K-POPを代表する人気グループの楽曲をめぐり、盗作疑惑が相次いでいる。
NewJeansの『How Sweet』に続き、今度はBTSの新曲『SWIM』まで著作権侵害訴訟に巻き込まれた。
【写真】NewJeans、盗作疑惑が浮上いずれも現時点で盗作が認定されたわけではない。あくまで原告側の主張であり、今後の裁判で争われる問題だ。
それでも、K-POPが世界市場で大きな存在感を持つようになった今、こうした疑惑が持つ意味は小さくない。
BTSメンバーは被告にならず
BTSをめぐっては、アメリカの作曲家3人が、BTSの5thアルバム『ARIRANG』のタイトル曲『SWIM』について、自分たちの同名デモ曲と相当な類似性があるとして訴訟を提起したと報じられている。

米ビルボードなどによると、訴訟対象にはHYBE、HYBE America、BIGHIT MUSIC、そして『SWIM』の作曲陣らが含まれている。一方で、RMは『SWIM』の作曲者クレジットに名を連ねているものの、原告側はRMを含むBTSメンバーを被告にはしていないという。
争点の一つは、『SWIM』の制作陣側が原告らのデモ曲に接する機会があったのかどうかだ。原告側は、2025年3月以降、音楽業界関係者らにデモ曲を共有し、その過程で『SWIM』の作曲陣の一部にも渡ったと主張している。
これに対し、BIGHIT MUSICは「原告側の一方的な主張にすぎない」とし、『SWIM』は「独立的な創作物」だと明確に否定。今後の法的手続きで強く対応する方針を示している。
一方、NewJeansの『How Sweet』をめぐっても、アメリカのプロデューサーおよびシンガーソングライター4人が、自分たちの楽曲『One of a Kind』を無断で使用されたとして著作権侵害訴訟を提起したと報じられた。

報道によれば、訴訟対象にはHYBE、ADOR、NewJeans、制作会社BANA、作曲家250らが含まれる。原告側は、BANA側に提出したトップラインが最終的には採用されなかったと聞かされながら、その後に発表された『How Sweet』で自分たちの制作物と似た部分を確認したと主張している。
ADOR側はこの件について、同曲はBANAを通じて収集された曲であり、現在、音源の類似性や当時の進行状況を確認しているとの立場を示している。
BTSとNewJeansの事例に共通するのは、いずれも「海外の作曲家が作ったデモやトップラインが、K-POPの大規模制作システムの中でどこまで共有され、どこで権利処理されたのか」が争点になっている点だ。
K-POPは長年、分業型の制作システムを強みにしてきた。韓国国内のプロデューサーだけでなく、アメリカ、ヨーロッパ、北欧など世界中の作曲家、パブリッシャー、トップライナー、A&Rが関わり、複数の候補曲やデモを組み合わせながら楽曲を完成させる。
このシステムは、K-POPの洗練されたサウンドと国際的な競争力を支えてきた。一方で、制作網が複雑になるほど、誰がどのデモを受け取り、誰が聴き、どの段階で不採用になり、どの要素が最終曲に残ったのかが見えにくくなる。
もちろん、「似ている」と「盗作が認定される」はまったく別の問題だ。ポップミュージックには共通するリズム、コード、メロディの型があり、流行のジャンルでは似た雰囲気が生まれることも珍しくない。だからこそ、今回の疑惑も裁判で慎重に判断されるべきであり、現時点でアーティスト側を断罪することはできない。
ただ、K-POPの楽曲が世界的ヒットになったことで、権利をめぐる争いの規模も変わった。
BTSの『SWIM』は公開後、主要グローバル音源プラットフォームで膨大な再生数を記録し、米ビルボード「HOT100」でも1位を獲得した。NewJeansの『How Sweet』も、アルバム販売やグローバルチャートで大きな成果を残したヒット曲だ。

つまり、ひとたび権利問題が起きれば、争点になるのは単なるクレジット表記だけではない。ストリーミング収益、著作権収入、広告価値、ブランドイメージまで含めた巨大な問題になる。
さらに、K-POPの盗作疑惑は楽曲だけに限られない。
今年5月には、ガールズグループBilllieのティザー映像をめぐり、フランスの映像・視覚芸術学校ゴブラン・パリが、卒業作品『Nicolo』のイメージを無断で使用された疑いを提起した。作品側は、生成AIを使って制作された映像の一部が自分たちのデザインに酷似していると主張。一方、所属事務所MYSTIC STORYは、意図的な盗用や著作権侵害は確認されなかったと反論した。
音楽、映像、コンセプト、AI生成ビジュアル。K-POPが扱う表現領域が広がるほど、権利リスクもまた多層化している。
かつてK-POPは、韓国国内の産業からアジア市場へ、そして世界市場へと広がっていった。その成功は、グローバルな制作ネットワークと切り離せない。だが世界で売れるということは、世界中の権利者、作曲家、クリエイターの目にさらされるということでもある。
NewJeansとBTSをめぐる盗作疑惑は、世界的産業となったK-POPが、ヒットの規模に見合うだけの制作過程の透明性と、権利処理の厳密さを求められる時代に入ったことを示しているのかもしれない。
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