別に明確に切って区分することは難しい」としながらも、一般的には音楽スタイル、主要事務所、ファンダム文化、活動方式、社会的・技術的変化などを基準に、4~5世代に分けられると説明している。
つまり、一般的にアイドルグループの世代を分けるとき、基準になるのはデビュー年度だけではない。前の世代とは明確に異なる音楽スタイル、活動方式、ファンとの関係性、そして目覚ましい成果が生まれて初めて、ひとつの“世代”として語られるようになるとされる。
1990年代後半に登場したH.O.T.、SECHSKIES、godなどは、韓国アイドル文化の始まりを知らせた存在として「第1世代」に分類される。

2000年代半ばから後半にかけて活躍した東方神起、BIGBANG、少女時代、Wonder Girls、KARA、2PM、SHINeeなどは、実力と大衆性を兼ね備え、アジアを中心に韓流ブームを広げた「第2世代」とされる。
ただ、ここにJun.Kの違和感が生まれる余地がある。東方神起と2PMのデビューには、約5年の差がある。同じ第2世代とされても、当事者からすれば活動の空気も、先輩後輩の感覚も大きく違う。だからこそ「2.5世代ではないか」という感覚が生まれるのだろう。

2010年代にデビューした「第3世代」は、BTS、BLACKPINKを筆頭に、EXO、SEVENTEEN、TWICE、Red Velvet、GOT7、MAMAMOOなどが代表格だ。彼らはアジアを越え、北米や欧州を含むグローバル市場にK-POPを広げた世代といえる。
特にBTSとBLACKPINKは、K-POPが一部の熱心なファンのものではなく、世界的なポップカルチャーとして消費されるきっかけを作った。


その後、2010年代末から2020年代初頭にかけて登場した「第4世代」は、さらにSNSや配信プラットフォームを前提に世界市場を攻略した。
Stray Kids、TOMORROW X TOGETHER、ENHYPENといったボーイズグループは海外ファンダムを強固にし、i-dle(旧(G)I-DLE)、ITZY、aespa、IVE、LE SSERAFIM、NewJeansなどのガールズグループは音源チャートやトレンドを席巻した。

では、いま盛んに使われる「第5世代」とは何か。
2023年当時、第5世代という言葉には、まだ宣伝文句に近い側面もあった。ZEROBASEONE、BOYNEXTDOOR、BABYMONSTERなどが“第5世代”の先頭候補として注目され、各事務所の新人グループもこぞって新世代を打ち出した。
現在は、RIIZE、TWS、ILLIT、KISS OF LIFE、MEOVV、Hearts2Heartsなども代表的なグループとされる。かつては先取り感の強かった第5世代という呼称も、今では一定の現実味を帯びている。

ただし、第4世代と第5世代を分ける基準はいまだ明確ではない。ひとつの目安として語られてきたのが、新型コロナのパンデミックだ。
第4世代の多くがコロナ禍にデビューし、オンライン中心の活動を余儀なくされたのに対し、第5世代はエンデミック以降にデビューし、ファンと直接会う機会を最初から取り戻した世代とされる。
とはいえ、それだけで新しい世代と呼べるのかについては議論が残る。そもそもK-POPの世代分けは、第4世代と第5世代に限らず、第3世代と第4世代の境目でさえ明確ではない。
前出のアン教授もStray Kidsについては「一部では3.5世代に分類される」とし、i-dleについても「第3世代後半と見る場合もある」と補足している。つまり、第3世代と第4世代の区分でさえ見方が分かれる以上、現在進行形の第5世代をどこから切り分けるのかは、なおさら難しいわけだ。

Jun.Kの発言は軽い冗談だった。しかし、K-POPの世代分けがいかに曖昧なものかを示すには十分だった。
東方神起と2PMが同じ第2世代に入れられるように、世代とは厳密な年表ではない。後から時代の空気を整理するためのラベルでもある。だからこそ、そこには必ずズレが生まれる。
第5世代という言葉もまた、数年後にどう振り返られるかはまだわからない。いま必要なのは、誰が第何世代かを急いで決めることではなく、そのグループが前の世代と何を変え、どんな成果を残すのかを見届けることなのかもしれない。
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