またしても、正式デビュー前にメンバーがチームを離れるK-POPグループが現れた。
HYBEとゲフィン・レコードが手がける新ガールズグループ「SAINT SATINE(セイント・サティーン)」だ。
【写真】「最後のメンバーはサクラ」SAINT SATINEに驚き
“KATSEYEの妹グループ”とも呼ばれ、グローバル市場を見据えた新チームとして期待されていたが、デビューを前にメンバーのレクシーが脱退することになった。
ハイヴ・ゲフィンの合弁法人HxGは7月14日、Weverseを通じて「グループの今後の活動に関してレクシーと長時間、深く議論した末、双方は相互合意のもと別々の道を歩むことにした」と発表した。
具体的な理由は明らかにされていない。レクシーは今後、SAINT SATINEのメンバーとしても、HxG所属アーティストとしても活動しないという。
所属側は「レクシーの歩みを心から応援する」としたうえで、「SAINT SATINEのデビューを全面的に支援する」と伝えている。
実は“2度目の別れ”
そもそもSAINT SATINEは、HYBEとゲフィン・レコードがKATSEYEに続いて送り出す2組目のグローバルガールズグループだ。

メンバーは、アメリカ出身のエミリー、スウェーデン出身のレクシー、ブラジル出身のサマラ、そして日本出身のサクラの4人として発表されていた。
エミリー、レクシー、サマラは、KATSEYEを生んだオーディション『The Debut: Dream Academy』に参加していたメンバーで、サクラは日本オーディション『WORLD SCOUT: THE FINAL PIECE』を経て最後に合流した。
チーム名の「SAINT」は強烈なカリスマと音楽的存在感を、「SATINE」は柔らかく洗練されたイメージを意味するとされ、今年下半期のデビューを目標に準備を進めていた。
それだけに、正式デビュー前のメンバー脱退は小さくない変化だ。しかも、最終4人組のメンバーが公開されてから約2カ月での発表となる。ファンにとっては、「もう?」と感じるタイミングかもしれない。
さらにレクシーにとっては、HYBE・ゲフィンとの“2度目の別れ”でもある。
彼女は2023年、『The Debut: Dream Academy』に参加したが、第3ミッションを前に自ら降板した。

当時、HYBE・ゲフィン側は「最終ガールズグループの座を目指すことが、これ以上レクシーの職業的な目標と合わなくなった」と説明。オーディション過程を経るなかで、自身の目標がステージ上の活動よりも、音楽制作の舞台裏にあると気づいたとも伝えていた。
そのレクシーが約2年後、SAINT SATINEのメンバーとして再び表舞台に戻ってきた。『Dream Academy』でともに競ったエミリー、サマラと同じチームに名を連ねたことも話題を呼んだが、結局、正式デビュー前に再びチームを離れることになった。
ただし、ここで注意したいのは、今回の脱退が不祥事やトラブルとして発表されたわけではないという点だ。理由は明かされていないが、発表文では「長時間の議論」「相互合意」が強調されている。過度な憶測は避けるべきだろう。
デビュー前に脱退、意外と問題なし?
とはいえ、K-POP界では近年、デビュー前のメンバー脱退が目立つ。
たとえばボーイズグループ「IDID」もそうだ。2025年9月にデビューしたが、その約3カ月前の6月、メンバーのパク・ジュンファンが私生活をめぐる噂を受け、正式デビュー前に脱退した。

当時、所属事務所STARSHIPエンターテインメントは、噂について「まったくの事実無根」としながらも、未成年である本人が耐えがたい精神的苦痛を受け、グループ活動を辞退したいという意思を示したため、その意向を尊重したと説明していた。
その後、IDIDは7人組として活動を続け、最近では『FLY!』に続く後続曲『Attent!on』の音楽番組活動を終えた。さらに「第35回ソウル歌謡大賞」新人賞も獲得し、次世代K-POP期待株として存在感を示している。

少なくとも、デビュー前のメンバー脱退が即座にグループの失敗を意味するわけではないことを証明しているわけだ。
ガールズグループでいえば、ILLITもデビュー前にメンバー脱退を経験したグループだ。
ILLITは2023年のオーディション番組『R U Next?』を通じて6人のメンバーが選ばれたが、デビュー前の2024年1月、ヨンソが専属契約を終了。詳細な理由は明かされなかった。

それでもILLITは5人組としてデビューし、『Magnetic』で一気にブレイク。その後の活躍は、K-POPファンならよく知るところだろう。なお、ヨンソはその後、男女混成グループ「ALLDAY PROJECT」のメンバーとして再デビューしており、本人にとっても別の形で再出発を果たした格好だ。
デビュー前に体制を整理したことで、むしろダメージを最小限に抑えたケースと見ることもできる。

一方で、デビュー前のメンバー交代が、その後の不安定さを思わせるケースもある。
ボーイズグループATBOは、オーディション番組『THE ORIGIN - A, B, Or What?』を通じて結成されたが、デビュー準備中にヤン・ドンファが脱退。学生時代の素行をめぐる問題が指摘されたためだった。
その後、新メンバーを加えて7人組としてデビューしたが、2024年5月にはソク・ラクウォンが健康上の理由で脱退。6人組として活動を続けたものの、2025年12月に所属事務所との専属契約終了が発表され、チーム活動を終えることになった。

つまり、デビュー前の脱退は必ずしも“不吉なサイン”ではない。ILLITのようにデビュー後すぐに成功をつかむケースもあれば、IDIDのように一定の成果を見せるケースもある。一方で、ATBOのように結果的に活動終了へ向かったチームもある。
SAINT SATINEにとって、レクシーの離脱は小さくない変化だ。とくに4人組として発表されてからわずか約2カ月での脱退は、デビュー前から“つまずき”と見られても不思議ではない。
ただ、議論や違和感を抱えたままデビューするより、正式デビュー前に体制を整えるほうが、結果的にグループのためになる場合もある。K-POPの歴史は、その両方を示している。
デビュー前のメンバー脱退が、不吉なサインとなるのか、それとも新しいスタートのための現実的な整理となるか。その評価は、SAINT SATINEの残されたメンバーがどんな形でステージに立ち、どんな音楽を見せるかにかかっている。
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